自由研究の仕方やまとめ方について知りたいです。
夏休みの宿題として、「理科の自由研究」が出されることがあります。
しかし、自由研究の仕方を授業で指導されることはあまりありません。
そこで、今回は、「自由研究の仕方・まとめ方」について書きます。
自由研究の仕方・まとめ方 理科の指導(3)
🟠自由研究の仕方・まとめ方
<なぜ理科の自由研究が課題として出されているのか>
なぜ、夏休みの宿題として理科の自由研究が出されるのでしょうか。
その理由は、極めて簡単です。いろいろな団体が主催する「自由研究コンクール」が開催されているからです。そして、多くの学校では、それらのコンクールに参加するようにしていることが多いからです。
ぽんすけさんの運営されています「自由研究Lab.」というブログを見ますと、理科に関係する自由研究コンクールだけでも、16もあります。
あなたにピッタリが見つかる!理科の自由研究コンクール16選(外部リンク)
しかし、自由研究の方法もきちんと教えないまま、夏休みに自由研究をして、研究したことを書いて提出しましょう、いうのは少し乱暴な話です。
子どもの中には、自由研究をしないといけないのを夏休みの最後の方になって思い出して、慌てふためく子どもがいます。また、その子どもの慌てふためく様子を見て、同じように慌てる保護者もたくさんいます。
そのようなことにならないように、今回は、基本的な自由研究の仕方について書きます。
<理科の自由研究の仕方・まとめ方>
多くの理科の自由研究は、次のようなことを書くことが多いです。
必ずしもこの形式に決まっているわけではありません。コンクールによっては、形式が厳密に決まっているものもありますし、全く自由な形式を認めているコンクールもあります。
ただ、オーソドックスな書き方を知っておくことは必要だと思います。
基本的な形式は次のようなものです。
1.研究テーマ:何について研究をするのか
2.研究のきっかけ:なぜその研究をしようと思ったのか
3.研究の仮説:研究する前にどのようになると考えているのか、また、それはなぜか
4.研究の方法:そのような順番で研究をするのか
5.実験や観察の結果:実験や観察をしてどうなったのか
6.わかったこと:実験や観察をして何がわかったのか
7.まとめ:自由研究をしてどのように思ったのか
<0.自由研究をしたいと思うこと>
何より大切なことは、「自由研究をしてみたいぁ」と思うことです。
この世の中には、ふしぎなことがたくさんあります。
そのようなふしぎなことの中には、継続して観察したり、いろいろと考えてみたり、実験をしたりすることでわかることもあります。
小学生にできることなんて少ないかもしれませんが、何かを明らかにしたいと思うことがとても大切なのだと思います。
夏休みの宿題に「自由研究」があるから、自由研究をするというのではなくて、知りたいことがあるので、観察したり実験したりしてみて、結果として分かったことがあるので、自由研究としてまとめてみました、というのが理想的なのではないかなと思います。
<1.研究テーマ>
研究テーマとは、「何について研究をするのか」ということです。
理科の研究テーマは、いろいろあります。
普段食べている食べ物について調べてみるのもおもしろいかもしれません。
植物や虫、動物などの生き物について観察したり、実験したりするのもいいかもしれませんね。
自分の興味のあることについて調べてみるのが一番いいとは思いますが、よく考えてもあまりいいテーマが思いつかない場合は、インターネットの検索エンジンに「自由研究」と入力してみて、そこに載っている研究テーマで調べてみるというのもひとつの方法だと思います。
<2.研究のきっかけ>
研究のきっかけとは、「なぜその研究をしようと思ったのか」ということです。
検索エンジンで「自由研究」について調べて載っていたから、と正直に書いてもいいかもしれませんが、それでは正直すぎるかもしれません。
きっかけは、「○○が好きだから」で十分だと思います。
「なぜそれについて調べようと思ったのか」ということや「どんなところにおもしろさを感じたのか」ということなど、研究の動機を素直に書くといいでしょう。
<3.研究の仮説>
研究の仮説とは、「研究する前にどのようになると考えているのか、また、それはなぜか」ということです。
自分なりに前もってどのようになると考えているのかということについて書くことです。
理科の授業でも、予想をすることがありますが、自由研究でもそれをするということです。
しかし、全ての自由研究で、仮説を考えておかなければならないわけではありません。
研究の仮説は、省略しても構わないと思います。
<4.研究の方法>
研究の方法とは、「どのような順番や手順で研究をするのか」ということです。
実験や観察をする前に、準備物を用意する必要があるかもしれません。
準備物がそろったら、順番に実験や観察などを進めていきます。
自由研究では、できるだけ途中経過も記録していくようにするといいでしょう。
途中の様子をきちんと紙に書いて残したり、必要に応じて写真やビデオなどに残したりすることも必要です。
<5.実験や観察の結果>
実験や観察の結果とは、「実験や観察をしてどうなったのか」ということです。
実験や観察などの結果を書きます。結果をできるだけ数値にしたり、ポイントを個条書きにしたりします。「結果」には事実のみを書くようにします。実験結果に対する自分の考えは別の項目に書くようにします。
<6.わかったこと>
わかったこととは、「実験や観察をして何がわかったのか」ということです。
実験や観察を通して導き出されたこと、新たに知りたくなったことなどを書きます。
ヒントになるような知識や資料などがあれば、合わせてここで紹介してもいいかもしれません。
<7.まとめ>
まとめとは、「自由研究をしてどのように思ったのか」ということです。
研究の仮説と比べて、「思っていた通りだった」「意外なことを知った」など自分の感想を入れてもいいでしょう。
この研究を通して何がわかったのかといいことと、それ関係する自分の感想などを書きます。
<その他、気をつけること>
その他、参考にした図書やインターネットなどのホームページなどの資料があれば、出典を書き出すようにしておきましょう。
誰かの考えを参考にすることは良いことですが、どこからが他の人の考えで、どこからが自分が実験や観察を通して得た知見であるのかを示すことは、とても大切なことです。
最初に書くことが多いので忘れる人はいないと思いますが、自分の名前を書くことや、実験や観察がいつからいつまでにしたことなのかということも記載しておくといいでしょう。
なお、私が子ども用に配信している「よみもの」で、「自由研究 理科」について書いたものがあります。
よければ、お読みください。
自由研究 理科に進む(外部リンク・よみもの)
⭐️ ⭐️
コメント