教育書紹介:小学校学習指導要領 解説○○編

教育書紹介
つばさ
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安くて、役に立つ、よい教育書はありませんか?

 みなさんは、教科などの指導をするときに、何を参考にして指導をしていますか? 

 今回は、安価で、とても素晴らしい教育書を紹介します。

 それは、文部科学省発行の「小学校学習指導要領 解説○○編」です。

小学校学習指導要領 解説○○編

 今回は、話をわかりやすくするために、国語科の指導に絞って話を進めます。

🟠国語の指導

 みなさんは、国語科の学習の指導をするときに、何を参考にして指導されていますか。

 教科書を読んで、参考にするのは当然でしょうが、それ以外に何を参考にされているのでしょうか。

 子どもの用の教科書と同じ体裁で、赤字で解説の書いてあり、俗に「赤本」とか「虎の巻」とか呼ばれている解説書でしょうか。

 指導計画や細案の書いてある「指導書」でしょうか。

 それとも、本屋さんに行って買ってきた「『ごんぎつね』の指導」「『大造じいさんとがん』の指導計画」などといった題名の解説書でしょうか。

 私のお勧めは、文部科学省発行の「小学校学習指導要領 解説・国語編」です。

 学習指導要領はほぼ10年ごとに改訂されていますので、教員になる前後から、数冊は目にしているのですが、これらの本を読むと、今国語科で何を育てたいと考えているのかという文部科学省の考えがよくわかります。

 以前に比べても、本の大きさも大きくなり、内容が細かく、より具体的になってきています。

 ぜひ一度じっくりと読んでみることをお勧めします。

🟠この本のよさ1つめ:安い

 この本のよい点の1つめは、なにより安いということです。

 256ページある本なのに、税込みで178円です。こんな安い教育書は、なかなかありません。その上、内容は、かなり充実しています。

 インターネットなどで検索すると、無料です。ただで、国語について内容の充実した情報が手に入ります。

小学校学習指導要領 解説・国語編に進む外部リンク

🟠この本のよさ2つめ:指導の参考になる情報が多い

 この本のよい点の2つめは、指導の参考になることがたくさん出てくるということです。

 最初のページからじっくりと読んでもいいでしょうが、今指導している学年の関係する内容だけを読んでもいいのです。

 今1年生の担任をしていて入門期の「話すこと・聞くこと」の指導をしているのならば、そこに関係する部分だけを読んで、指導に生かすこともできます。例えば、次のようなことが書いてあります。

 正しい発音のために,唇や舌などを適切に使った口形について,早い時期に身に付けられるようにすることが大切である。「ライオン」を「ダイオン」,「子供」を「コロモ」,「サカナ」を「チャカナ」 と発音するなど,ラ行やサ行などによく見られる置き換えや,「トウモロコシ」 が「トウモコシ」となる音の省略など,幼児音の残る児童も見られる。そこで, 母音の口形及び発音,発声について適切に指導するとともに,一音一音を識別させ,安定した発声や明瞭な発音へと導いていくようにすることが必要となる。

小学校学習指導要領 解説国語編

 いかかでしょうか。子どもの問題点が具体的に書いてあるばかりでなく、その指導や支援の仕方についても具体的に解説しています。

 この本をかばんの中に入れておき、電車に乗っている時や喫茶店などで誰かと待ち合わせている時などに、僅かな時間を見つけて、さっと読むと、そこかしこに、指導のヒントが手に入ります。

 スマートフォンにダウンロードしておいたり、お気に入りに登録しておいてもいいかもしれません。

 実際、わたしが教員の時も、何冊も買って、家用、職員室用、教室用、職場の行き帰り用と使い分けている方や、大切なところや重要だと考えるところに付箋紙を貼っている方などがいました。

 私は、初任者の頃を除いて、教科書会社発行の指導書はあまり読まなくなりました。

 自分で考えた指導計画案で授業を進めようとすると、教科書会社が編集した指導書は、中身が濃すぎて、とても1時間で終わらないような内容が入っているように思いました。

 指導事項をあれもこれもと詰め込みすぎていて、指導の流れがぶつぶつ切れたような感じの指導案が載っているようにも感じました。

 これはあくまで、私個人の見解ですので、指導書をよいと感じて、参考にする方を非難するものではありません。

 教員時代、いつの頃からか、私のかばんの中には、「小学校学習指導要領解説・国語編」が入っていることが多くなりました。

 ほぼ10年毎に改訂をしていますので、文部(科学)省発行の学習指導要領も10冊目になります。

 以前は、各教科・領域の解説編はなかったように思います。

 解説編の内容は、徐々によくなってきているように思います。

 一度手にして、さっとでいいので読んでみられることをお勧めします。

 ベテランの先生方でも、「あっ、これ初めて知った」という内容がたくさん出てくると思います。

 今回は、国語を中心に書きましたが、それぞれの教科・領域ごとに書かれている解説編のたいへん内容がよく、参考にできるものばかりです。

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