保護者会の進め方について知りたいです。
小学校では、学習参観の後などに、保護者会をすることがあります。
今回は、保護者会の進め方について書きます。
保護者会の進め方
保護者会は、多くの場合、学習参観の後などに、学校として設定することが大半です。
保護者会の主催者は、担任などの学校の教員の場合と、PTAの学級委員などの保護者の場合があります。
どちらが、主になって行うにしても、学校で、保護者に参加していただく会ですので、教員として十分な準備をすることが大切です。
<準備すること>
🟠会の進め方を決める
担任が主になって行う場合は、学年主任などに相談して、会の進め方を決めましょう。
保護者が主になって行う場合でも、お任せにするのではなく、会の進め方に積極的に関わっていく態度や姿勢が大切です。
次のような流れが考えられます。
【保護者会の流れ】(例)
1.はじめのあいさつ
2.出席者の自己紹介
3.担任からの話
4.保護者同士の意見交換
5.おわりのあいさつ
🟠名札などを用意する
A4の紙とクリップを用意します。紙を同じ方向に4つに折り、真ん中に名前を横書きで書きます。
両端を揃えて三角柱を作ります。底をクリップなどで止めると、簡単な名札ができます。
年度の初めに一度作っておくと、何回も使うことができます。
🟠資料などを用意する
資料としては、文章中心の資料と、見せること中心の資料などがあります。
[文章の資料]
学年の最初では、学級経営の方針、その学年の大まかな学習内容、学校行事の予定などを用意するとよいでしょう。最近は、共働きで仕事を持っておられる保護者も多いので、学習参観や運動会などの保護者の参加する日程がわかっている場合は、紹介すると喜ばれるでしょう。
[見せること中心の資料]
子どもの図工作品などさっと見れるものがいいでしょう。
授業の様子などの写真などを見せるのもよいと思います。
最近は、学習参観の後に保護者会をしても参加せずに帰ってしまう保護者も多いです。
そこで、保護者会に参加するメリットを示す必要があります。
最近は、写真機やiPadなどの機器も簡単になりましたので、子どもの休み時間や授業中の様子、遠足などの様子を写真で撮り、見せることも簡単にできると思います。
普段見ることのできない学校の我が子の様子を見ることができるならば、と保護者会に参加していただくことも期待できます。
ただ、管理職によっては、個人情報保護などの観点から、担任が写真を撮っていることをよしとしない場合もあります。
前もってきちんと趣旨を説明し、了解をとっておくことが必要です。
[話すこととしての資料]
子どもたちの普段の様子を話すのもいいでしょう。
できるだけ、子どものよさや成長を記録するようにしておき、伝えるようにしましょう。
子ども一人一人のよさや成長というよりも、学級全体の様子を話すようにしましょう。
係活動の様子、掃除当番などの様子、頑張っている学習の様子など子どもの具体的なよさや成長を伝えるようにしましょう。
<保護者会の実際>
🟠座席を決める
出席者が少ない場合は、円を作り、互いの顔が見るような形にします。
出席者が多い場合は、保護者に自分の子どもの席に座ってもらい、机の中を見てもらうなど、子どもの学校の様子を知ってもらう機会にします。
🟠はじめのあいさつをする
笑顔で、簡単に話をしましょう。
自己紹介をする際は、名札などを示しつつ、自分の名前を、少し大きめの声で、1文字ずつ「と・き・の・つ・ば・さです。」というように伝えるようにすると、聞き手によく伝わります。
担任がそのように名前をゆっくり自己紹介すると、保護者の方の中にも、自分の名前を紹介するときにゆっくり名前を伝えてくださる方がいます。
🟠出席者が自己紹介をする
口火を切るのは勇気のいることです。学級委員の方にお願するのが無難でしょう。
🟠担任から話をする
用意した資料をもとに話をします。
🟠保護者の悩みや意見交換を交流する場をもつ
多くの保護者は、子育てにいろいろな悩みをもっています。
お小遣いの与え方、宿題のさせ方、ゲーム機器をする時間、習い事、睡眠時間、お手伝いのさせ方などの話題を出し、保護者の悩みに寄り添い、少しでも解決策がでるような場になれば幸いです。
担任として、一方的に話をするのではなく、保護者の意見を聞き、共感しつつ、多くの保護者の考えや意見などを引き出すようにします。
その際、それぞれの家庭の教育方針を肯定し、子育てには、いろいろなよい方法があることを認め合うことが大切です。
虐待や体罰など明らかな間違い以外のしつけや教育法には、それぞれのよさがあります。
全ての保護者が、保護者会に参加してよかったという気持ちになってもらえるような工夫をしましょう。
担任が独身で、実際に子育てをした経験がなくても、子どもだった経験があります。
実際に多くの個性の違う子どもを担任している経験もあります。教員の一番の強みは、数多くの個性の違う子どもと日々つきあい、教育をしていることです。
少人数しかいない学級を除いて、教員は、子育てしている保護者の方よりも、ずっと数多くの子どもと日々接しています。そこから感じたり理解したりした実感や思いは、保護者には経験できないことばかりです。
謙虚さをもちつつ、自信を持って発言しても大丈夫です。
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初めての授業参観などで、参考になる授業例を次のページに載せています。
授業の導入の工夫:教員の心得⑧に進む(内部リンク)
初任者研修資料一覧に進む(内部リンク)
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