スライド作成の最初にすることについて書きます。
小学校では、同じ自治体に所属する近隣の小学校の教員などを集めて、研究発表会を行うことがあります。
そのような研究発表会に向けて、どのような準備にしていけばいいのかを書きます。
今回は、「スライド作成の最初にすること」です。
スライド作成の最初にすること 研究発表③
<スライド作成の前に気をつけること>
今回は、最初に、研究発表会に向けて、パワーポイントなどの発表用のスライドの作成の際の前提について書きます。
前提として、研究紀要などが作成され、研究発表会の参会者には、紙ベースの研究紀要が配布され、その研究紀要の内容のあらましを伝えることが中心の発表内容ということにしておきます。
このような場合、後から研究紀要をじっくり読んでもらえることは少ないかもしれませんが、参会者に、少しでも研究紀要の中身に興味を持ってもらうこと、その学校が1年間ないしは、2年間行ってきた研究について知ってもらうことを発表の中心に置くことにします。
このような場合の研究発表では、研究紀要が参会者の手元にあったとしても、発表においては、一旦研究紀要がないものとして発表することが大切です。
時折、スライドを見せながら口頭発表をしているのに、途中で研究紀要などの配布資料を見てもらうような話をする発表者がいます。
これはとてもよくない行為だと思います。理由は簡単です。参会者がとても忙しくなってしまうからです。
パワーポイントなどのスライドを見ながら、発表者の口頭発表を聞くだけでもたいへんなのに、それとは別の資料を取り出して見てもらうなんて、とても酷な行為です。
あくまで、スライドに注目してもらい、口頭発表を聞いてもらうことに専念してもらう必要があります。
<読む行為と聞く行為の違いを意識すること>
スライド作りにおいては、同じ文字を使った行為ですが、研究紀要などに書くこととは全く違うということをしていると、強く意識する必要があります。
同じ文字で伝えることですが、研究紀要の書く内容と、スライド作りの書く内容では全く違います。
大きな違いは、研究紀要は、読み手のペースで読むことができます。理解が追いつかない場合は、自分の裁量で途中で中断することができます。最初からもう一度読み直すこともできます。
しかし、スライドの文字は、発表者のペースで進んでいきます。途中で止まることはありません。
もう一度見たいと思っても、次のスライドに移れば、消えてしまいます。
発表者の言葉もどんどん消えてしまいます。
ですから、文字の発表とは違う観点をスライド作りでは考えておく必要があります。
<最初に、発表の全体像を示すスライドを用意する>
発表の内容をよく理解してもらうためには、参会者に最初にどのような全体像であるのかを理解してもらうことがとても大切です。
最初にどのような発表をするのか、全体像を示すことがとても大切だと思います。
例えば、ある研究テーマを設定し、研究の手立てをいくつか考え、実践研究をしたことについて発表することにしたとします。
このような場合、このことがわかるような全体像を示すスライドを作ることが必要だと思います。
研究テーマを示すスライドを見せた後に、この全体像を示すスライドを見せて、自分が今からどのような話をしようとするのかを伝えます。
こうすることで、聞き手は、今から発表者がどのような話をしようとしているのか知ることができ、聞く構えを持つことができます。
そして、できれば、この発表の全体像を示すスライドは、最初に示すだけでなく、発表の途中でも何回か示すようにするとよいのではないかな、と思います。
このようにすると、研究発表の参会者である聞き手は、発表者の発表がどこまで進んでいるのか途中で何回か確認することができます。
この全体像を示すスライドを作る作業は、実は、発表者にとってもとても大切な行為です。
最初に自分の発表内容を1枚のスライドにまとめることで、自分がどのような発表をしようとしているのか確認できるからです。
この全体像を示すスライドを作ることで、自分がどのような発表をするつもりか、発表のあらましをつかむことができます。
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研究発表会に向けて 研究発表①に進む(内部リンク)
研究発表の準備 研究発表②に進む(内部リンク)
研究主任の役割①:大まかな仕事に進む(内部リンク)
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