「いろいろなふね」の教材分析について知りたいです。
よい授業をするためには、ていねいな教材研究をすることが大切です。
しかし、国語の教材の分析をするのは時間がかかります。
そこで、大まかな教材分析例を提示することにします。
今回は、「いろいろなふね」です。
いろいろなふね:教材分析
🟠いろいろなふね:教材分析
この教材は、東京書籍の1年生の教科書に掲載されている説明文です。
<作者>
「あたらしいこくご」編集委員会・作
この説明文は、東京書籍の教科書の編集委員会により書き下ろされました。
<題名>
題名は「いろいろなふね」です。
題名からいくつかの船について書かれていることがわかります。
<はじめとおわり>
○ はじめ
最初に、「ふねには、いろいろなものがあります。」と書いています。
ふねにはいろいろなものがあることについて書いています。
○ おわり
最後の文は、「いろいろなふねが、それぞれのやく目にあうようにつくられています。」と書かれています。
<形式段落>
形式段落は、全部で14段落です。
形式段落毎の簡単な内容は、次の通りです。
① ふねには、いろいろあります。
② きゃくせんは、人をはこぶふねです。
③ このふねには、きゃくしつとしょくどうがあります。
④ 人は、きゃくしつで休んだり、しょくどうでしょくじをしたりします。
⑤ フェリーボートは、人とじどう車をはこぶふねです。
⑥ このふねには、きゃくしつや車をとめるところがあります。
⑦ 人は、車をふねに入れて、きゃくしつで休みます。
⑧ ぎょせんは、さかなをとるふねです。
⑨ このふねは、さかなを見つけるきかいやあみをつんでいます。
⑩ 見つけたさかなをあみでとります。
⑪ しょうぼうていは、ふねの火じをけすふねです。
⑫ このふねは、ポンプやホーズをつんでいます。
⑬ 火じがあると、水やくすりで、火をけします。
⑭ いろいろなふねが、やく目にあうようにつくられています。
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<意味段落>
ここでは、6つの意味段落に分かれていると考えてみることにします。
①段落:はじめ(序論)
いろいろなふねの説明をすることについて書いています。
②~④段落:なか1(本論1)
きゃくせん(客船)の説明をしています。
⑤~⑦段落:なか2(本論2)
フェリーボートの説明をしています。
⑧~⑩段落:なか3(本論3)
ぎょせん(漁船)の説明をしています。
⑪~⑬段落:なか4(本論4)
しょうぼうてい(消防艇)の説明をしています。
⑭段落:おわり(結論)
ふねは、それぞれのやく目にあうようにつくられています。
<大事な言葉>
ふね、きゃくせん、はこぶ、きゃくしつ、しょくどう、フェリーボート、じどう車、ぎょせん、むれ、あみ、しょうぼうてい、火じ、ポンプ、ホース、くすり、やく目
<表現の工夫>
「くりかえし」
この説明文では、よく似た表現が4回続けて使われています。
A:「(ふねの名前)」は、~のためのふねです。
B: 「このふね(の中に)は」~があります(つんでいます)。
C:ふねにあるもので、人がすることについて書いています。
同じ書き方をすることで、1年生の子どもはとても読みやすくなります。
「写真」
この説明文では、扉のところに4つの船の写真、本文中にも、それぞれの船の説明の横か下に船の写真をそえています。
写真があることで、説明の中の文章が視覚的にもよくわかるようになっています。
<要旨>
この説明文では、「いろいろなふねが、それぞれのやく目にあうようにつくられている」ということが説明されています。
<まとめにかえて>
この教材分析は、このブログに載せている「説明文の教材研究」で取りあげたいくつかの視点に基づいて行ったものです。
教員のみなさん1人1人が自分で行う教材研究の参考になれば幸いです。
⭐️ ⭐️
なお、「読むこと」の指導に関係する次の項目についても、併せて読んでください。
説明文の教材研究(3)文章の構成に進む(内部リンク)
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