熱中症から子どもを守る方法を知りたいです。
暑い日が続いています。
残念なことに熱中症によってなくなる子どもがいます。
災害には、人による災害と、自然災害などがあります。
暑さは、自然で仕方がないところもありますが、人が気をつけることで防ぐこともできます。
今回は、「熱中症から子どもを守る」ことについて書きます。
熱中症から子どもを守る
🟠熱中症から子どもを守る
<意外と5月に多い熱中症>
学校管理下における突然死は、毎月起こっているのですが、他の月に比べ、5月が55人と一番多いことがわかっています。(日本スポーツ振興センターのデーターをもとに、NHKが独自に集計したもの)
これは、5月に体力テストがあることが関係しているかもしれません。急にシャトルランなどに取り組み、無理をする子どももいるかもしれません。運動会の練習などがあることも関係しているかもしれません。
5月は、急に気温が上がるので、熱中症的な要素も加わり、体全体に負担がかかります。
2023年5月にも、日本各地で、体育の授業中に体調が悪くなり熱中症の疑いで、救急車で搬送された事例が多発しています。
対策として、気温が急に上がる時期は、まずは暑さに慣れること、運動に慣れることを優先し、あまり激しい運動をしないようにすることです。
死亡事例は、運動後の休憩時間にも起こっていますので、クールダウンをきちんとしたり、運動後、1時間程度は、子どもの様子を注意深く見ておいたりすることも大切です。
<熱中症になる原因>
熱中症を引き起こす条件は、「環境」と「からだ」と「行動」によるものが考えられます。
「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強いなどがあります。
「からだ」の要因は、急激な温度の変化などに体が対応できないということがあります。
睡眠不足や体調不良、水分の不足で「からだ」が不調に陥っていたということも考えられます。
急激な「環境」の変化に対して、激しい運動や労働によって「からだ」が上手に対応できないで著しい熱が生じたり、暑い「環境」に体が十分に対応できなかったりします。
その結果、熱中症を引き起こす可能性があります。
運動などをしていなくても、暑くなる車の中にクーラーをつけないで長時間いたり、暑いひなたにいたり、喉が渇いているのに、適切に水分補給をしなかったりするなど、間違った「行動」をすることでも、熱中症は起こります。
人間の「からだ」は、平常時は体温が上がっても、発汗や皮膚温度が上昇することで体温が外へ逃げる仕組みとなっており、体温調節が自然と行われます。
しかし、気温が急激に上昇すると、体温調整が間に合わないこともあり得ます。
<熱中症の予防>
熱中症にならないためには、いくつかの予防の方法があります。
文部科学省では、スポーツ庁と協力して、「熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症」というパンフレットと動画を作成しています。
パンフレット「熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症」に進む(外部リンク)
動画「熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症」に進む(外部リンク)
それらの資料によると、次の5つのことが大切です。
1 環境条件を把握し、それに応じた運動、水分補給を行うこと
2 暑さに徐々に慣らしていくこと
3 個人の条件を考慮すること
4 服装に気をつけること
5 具合が悪くなった場合には早めに運動を中止し、必要な処置をすること
熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症
大人にとっては、極めて、当たり前のことがたくさん書かれているのですが、きちんと理解していないと、上手に対応ができないことが考えられます。
子どもは、体が小さいので、喉が渇いた段階では、既に脱水症状になっていることがあり得ます。
暑い日には、子どもの自主性に任せるだけではく、水分補給については、強制的に喉が渇いていないても、水分をとるようにさせる必要があります。
また、なぜ水分をとる必要があるのかという理由を、子どもがわかる範囲できちんと伝えて理解させる必要もあります。
<学校における熱中症予防のための指導のポイント>
また、先程あげたパンフレットには、「学校における熱中症予防のための指導のポイント」として次の6つのことが書かれています。
1 直射日光の下で、長時間にわたる運動やスポーツ、作業をさせることは避けましょう。
2 屋外で運動やスポーツ、作業を行うときは、帽子をかぶらせ、できるだけ薄着をさせましょう。
3 屋内外にかかわらず、長時間の練習や作業は、こまめに水分、(0.1 ~ 0.2%食塩水あるいはスポーツドリンク等) を補給し適宜休憩を入れましょう。また、終了後の水分補給も忘れないようにしましょう。
4 常に健康観察を行い、児童生徒等の健康管理に注意しましょう。
5 児童生徒等の運動技能や体力の実態、疲労の状態等を把握するように努め、異常が見られたら、速やかに必要な措置をとりましょう。
6 児童生徒等が心身に不調を感じたら申し出て休むよう習慣付け、無理をさせないようにしましょう。
熱中症を予防しよう-知って防ごう熱中症
熱中症から子どもを守るためには、指導者が、熱中症に対する正しい知識を持ち、子どもの体調が悪くなった場合などには、素早く適切な対応を処置を行う必要があります。
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なお、「安全教育:子どもを守ること」に関係する記事を集めた一覧表は、次のページにあります。
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