強風から子どもを守る:安全教育⑬

安全教育
つばさ
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強風から子どもを守る方法について知りたいです。

 日本では、台風や竜巻などで、強い風が吹くことがあります。

 今回は、「強風から子どもを守る」ことについて書きます。

強風から子どもを守る

🟠強風から子どもを守る

<風とは?>

 風は、生活に役立ち、潤いを与えるものです。

 昔から、風車は、風のエネルギーを羽根で受けて、軸や歯車を回転させ、水を汲み上げたり、小麦粉などの製粉に用いられたりしました。

 最近は、大きな風車を使って、電気の発電を行なっています。風車による発電は、二酸化炭素を出すこともありませんので、再生可能エネルギーとして、とても有用です。

 少しの風は、とても心地よいものでもあります。

 夏の風鈴は、暑さを和らげるものですし、かざぐるまなどは、昔から子どもの遊びとしても、生活に潤いを与えるものでもあります。

 しかし、時には、台風の際の強い風などが原因で、生活に被害が出ることがあります。

 強い風のために、家の屋根や看板などが飛ばされたり、風によって飛んできたもののために、人が怪我をしたり亡くなったりすることもあります。

 大きな竜巻などは、アメリカなどの広い大地で起こる印象があります。

 しかし、日本でも竜巻は起こります。

 日本では、海上での竜巻を除いて、平均して年に25個程度、竜巻の発生が確認されています。

 1つの市町村でみれば、90年に1度程度の極めてまれな気象現象ですが、一度発生すると大きな被害をもたらします。

 家屋の倒壊や車両の転倒、風による飛来物が人や物に当たって、怪我をしたり亡くなったり、物が破損したりすることがあります。 

 短時間でとても大きな被害をもたらすことがあります。

<強風とは?>

 強風とは、通常と異なる強い風のことです。 気象庁などの予報用語としては次の4つの種類に分けられます。

やや強い風・・・平均風速 10m/s以上 15m/s未満の風

強い風・・・・・平均風速 15m/s以上 20m/s未満の風

非常に強い風・・平均風速 20m/s以上 30m/s未満の風

猛烈な風・・・・平均風速 30m/s以上の風

 風速が秒速10m程度のやや強い風でも、足を踏ん張っていないと、大人でも立っているのは困難です。

 風速が秒速15m程度の強い風の時に、傘などを持っていると、風の勢いで、思うように進むこともできませんし、ビニールの傘などは壊れてしまいます。

 強く傘を持っていないと、手から離れて飛ばされてしまいます。飛んだ傘は、時には、凶器になってしまうことがあります。

<台風などの際の強風への備え>

 京都大学防災研究所では、「強風への備え4カ条」というパンフレットを作成し、啓発活動を行なっています。

 このパンフレットでは、「強風への備え」として、次の4つのことを挙げています。

1.窓をまもる 

2.物を飛ばさない

3.外に出ない

4.ガラスに注意

 子どもたちには、ぜひ、子どものわかる言葉を付け加えて、強風の怖さについて説明し、強風への備えを知らせるようにしてほしいです。

 京都大学防災研究所が作成したパンフレットを参考にして、もう少し詳しく説明します。

1.「窓をまもる」

危険なこと

・窓が壊れると、雨や物が吹き込みます。 

・ガラスの破片は怪我の元になります。

・それだけでなく、風圧で屋根が飛んでしまうこともあります。

防ぎ方

・雨戸・シャッターを閉め、固定します。

・外から板を打ち付けてふさぐことで、飛来物から窓ガラスを守ります。

・カーテンを閉めたり、窓ガラスにテープを貼tたりすることで、破片が飛び散るのを抑えます。

2.「物を飛ばさない」

危険なこと

・自分の家から飛んだ物で、 加害者になることもあります。

防ぎ方

・家の周りの飛びそうな物は 屋内に入れたり、固定したりします。

・具体的には、物干し竿や物干し台は寝かせておきます。

・植木鉢やごみ箱などは屋内に入れます。

・自転車や店の看板など屋内に入れられない物は、ロープで柱などに結び付けます。

・外に洗濯機を置いている場合は、水を十分に張り、ふたをテープで留めます。

3.「外に出ない」

危険なこと

・台風による死者のほとんどが、屋外で被害に遭っています。

防ぎ方

・対策は早めにします。外での作業は、台風の近づく前日の明るいうちに済ませます。

・必要な物の買い出しも忘れずにしておくとよいです。台風の際には、電気・水道などのライフラインが寸断されることもあります。 その時のための備えを確認し、必要な物は天候が悪くなる前に用意することが大切です。

・その他、次のような対策もしておくとよいです。

 ・携帯電話やパソコンの充電をする

   ・懐中電灯&予備の電池を用意する

   ・食料・飲料水の用意をする

   ・お風呂に水をはっておく

   ・冷蔵庫は最も冷たい設定にしておく

   ・自動車などのガソリンを満タンにしておく

4.「ガラスに注意」

危険なこと

・強風時の怪我の原因は、ガラスがもっとも多いです。

防ぎ方

・窓から離れます。割れたガラスの破片に注意します。落ち着いて行動することが大切です。ガラスの破片から離れるようにします。

・手元に靴を用意します。ガラスが割れた場合は、屋内でも靴を履くようにします。

京都大学防災研究所作成の「強風への備え4カ条」に進む外部リンク

<運動会などでの備え>

 小学校などでは、初夏や秋などに運動会を開催することもあります。

 多くの学校では、子どもを暑さや直射日光から守るために、テントを設置することがあります。

 そのような時には、必ず、強風などが急に吹いても、テントなどが飛ばないように対策をとることが大切です。

 テントの足の部分に飛ばないようにペグと呼ばれる杭を打ちつけたり、テントの横に大きな杭などを打ち付け、杭とテントを紐などで結んだり、水タンクや鉄のおもりなどをテントの足場につけたりするなどの対策が必要です。

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 なお、「安全教育:子どもを守ること」に関係する記事を集めた一覧表は次のページにあります。

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安全教育:子どもを守る 一覧表に進む内部リンク

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