交通事故から子どもを守る:安全教育⑧

安全教育
つばさ
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交通事故から子どもを守る方法を知りたいです。

 毎年、多くの子どもが交通事故に遭い、怪我をしたり死亡したりしています。

 そこで、今回は、「交通事故から子どもを守る」ことについて書きます。

交通事故から子どもを守る

🟠交通事故の実態を知る

<死亡事故>

 警察庁交通局の調査によると、2017年から2021年の5年間の交通事故の死亡状況は、次の通りです。

 死亡した小学生以下の子どもの人数は、217人です。

 217人のうち、未就学児童は、111人、小学生は106人です。

 未就学児童の111人のうち、歩行中の事故が64人、自動車乗車中の事故が43人でした。

 小学生の106人のうち、歩行中の事故が55人、自転車乗車中の事故が30人でした。

<死亡、重傷者事故>

 同じく、警察庁交通局が令和4年3月に出した「令和4年春の全国交通安全運動の実施について」という文章によると、2017年から2021年の5年間に交通事故の発生状況は次の通りです。

 歩行中の死者と重傷者を分析した結果では、幼児では4月、5月、3月、7月、6月の順に事故が多かったです。

 同じ調査で、時間帯としては、平日の午後4時から5時の間の事故が飛び抜けて多かったです。

 同じ調査分析で、小学生では、6月、12月、11月、10月、5月、3月の順に事故が多かったです。

 同じ調査で、時間帯としては、小学生では、平日の午後4時から5時、午後3時から4時が多かったです。

 歩行中の幼児の事故原因としては、違反なしが約29%で、違反としては、飛び出し、幼児のひとり歩きの順で事故が多かったです。

 歩行中の小学生の事故原因としては、違反なしが約38%で、違反としては、飛び出し、横断違反の順で事故が多かったです。

 自転車乗車中の事故原因としては、出会い頭衝突が4分3を占めていました。

🟠子どもに事故の実態を理解させる

 小学生の事故としては、下校後の3時から5時までの事故が多く、歩行中では、飛び出し、横断違反の順で事故が多く、自転車運転中は、出会い頭の事故が多いということがわかります。

 自転車の事故で、出会い頭の事故が多いということは、スピードの出し過ぎによって、ぶつかるのを避けられなかったということが考えられます。

 歩行中に違反していない状況での事故が3分の1以上もあるということは、青信号などを守っていても事故に遭うことがあるということなので、信号を守るだけではなく、右折や左折で曲がってくる自動車などにも注意を払う必要があるということがわかります。

 また、この調査の中では、触れられていませんでしたが、自転車運転中の小学生が歩行者に当たる事故なども多く発生しています。

🟠地域やPTAなどと協力して安全を守る

 多くの学校では、登下校の際に、地域の方々やPTAと協力して見守り活動をしている学校の多いと思います。

 協力していただいている方は、朝早くからボランティアとして取り組んでいただいています。

 いつも感謝の気持ちをもって、そのような方々に接する必要があります。

 学校によっては、登下校班を作成し、集団登校を行なっている学校あると思います。

 集団登下校のメリットはは、①上級生が下級生の世話を行うことで、上級生としての意識が高まること、②集団で行動するので、不審者などから守られやすいこと、③登下校中に、誰かが転んで怪我をした場合などきちんと学校や家まで送る届けてもらえることなど、たくさんあります。

 集団登下校のデメリットとしては、①車が暴走した場合、複数の子どもが事故に巻き込まれること、②遅刻した子どもや欠席した子どもがいた場合、連絡がとりにくいこと、③下級生の子どもが、信号や周りの車の動きに注意するのではなく、上級生の動きに遅れまいと、上級生の頭ばかり見ていること、③集合場所で子どもの間でトラブルが起こることなどがあります。

 集団登下校には、メリットとデメリットがあります。その辺りをきちんと把握し、指導をする必要があります。

🟠指導の具体的な方法を工夫して実施する

<実際に歩行訓練や自転車の練習を行う>

 多くの学校では、警察署や市役所や区役所などと協力し、校庭に道路をかき、自動車や信号機を配置して、歩行訓練や自転車の乗り方の練習を行うことも多いでしょう。

 最近は、多くの企業が社会貢献事業として、学校で交通安全指導をおこなっている場合も多いのでうまく活用するとよいと思います。

<警察署員から講話を聞く>

 私が教員の時は、近くの警察署から警察官に来てもらい、講話をお聞きすることもありました。

 実際の自転車を見ながら、自転車の構造の話をしていただいたり、交通安全のビデオやDVDを視聴した後に、安全な道路の歩き方、横断歩道の歩き方などを教えていただくこともありました。

<警察署など作成した動画を見る>

 最近は、多くの警察署などで、交通安全の動画を作成している場合もあります。

 そのような動画を視聴するのも良いと思います。

 京都府西京警察署作成小学生のための自転車交通安全教室動画

小学生のための自転車交通安全教室に進む外部リンク

 鹿児島県警察交通部交通企画課作成ひまわり号の交通安全教室~横断歩道の渡り方~」動画

ひまわり号の交通安全教室~横断歩道の渡り方~に進む外部リンク

 JA共済制作交通安全教育DVD「歩行編」chapter2動画

交通安全教育DVD「歩行編」chapter2に進む外部リンク

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 なお、「安全教育:子どもを守ること」に関係する記事を集めた一覧表は、次のページにあります。

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