漫画のよさ 伝記の漫画家たち

教育雑感
つばさ
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教科書の伝記に漫画家がたくさん取り上げられているんですか?

 日本が世界に誇る文化の1つに漫画やアニメがあります。

 今回は、「漫画のよさー伝記の漫画家たち」について書きます。

漫画のよさー伝記の漫画家たち

🟠漫画のよさー伝記の漫画家たち

<漫画について>

 1960年代(昭和35年頃)生まれの私が子どもの頃、漫画を読むのはよくないという話がよくありました。

 その頃は、「漫画ばかり読んでいたら馬鹿になる。」というのが親の決まり文句でした。

 漫画を読む時間があるのなら、勉強したり読書をしたりする方がいいという主張をする親や保護者や教員は多かったように思います。

 今でもそのような主張をする方もいるかもしれませんが、最近は、漫画のよさについて論じる方も増えてきているように思います。

 現在、日本の漫画の質は世界の中でも最高位にあり、漫画自体の地位やイメージも大きく向上してきています。

 日本の文化として、漫画は世界に誇れるものですし、日本が好きな外国人の中には、幼い頃に日本のアニメを見たからという話はよく聞きます。一部の人から始まったアニメのキャラクターになりきって写真を撮ったり、その写真をSNSで発表したるすることは、日本人だけでなく、諸外国の人もたくさんするようになりました。

 政府の一員である、経済産業省も、日本のアニメを諸外国に売り込む支援策をたくさん発表しています。

<伝記に取り上げられる漫画家たち>

 小学校5年生の国語の教科書では、伝記が取り上げられることがよくあります。

 現在、国語の教科書は4社から出版されています。

 光村図書に取り上げらている人物は、「やなせたかし」さんです。

 梯久美子さんの書かれた「やなせたかしーアンパンマンの勇気」という伝記です。

 この伝記の副題にもある通り、やなせたかしさんは、みなさんご存知の通りアニメ「アンパンマン」の作者です。

 アンパンマンは、最初、絵本として出版されましたので、正確には、漫画家ではなく、絵本作家という位置づけではないのかと思われる方もいるかもしれませんが、この伝記ではきちんと、「ようやくまんが家としてデビューすることができたのはな、三十四さいのときである。」と書かれています。

 学校図書に取り上げられている人物も、「やなせたかし」さんです。

 光村図書と同じ梯久美子さんの書かれた「勇気の花がひらくときーやなせたかしとアンパンマンの物語」という伝記です。同じ筆者によって書かれた伝記ですが、書きぶりは違います。

 東京書籍に取り上げられている人物は、「手塚治虫」さんと「宮沢賢治」さんです。

 主たる教材の方で「手塚治虫」さんが取り上げられ、付録の教材として「宮沢賢治」さんが取り上げられています。

 私の子どもの頃であれば、当然児童文学作家であり詩人の「宮沢賢治」さんの方が主たる教材に取り上げられていたのかもしれませんが、「手塚治虫」さんが主たる教材の位置に鎮座されています。

 国松俊英さんの書かれた「手塚治虫」という伝記には、手塚治虫さんの描かれたたくさんの漫画の主人公のイラストが載っています。その主人公の多さに驚くほどです。「鉄腕アトム」「ジャングル大帝レオ」「ブラック・ジャック」「火の鳥」「リボンの騎士」「三つ目がとおる」「ふしぎなメルモ」などたくさんいます。最近の若い人の中では、知らない漫画もあるかもしれませんが、私が子どもの頃から読んだ漫画の主人公がたくさん描かれています。

 教育出版に取り上げられている人物は、「金子みすゞ」さんです。

 金子みすゞさんは、詩人ですので、当然、漫画家ではありません。

 4社ある教科書会社のうち、3社で漫画家が取り上げられています。このことからでも、現在漫画家の地位が高まっていることがよくわかります

 漫画家が伝記として取り上げられるのは、やなせたかしさんと、手塚治虫さんのお二人が素晴らしい人生を歩まれたからなのは当然ですが、お二人がとても素晴らしい漫画やアニメを世の中に発信されたからです。

 最近は、アンパンマンのアニメが毎日のようにテレビから流れていますし、幼い子どもの持ち物には、アンパンマンに出てくるキャラクターのついたハンカチ、かばん、おもちゃなどたくさんあります。

 これほど愛されているのもやなせさんのアンパンマンという漫画のもつ強烈なメッセージの影響が大きいのでしょう。

 最近、手塚治虫さんのアニメをテレビで見ることは少なくなりましたが、「ブラックジャック」などは、よく再放送されています。また、この作品には、「ブラックジャックによろしく」(佐藤秀峰さん作)と、この作品を完全にリスペクトした作品まであります。

<お正月に読みたい漫画>

 お正月に読みたい漫画はたくさんありますが、1番のお勧め作品は、日本の子どもを百人一首の世界に誘ったちはやふる」です。

 この漫画作品は、末次由紀さんによって描かれた作品で、主人公の綾瀬千早さんが、小学校の時に百人一首の魅力にはまり、高校生になって競技かるた部を作り、全国高等学校選手権大会団体戦優勝という大きな目標のもとに、日々の練習を重ねる物語です。

 この作品は、テレビのアニメ作品にもなりましたし、広瀬すずさん主演で、3本の実写版の映画にもなりました。

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