異学年交流 友だち関係

友だち関係
つばさ
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学校の異学年交流について知りたいです。

学校のよさの1つは、いろいろな学年や年齢の子どもがいることです。

学校によっては、「異学年交流」を上手に教育活動に取り入れている学校があります。

今回は、「異学年交流」について書きます。

異学年交流

🟠異学年交流

<学級の人数>

 学校では、4月2日から次の年の4月1日までに生まれた子どもを集めて、1つの学年を構成しています。そして、学年の人数から、特別支援学級に入級する子どもの数を引いた人数を、標準の人数で割って学級数を決めます。

 標準の学級の人数は、長らく40人でしたが、2021年(令和3年)に法律の改訂がありました。

 その結果、2021年(令和3年)から毎年、40人から35人に標準人数が変わります。

 2020年(令和2年)以降に入学した子どもからは、学級の人数は35人になります。

 戦後すぐの1学級50人から比べると、かなり人数は少なくなりました。

 しかし、欧米では、1学級の人数は、18人~30人であることも多く、それに比べるとまだまだ人数が多いといえるかもしれません。

<学校で異学年が集まる機会>

 学校においては、様々な機会で、異学年の集団が構成されることがあります。

 具体的には、次のような機会です。

クラブ活動

 クラブ活動は、4年生以上の学年で行う学校が多いです。

 自分のしたいことでクラブに参加しますので、基本的には、異学年での活動が基本です。

 自然と他の学年の子どもと一緒に活動することになります。

 クラブ活動の指導については、次のページをお読みください。

クラブ活動の指導 小学校初任者研修030に進む内部リンク

集団登校

 朝、決まった場所に集まって近所の子どもと一緒に登校する「集団登校」を行っている学校があります。そのような学校では、高学年の子どもが先頭や最後にいて、誘導したり、後ろから並んで歩くようにうながしたりします。集団登校に、保護者が一緒についていく学校もあります。

 集団登校は、上級生が下級生の面倒をみますので、安全なことも多いです。しかし、車が集団登校の列に突っ込んでくると、多くの子どもが一度に被害に遭ってしまうことになります。

 学校によっては、集団登下校をしていない学校もあります。登校の仕方は、全く自由で、決まった時間に学校に着くことだけが奨励されている学校もあります。

 遅刻したり休んだりする子どもの家族が、集団登校で集まっている場所に来てきちんと連絡をしないので出発できないで困ったり、下級生がいうことをきかないので、リーダーの上級生が困ったりすることもあります。

 上級生がさっさと歩くので、下級生の子どもがついていくのに必死で、きちんと信号を見ないということもあり得ます。

児童集会

 週に1回ある児童朝会では、学級、学年毎に並んで、学校長や係の先生の講話などを聞くことが中心です。

 児童集会では、学級、学年毎に並ぶこともありますが、予め決めた異学年集団で、集会活動に参加することもあります。異学年グループで、ボール運動を楽しんだり、ゲームを楽しんだりすることもあります。

 ある学校では、6年生などの上級生の子どもが自分の好きな絵本を持って集まり、グループ内の他の学年の子どもに向けて読み聞かせを行う取り組みをしていることもあります。

生活科の授業

 学校探検の学習では、2年生の子どもが1年生の子どもを学校内を案内するという取り組みはたくさんの学校でなされています。

 2年生がおもちゃを作り、1年生の子どもを招待して、一緒に遊ぶという取り組みもよく行われています。

避難訓練

 避難訓練の際に、6年生の子どもが、1年生の子どもを誘導して、一緒に手を繋いで、避難場所の屋上や校外の避難する場所に移動する取り組みをしている学校もあります。近隣の幼稚園児や保育園児と一緒に上級生の子どもが避難訓練をする学校もあります。

異学年での遠足

 遠足の際に、現地の公園などについた後、編成済みの異学年グループで集まり、オリエンテーリングなどを行う学校もあります。

なお、校外活動の指導については、次のページをお読むください。

校外活動の指導 小学校初任者研修028に進む内部リンク

<なぜ異学年で交流するのか>

 異学年で活動したり交流したりする機会をもつのはなぜでしょうか?

 それは、子どもたちの社会性が高まることが期待できるからです。

 教科の学習という点では、同じ年齢の子どもを集めて学級を編成し、授業を行う方が、教員は、同じ内容を子どもに教えることができるよさがあります。

 学習ということに関しては、学級という組織はとても効果的な組織です。

 しかし、わたしたちが生きる現実社会では、異年齢の構成が一般的です。

 家族構成もそうですし、会社や工場や商店などの職場や地域社会などの社会生活の中では、異年齢の人とつきあうことが普通です。

 兄弟姉妹が多い子どもは、小さい頃から他の子どもとけんかをしたり仲良くしたりすることで自然と社会性を学ぶことできます。

<文部科学省の薦める異学年交流>

 文部科学省の国立教育政策研究所では、2011年(平成23年)に、「子どもの社会性が育つ『異年齢の交流活動』ー活動実施の考え方から教師用活動案までー」という冊子を作成して公開してしています。

 この冊子では、次のような異学年交流を勧めています。

○ 月に1回、6年生と2年生、5年生と1年生、4年生と3年生の組合せで、異年齢の交流活動を行う。

○ 年長の学年には、その活動の計画や振り返りのための時間として、更に1時間を費やす。

子どもの社会性が育つ『異年齢の交流活動』ー活動実施の考え方から教師用活動案までー

 このような「異年齢の交流活動」を意識的に行わせる取組を実施した学校では、他の人との関わりについての自己評価が高まることがわかったそうです。

 詳しくは、この冊子をお読みください。

子どもの社会性が育つ「異年齢の交流活動」に進む外部リンク

 なお、友だち関係については、次のページもお読みください。

友だちはたくさん必要か? 友だち関係に進む内部リンク

  

 

 

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