水泳指導 小学校初任者研修015

初任者研修資料
つばさ
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水泳指導における注意点を知りたいです。

 この研修も、プールで実際に体験することが大切です。

 しかし、知識として知っておくことも大切です。

 ここでは、次の2つのことについて書きます。

 プールの管理

 子どもへの安全確認

プールの管理

🟠点検事項

 プール水泳を行う場合には、多くの点検事項があります。

 水質(PH、水の透明度、大腸菌などの細菌の有無、塩素の濃度など)プール内外の異物の有無、水泳時の水温と気温との温度差などです。

 朝に、体育主任を中心にした体育部で点検するか、曜日などを決めて輪番制で役割を分担して点検することが多いと思いますが、それぞれの学年が実際に入水する直前に再度点検する必要があります。

 水質については、日々の点検だけでなく、学校薬剤師の方に、定期的に水質の点検をお願いすることも大切です。

 更衣室やトイレの点検も必要です。

 暑い日などは、プールサイドなどが高温になっていることがあります。

 子どもがプールサイドに入る前に、プールサイドに流水をするなどの配慮も必要です。

 点検事項は、紙に書くことが一般的ですので、一度、どのような点検事項があるのか、体育主任などに見せてもらってください。

 学校にプールがある場合は、ろ過をする必要があります。

 正しいろ過の方法を覚えましょう。

🟠換水時の注意点

 最近、プールの水換えなどの際に、栓を閉め忘れて、多額の水道代を自腹で払うケースが、いろいろな自治体で発生しています。

 換水の際には、栓をしているか、水が漏れていないか、などをきちんと、点検することを確かめましょう。

 基本的には、公務員の場合、過失があっても、個人に賠償を求められないことが多いのですが、プールの水は、多量なので高額になります。

 栓を閉め忘れて一晩中や週末の間中、水が出しっぱなしだった場合などでは、その金額が100万円を超えることも珍しくありません。

 その結果、過失の教員個人や管理職などに賠償金を要求するケースもあるみたいです。

 朝のプールの準備の段階で、ろ過機を回す際に、間違って「洗浄」にしたままで、プールの水が減ったままなのに気づかない場合もあります。

 プールの準備などは、一人でせず、複数でしつつも、一人一人がきちんと手順を確認することが大切です。

子どもへの安全確認

🟠子どもの健康観察

 プール指導のある日は、朝から連絡帳や水泳健康観察カードなどを使って、保護者の意向を確認します。

 同時に、指導者が実際に子どもをよく観察して、入水が可能かどうかを、きちんと確かめる必要があります。

 水泳は楽しいので、子どもは無理をしてでも入水したがるでしょうか、安全が第一です。

 無理はさせないようにする必要があります。

🟠役割分担の明確化

 多くの指導者が一緒に指導する場合、あうんの呼吸で、きちんと誰が何をするのか確認しないまま、プール指導をおこなうことがあります。

 きちんと前もって具体的な役割分担を話し合いましょう。

1. 体操をする者
2. 塩素を入れたり、塩素の濃度を調べたり、水温を確かめたりする者
3. 全体指導をする者
4. 児童の人数を数え、記録する者
5. たえず、プールを見渡し、おぼれていないか確かめる者
6. 子どもが水から出た際に、人数を再確認する者
7. 水が苦手な子どもに対して、個別の支援をする者
8. AEDをプールサイドまでもっていく者
など、一人で複数の分担を受け持つこともあると思いますが、きちんと話し合い、誰が何をするのか確かめ、安全なプール指導を心がけましょう。

🟠万が一の場合の役割分担

 もしおぼれた子どもが出た場合

 人工呼吸をする者、AEDを用意する者、職員室に連絡する者、他の児童を指導する者などについても前もって確かめておくようにしましょう。

🟠備考

 毎年6月の上旬頃に、「水泳等の事故防止について(通知)」などという文章が各教育委員会から学校にあてて通知されます。管理職の先生にお願いして、目を通すようにしましょう。

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