物語文の3時間めの指導の仕方について知りたいです。
物語文の指導の仕方について書いています。
ここでは、次のことを書きます。
物語文の3時間めの指導の仕方
物語文の3時間めの指導の仕方
🟠3時間めの指導内容と学習目標
光村図書の3年生の教材「三年とうげ」の指導計画をもとに、1時間ごとの学習計画を考えています。
3時間めは、次のような計画でした。
○ それぞれが考えたあらすじの確認をする。
この時間の学習目標は、「それぞれが考えた3~5場面の文を小グループで話し合って、あらすじをまとめることができるようにする」ことです。
🟠学習活動と指導の留意点
1. 学習のめあてを確認します。
毎回、日付、教材名、学習のめあてをノートに写すように習慣化します。
時には、しばらく時間をとった後、「書けた人はいますか?」と聞き、「はやい」などと褒めると学級全体の視写の速度がはやくなります。
前回は、1、2場面を30字まとめていたことを確認します。
「3~5場面をそれぞれ30字ぐらいにまとめて、あらすじをたしかめよう。」
2. 本時の学習の場面を音読します。
できるだけ、多くの子どもが学習中に音読できる機会を設けるようにします。
3.第3場面について、前時に各自が考えた文を小グループ(あるいは、となり同士)で話し合います。
小グループで話し合いをさせる場合は、司会を決めておきます。
何を話し合うか、どうすすめるのかなどを書いた「司会のマニュアル」などを用意するとよいでしょう。
意見が分かれた場合は、無理に1つにしなくてもよいことを伝えておきます。
例えば、次のようにまとまるでしょう。
「おじいさんは、何にも食べずに、病気になり、みんなは心配する。」
4. 学級全体で話し合います。
司会者に順に発表させて、指導者がまとめていきます。
この時に、指導者が司会の手本を示すことになります。
5. 第4・5場面について、小グループで話し合う。
3年生の子どもなので、繰り返し同じことを繰り返しながら、学習の方法を身につけるようにさせます。
司会者を、話し合う話題ごとにかえるようにして、どの子どもも司会が経験できるようにします。
時間を決めておき、全部できていなくても、途中で止めて、学習時間内に学習がおさまるようにします。
6.学級全体で話し合います。
最後に全体を通して読み、おかしくないか確かめるようにします。
司会者の子どもが話す小グループの考えは、黒板に書いておき、全体での話し合いの際に、視覚でも判断できるようにしておきます。
7.本時の学習のまとめをします。
司会をした感想などを聞くとよいと思います。
🟠学習形態について
今回の学習案では、各自が個人で考えたことを、小グループでの話し合い、全体での話し合いというように、学習の形態を広げながら、進めていく例を示しました。
指導者(1)対子ども(多)という一斉授業の学習形態は、子どもを掌握しやすく、よく用いられるものです。
しかし、主体的に学ぶという点では、低学年のうちから徐々に小グループでの話し合いなどに慣れさせていくことも大切です。
ただ、その際には、どのように司会を進めるとよいのか、子どもに具体的に示すことが大切なことです。
司会者になり、会を円滑に進めることは大人でもむずかしいことです。
低学年では、2人組から始めてもいいと思います。
🟠発表するときの工夫
学級全体に向けて発表する習慣をつけるために、前の子どもが言ったのと同じ答えを繰り返してもよいという方法をうまく使って、学級全体の発表力を高めている学級の授業を参観したことがあります。
指導者は、1つの発問に対して、初めに3人を子どもを指名していました。その時、意図的に、発表力のある子どもを最初に指名し、次に少し発表力のある子ども、最後に、あまり発表力のない子どもを指名していました。
2番め、3番めの子どもは、前の子どもの発表内容と同じことを言ってもいいですし、変えてもいいことにしていました。
自分の発表の前に見本がありますので、みんな上手に発表できるようになっていくのだと感心しました。
学級の子どもの実態に合わせて、いろいろ発表のさせ方も工夫することが大切だと思います。
日々、意図的に話す機会を設けることはとても大切だと思います。
音読や作文と同じように、司会の仕方や発表も積み重ねと慣れがとても大切だと思います。
🟠略案について
前回、前々回も書きましたが、1時間の学習活動と指導上の留意点を簡単にメモしておくことは、大切だと思います。
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