とかげとぞう 教材分析077

教材分析
つばさ
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とかげとぞう」という文章の教材分析について知りたいです。

 よい授業をするためには、ていねいな教材研究をすることは大切です。

 しかし、国語の教材の分析をするのは時間がかかります。

 そこで、大まかな教材分析例を提示することにします。

 今回は、3年生の教科書に載っている「とかげとぞう」の教材分析をします。 

とかげとぞう:教材分析

🟠とかげとぞう:教材分析

 この作品は、光村図書の3年生の教科書に載っています。  

<作者>

 工藤直子(くどう・なおこ)さん作

 佐野洋子(さの・ようこ)さん絵

 出典:「名作童話集・おいで、もんしろ蝶」(理論社・2013年刊)

 工藤直子さんについて

 1935年(昭和10年)生まれです。日本の詩人、児童文学者です。

 台湾の嘉義(かぎ)生まれです。工藤さんが生まれた当時、台湾は、日本の植民地でした。

 お茶の水女子大学教育学部を卒業しました。その後、博報堂に入社して、女性初のコピーライターになりました。

 1983年「てつがくのライオン」で、日本児童文学者協会新人賞を受賞しました。

 2008年には、「のはらうた V」で野間児童文学文芸賞を受賞しました。

 多くの詩や物語が教科書に掲載されています。特に、「のはらうた」シリーズの(童話屋・1984-2008)詩集から、「おれはかまきり」「かたつむりのゆめ」などの詩がたくさん掲載されています。

<題名>

 題名は「とかげとぞう」です。

 この題名から、とかげとぞうが出てくることが予想されます。

<設定>

 いつ(時):ある夕方

 どこ(場所):(明確に書かれていない)

 だれ(登場人物):とかげ

<人物>

 とかげ……主人公。夕日がすき。

 ぞう……とかげの友だち。

<あらすじ>

・とかげは、 夕日がすきで、地平線にしずんでいくのを見るのがすきだ。

・ある夕方、とかげが石けりをしていると、地面のすなつぶが光をともした。

・太陽から来た光の糸が、すなつぶにつながっていたので、びっくりした。

・夕日のりっぱさは、木のこずえや空の雲がおじぎをしたほどだ。

・「すごいや。今日の夕日は、友だちと見るのにぴったりの夕日だね。」

・とかげは、友だちのぞうのところへ走っていき、二人で夕日を見た。

・ぞうは、鼻をまいて、「ほほう。」と夕日を見る。

・とかげは、はらばいになり、目を細くして「ほほう。」と夕日を見る。

・二人で、何度も「ほほう。」「ほほう。」と言ううちに夕日は地平線に下り立った。

・それから、しずかにすがたを消した。

・そのとき、とかげの「ほほう。」は「ほう。」になり、さいごは「ほ。」とためいきになった。

・ぞうが「どうしたの。」と聞くと、

・とかげは、「しずんじゃうね。いなくなるね。今日の夕日はおしまいだね。」とざんねんそう。

・ぞうが、せのびをすると、まだ、ちびっとですが、夕日のかけらが見える。

・「早く、早く、ぼくの頭に、上ってごらん。見えるから。」

・とかげは、大急ぎで鼻をかけのぼり、頭のてっぺんでせのびして夕日のかけらを見た。

・せのびしたぞうと、せのびしたとかげと、夕日のさいごの光の糸がぴかりとつながった。

<場面>

 物語を、このブログで紹介している方法で、場面を5つに分け、1場面を30~40字程度にまとめてみます。 

①  とかげは、夕日がすきで、地平線にしずんでいくのを見るのがすきだった。

②  ある夕方、たくさんの光の糸が地面のすなつぶにあたり、とてもりっぱだった。

③  とかげは、友だちのぞうのところに行き、二人で夕日を見て、「ほほう。」と言った。

④  夕日がしずみ、見えなくなりそうになって、とかげはとてもざんねんに思った。

⑤  ぞうは、頭にのぼると見えると言い、とかげはぞうの頭の上で夕日を見た。

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<人物の会話>

 この物語で、会話をするのは、とかげとぞうです。

 とかげは、夕日が好きで、友だちのぞうと一緒に見ようとします。

・「あら、ま。」

・「今日の夕日は、とくべつ上等。」

・「すごいや。今日の夕日は、友だちと二人で見るのに、ぴったりの夕日だね。」

 しかし、夕日がしずみそうになって、とかげは、とてもざんねんそうです。

・「もう、しずんじゃうね、いなくなるね。今日の夕日は、もう、おしまいだね。」

 そんなとかげに対して、ぞうは優しく話しかけます。

・「早く、早く。ぼくの頭に、上ってごらん。見えるから。」

<人物の行動>

 とかげは、ぞうと仲がいいというのがわかるとかげの行動は、次の行動です。

・とかげは、友だちのぞうのところへ走っていって、二人で夕日を見ました。

 同じように、ぞうが、とかげのことを気遣う行動は、次の行動です。

・ぞうが、せのびをして地平線を見ると、まだ、ちびっとですが、夕日の赤いかけらがのぞいていました。

<主題>

 この物語の主題は、何でしょうか?

とかげとぞうの仲のよさ」ということかもしれません。

 とかげの好きな夕日を二人は仲良く見ます。そろそろ見えなくなりかけて、気落ちするとかげに対して、ぞうは、とかげに言います。「早く、早く。ぼくの頭に、上ってごらん。見えるから。」

 そして、「せのびしたぞうと、そのぞうの頭のてっぺんで、せのびしたとかげとに、夕日のさいごの光の糸が、ぴかりとつなが」ることになりました。

<表現の工夫>

 3年生の子どもに身につけてほしい作文の技術に上手に擬態語が使えるようになってほしいということがあります。作文で上手な擬態語が使えるようになると、その作文はとても豊かになります。そのような表現を子どもに身につけさせるためには、そのような表現があることを意識させることはとても大切です。

 この文章の中で見られる素晴らしい擬態語には、次のような擬態語を使った表現があります。

ある夕方、とかげが石けりをして遊んでいると、地面のすなつぶが、いっせいに、ぽっと光をともしました。

地平線に向かって、ずんずんずんとしずむ夕日のりっぱさときたら、木のこずえや、空の雲が。はああっと、おじぎをしたほどです。

<まとめにかえて>

 この教材分析は、このブログに載せている「物語文の教材研究の仕方」に挙げた10個の視点のうち、最後の指導計画を除いた9つの視点に基づいて行ったものです。

 教員のみなさん1人1人が自分で行う教材研究の参考になれば幸いです。

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