「メディアと人間社会」の教材分析について知りたいです。
よい授業をするためには、ていねいな教材研究をすることが大切です。
しかし、国語の教材の分析をするのは時間がかかります。
そこで、大まかな教材分析例を提示することにします。
今回は、「メディアと人間社会」です。
メディアと人間社会:教材分析
🟠メディアと人間社会:教材分析
この教材は、光村図書の6年生の教科書に掲載されている説明文です。
<作者>
池上彰(いけがみ・あきら)作
出典:この教材は、この教科書のために書きおろしされた文章です。
池上彰さんについて
1950年、長野県松本市の生まれです。慶應義塾大学卒業後、NHKに記者として入社しました。1994年から2005年まで「週刊こどもニュース」という番組で、一週間に起こったニュースをわかりやすく伝える番組の司会をしていました。NHKを退社後は、フリーのジャーナリストとして、様々なテレビ局のニュース番組の司会や新聞・雑誌などに記事を書いたり、本を書いたりしています。現在も第一線のジャーナリストとして、活躍されています。
名城大学教授を初め、多くの大学で特命教授や客員教授をされています。
<題名>
題名は「メディアと人間社会」です。
メディアと人間社会の関係について述べていることが予想されます。2つの関係はどのような関係であると書かれているのかな、と子どもは思うかもしれません。
<はじめとおわり>
○ はじめ
筆者は、最初に「私たち人間は、一人では生きられません。」と書き出しています。
その上で、「だれもが、社会の中で、情報をやり取りしながら行きてい」て、「さまざまな情報のやり取りをするのは人間だけ」だとし、「人間は、『思いや考えを伝え合いたい。』『社会がどうなっているのかを知りたい。』という欲求をも」ち、その「欲求が、メディアを発達させ、高度な情報化社会を作ってきた」と書いています。
このはじめにある5つの文を通して、この説明文では、人間とメディアについて語っていくことが分かります。
○ おわり
筆者は、最後の段落でも、最初の段落で取りあげた『思いや考えを伝え合いたい。』『社会がどうなっているのかを知りたい。』という言葉を用い、「メディアは」、この2つの「人間の欲求と関わりながら進化してき」たと書きます。「その結果、今、私たちは、大量の情報に囲まれる社会に生きてい」るとしています。そして、「今後も新しいメディアが生まれ、社会に対してえいきょう力をもつ」と予想しています。しかし、「重要なのは」、「人間がどんな欲求をもっているか」ということと「メディアにどんなことを求めているかを意識し、メディアと付き合っていくこと」だとしています。
この段落には、筆者の主張が書かれています。
説明文の教材研究(2) はじめとおわりに進む(内部リンク)
<形式段落>
形式段落は、全部で6段落です。
形式段落毎の簡単な内容は、次の通りです。
① 人間は社会の中で情報をやり取りし、その中でメディアを発達させてきた。
② 情報を伝える最初の手段は文字で、時空をこえて情報を伝えることができた。
③ 電波を使った通信は、早く遠くへ伝えることができ、大きな力をもつようになった。
④ テレビ放送は、情報をありありと伝え、社会へのえいきょう力がさらに大きくなった。
⑤ インターネットの登場で、ふつうの人々が手軽に情報発信できるようになった。
⑥ 今後もメディアは出てくるが、人間がどんな欲求をもっているのか意識することが重要だ。
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説明文の教材研究(4) 段落関係と要点に進む(内部リンク)
<意味段落>
①段落:序論(はじめ):
人間は、社会の中で情報をやり取りしながら生きてきました。その中で、人間は、「思いや考えを伝え合いたい。」「社会がどうなっているのかを知りたい。」という2つの欲求をもち、それを通して、メディアを発達させてきたことについて書きます。
②~⑤段落:本論:(なか)
メディアの発達は、「文字」「電波」「テレビ」「インターネット」という4つの形を踏む中で発達をしてきたことについて書いています。それぞれのメディアのもつ長所や欠点について触れながらも、その時々の人々の欲求によりそう形で、メディアは発達してきたことについて書いています。
⑥段落:結論(おわり)
再度、最初に取り上げた2つの人間の欲求である「思いや考えを伝え合いたい。」「社会がどうなっているのかを知りたい。」についてふれつつ、この欲求をかなえるために人間はメディアを発達させてきたことについて書いています。その上で、今後のメディアはさらに発達していくことを予想します。その上で、①人間がどんな欲求をもっているかということと、②メディアにどんなことを求めているかを意識し、メディアと付き合っていくことが重要だとしています。
<大事な言葉>
メディア、人間社会、情報、欲求、文字、手紙、本、新聞、電波、ラジオ、パニック、えいきょう力、テレビ、インターネット
説明文の教材研究(5) 大事な言葉と要約に進む(内部リンク)
<表現の工夫>
「同類の事例の列挙」
この文章では、「文字」「電波」「テレビ」インターネット」と大きく4つのメディアの発達の様子を具体例を挙げながら列挙しています。新しいメディアがうま出されるたびに、社会に新しい影響がもたらされていることがよくわかります。
このように、新しいメディアの出現という同類の事例を列挙をすることで、私たち人間社会がどんどん発達していくことがよくわかります。メディアの発達によって、人間社会が変化しているということを述べようしていることがよくわかります。
説明文の教材研究(8) 列挙 反復 問いかけに進む(内部リンク)
<要旨>
この説明文では、人間の欲求にしたがってメディアが発達してきたこと、今後も人間の欲求にしたがってメディアは発達をしていくことが書かれています。その時、人間がどんな欲求をもっているのか、また、メディアに何を求めているのかを意識してメディアと付き合うことが大切だとしています。
<まとめにかえて>
この教材分析は、このブログに載せている「説明文の教材研究」で取りあげたいくつかの視点に基づいて行ったものです。
教員のみなさん1人1人が自分で行う教材研究の参考になれば幸いです。
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なお、説明文に関係する次の項目についても、併せて読んでください。
説明文の教材研究(1) 教材研究の視点に進む(内部リンク)
説明文の教材研究(3) 文章の構成に進む(内部リンク)
説明文の教材研究(6) 引用に進む(内部リンク)
説明文の教材研究(7) 表現の工夫(対比)に進む(内部リンク)
説明文の教材研究(9) 比喩 数量化 程度差に進む(内部リンク)
説明文の教材研究(10)なぜ教材研究をするのかに進む(内部リンク)
説明文の指導の仕方(1)指導計画に進む(内部リンク)
説明文の指導の仕方(10)に進む(内部リンク)
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他の説明文の教材分析も併せてお読みください。
数え方を生みだそう 教材分析⑤に進む(内部リンク)
さわっておどろく 教材分析⑥に進む(内部リンク)
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