うみのかくれんぼ 教材分析072

教材分析
つばさ
つばさ

うみのかくれんぼ」という文章の教材分析について知りたいです。

 よい授業をするためには、ていねいな教材研究をすることが大切です。

 しかし、国語の教材の分析をするのは時間がかかります。

 そこで、大まかな教材分析例を提示することにします。

 今回は、「うみのかくれんぼ」です。

うみのかくれんぼ:教材分析

🟠うみのかくれんぼ:教材分析

 光村図書の1年生の教科書に掲載されています。

<作者>

 「光村図書・1年上・かざぐるま」編集委員会・作

 光村図書の教科書の編集委員会により書き下ろされました。

<題名>

 題名は「うみのかくれんぼ」です。

 この題名からは、海で誰かがかくれんぼしているのかなと思われるお話です。

<はじめとおわり>

はじめ

 最初に「うみには、いきものがかくれています。なにが、どのようにかくれているのでしょうか。」と書いています。

 海に何かがかくれていることがわかります。

おわり

 最後の文は、「かいそうなどをからだにつけて、かいそうにへんしんするのです。」と書かれています。

 これは、3つめのいきものである「もくずしょい」の説明です。

 もしあえて、「おわり」を作るとしたら、次のようになると思います。

このようにして、うみのいきものは、いろいろなやりかたで、かくれています。

説明文の教材研究(2) はじめとおわりに進む内部リンク

<形式段落>

 形式段落は、全部で7段落です。

 形式段落毎の簡単な内容は、次の通りです。

  1. うみには、いろいろないきものがかくれている。なにが、どのようにかくれているのだろうか。

②   はまぐりが、すなのなかにかくれている。

③   はまぐりは大きくつよいあしをもつ。すなのなかにあしをのばして、すばやくかくれる。

④   たこがうみのそこにかくれている。

⑤   たこはからだのいろをかえることができる。まわりとおなじいろになって、からだをかくす。

⑥   かにのなかまのもずくしょいが、いわのちかくにかくれている。

⑦   もずくしょいは、はさみでかいそうをきる。かいそうをからだにつけて、へんしんする。

  1234567890123456789012345678901234567890

説明文の教材研究(4) 段落関係と要点に進む内部リンク

<意味段落>

 ここでは、4つの意味段落に分かれていると考えてみることにします。

①段落:はじめ(序論)

 うみにはいきものがかくれていることについて書いています。なにが、どのようにかくれているのだろうか、問います。

②~③段落:なか1(本論1)

 はまぐりのかくれかたを説明をしています。

④~⑤段落:なか2(本論2)

 たこのかくれかたを説明をしています。

⑥~⑦段落:なか3(本論3)

 もくずしょいのかくれかたの説明をしています。

<大事な言葉>

 うみ、かくれんぼ、はまぐり、すばやく、もぐる、たこ、かに、もずくしょい、かいそう、へんしん

説明文の教材研究(5) 大事な言葉と要約に進む内部リンク

<表現の工夫>

問いかけ

 この説明文では、最初の段落で、「なにが、どのようにかくれているのでしょうか。」という問いかけをしています。

 最初に質問をすることで、「なにが、どのようにかくれているのかな」という読み手の興味や知的欲求が高まるようになっています。

説明文の教材研究(8) 列挙 反復 問いかけに進む内部リンク

くりかえし

 この説明文では、よく似た書き方が3回続けて使われています。

 A: (うみのいきものの名前)が(うみの場所)でかくれています。

 B: (うみのいきもの)は、(特徴)をもっています(ができます)。

 C: (うみのいきもののかくれんぼのしかた)です。

  よく似た書き方をすることで、1年生の子どもはとても読みやすくなります。

写真

 この説明文で最初に、海の大きな写真が載っています。砂浜、岩場、広い海などが写っているので、この海のどこにどのような生き物がかくれているか、見つけてみたいなと思わせる写真になっています。とても効果的な写真の使い方だと思います。

 その後、3種類の海の生き物には、それぞれ3枚ずつの写真が載っています。この3枚の写真があることで、具体的にどのように、海の生き物がかくれんぼしている様子がよくわかります。

 文と写真があることで、かくれんぼの様子がよくわかるようになっています。

<要旨>

 この説明文では、「いろいろな海の生き物が、それぞれの生き物の特徴をつかって、身を守っている」ということが説明されています。

<まとめにかえて>

 この教材分析は、このブログに載せている「説明文の教材研究」で取りあげたいくつかの視点に基づいて行ったものです。

 教員のみなさん1人1人が自分で行う教材研究の参考になれば幸いです。

⭐️ ⭐️

 説明文に関係する次の項目についても、あわせて読んでください。

説明文の教材研究(1) 教材研究の視点に進む内部リンク

説明文の教材研究(3) 文章の構成に進む内部リンク

説明文の教材研究(6) 引用に進む内部リンク

説明文の教材研究(7) 表現の工夫(対比)に進む内部リンク

説明文の教材研究(9) 比喩 数量化 程度差に進む内部リンク

説明文の教材研究(10)なぜ教材研究をするのかに進む内部リンク

説明文の指導の仕方(1)指導計画に進む内部リンク

説明文の指導の仕方(10)に進む内部リンク

⭐️   ⭐️

 他の説明文の教材分析もあわせてお読みください。

くちばし 教材分析057に進む内部リンク

どうやってみをまもるのかな 教材分析058に進む内部リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました