図鑑や科学読み物を読めば、ふしぎに思うことの答えが見つかることがあります。
読書をすることはとても意味のあることです。
今回は、光村図書の3年生の教科書に載っている「はじめて知ったことを知らせよう」という単元の学習についてです。
はじめて知ったことを知らせよう
🟠はじめて知ったことを知らせよう
この単元は、光村図書の3年生の教科書に掲載されている単元です。
<テーマを決めて本を読む日>
多くの学級では、基本的に図書の時間は、自由読書ということが多いのではないでしょうか。読書は、基本的に自由なものです。その方が、子どもの興味・関心に基づいて読書する習慣が身につくと考えられているからです。
ただ、個人的な感覚では、今回取りあげている「はじめて知ったことを知らせ」るという学習においては、過去の読書記録を見返すことだけで、「はじめて知ったことを知らせる」本が見つかるとは思えません。
なぜなら、自由読書に任せておくと、子どもは自分の好きな種類の本だけを読むことが多いからです。
物語が好きな子どもは、多くの場合、物語ばかり読んでいます。
そのような子どもが自分の読書記録を見直してみても、今回教科書で取りあげている図鑑や科学読み物から紹介したい本を選ぶことはむずかしいように思います。
では、どうすればいいのでしょうか。
それは、自由読書だけに任せるのではなく、時には、その時間に読んでほしい本の種類を教師が決めるということがあります。
例えば、詩の学習をした時には、いろいろな詩集を用意しておいて、詩集を読む時間にするのです。ある作家の書いた物語を読んだ時などは、その作家の本を集めておいて、「○○さんの書いた本を読もう」という時間を設定するのです。
日頃からそのような日を設けていると、今回の学習の前に「図鑑や科学読み物を読む時間」を設定することは比較的簡単だと思います。
確かに、読書は自由なものです。
しかし、学校の学習中に行う読書においては、子どもの自由意志に任せるのではなく、「テーマを決めて本を読む日」を設けるようにしてもいいと思います。
<はてなと思っていることを調べよう>
図鑑や科学読み物には、子どもが日々ふしぎに思ったり、はてなと思ったりすることの答えが書いてあることがよくあります。
雨がふったり、風が吹いたり、台風ができたりすることもふしぎなことです。
たくさんの花があったり、いろいろな虫がいいたりすることももふしぎなことです。
ぞうの鼻が長いことも、きりんの首が長いこともふしぎなことです。
本を読んだからといってこれらの全てのふしぎに思ったり、はてなと思ったりすることの答えが見つかることはないかもしれません。
でも、もし本を読んでその答えが見つかると、子どもはとてもうれしいと思うのではないかな、と思います。
そのようなふしぎに思うことやはてなと思うことを見つけることからこの単元の学習を始めてもいいのかもしれません。
<図鑑や科学読み物の読み方>
図鑑や科学読み物を読むときには、教科書に説明が書いてあるように「目次」や「さくいん」を上手に活用するということができると、自分の知りたいことが素早く見つかるかもしれません。
目次やさくいん以外に、図書館のどこに図鑑や科学読み物が置いてあることを知ることも大切でしょう。教科書の30ページで学習した「図書館たんていだん」の学習を思い出して、図書館の本には、本の種類によって番号がついていることを確かめることも大切です。
ただ、図書室をさまよって見つけたい本を探すのではなく、「調べるための本」である番号「0」の集まっているコーナーを探したり、「しぜんにかかわる本」である番号「4」の集まっているコーナーを探したりして、自分の思う疑問が書かれている本を見つけることができるようになることも大切なことでしょう。
なお、この単元に載っている「鳥になったきょうりゅうの話」という文章の教材分析を次のページに載せています。
鳥になったきょうりゅうの話 教材分析062に進む(内部リンク)
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あわせて読書に関係する文章もお読みください。
お気に入りの本をしょうかいしよう 読書のすすめ(7)に進む(内部リンク)
事実にもとづいて書かれた本を読もう 読書のすすめ(9)に進む(内部リンク)
作家で広げるわたしたちの読書 読書のすすめ(10)に進む(内部リンク)
私と本:ブックトーク 読書のすすめ(11)に進む(内部リンク)
子どもを本好きにさせる方法 読書のすすめ(1)に進む(内部リンク)
どうわの王様 読書のすすめ(2)に進む(内部リンク)
心の養分 読書のすすめ(3)に進む(内部リンク)
本は楽しむもの 読書のすすめ(4)に進む(内部リンク)
すてきなこと 読書のすすめ(5)に進む(内部リンク)
本がいざなう、もう一つの世界へ 読書のすすめ(6)に進む(内部リンク)
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