今回は、中学年向けの作文指導について書きます。
中学年になると、それまでの学習経験を生かして書く力も伸びてきます。
今回は、中学年向けの作文指導の仕方について書きます。
中学年向けの作文指導の仕方
中学年の子どもの作文の発達段階は、「組み立てる」でした。
ていねいな指導を重ねていくと、中学年の子どもたちは、「はじめ、なか、おわり」のある説明的な文章や、「起承転結」のある物語文、知っている人などに向けたお礼の手紙や招待状などを書くことができるようになります。
できるたけ普段から書く機会をたくさんもつようにしたいです。
書くことに対して慣れるまでの間は、原稿用紙1枚、400字程度の文章をたくさん書く機会をもつようにしたいです。
🟠400字で簡単な文章を書く
「はじめ、なか、おわり」の形式を教え、原稿用紙1枚、400字程度の文章が抵抗なく書くことができるようになると、文章を書くこととは、どういうことなのかわかるようになります。
以前、400字作文のところでも書きましたが、作文の苦手な子どもは、何を(内容)どう(書き方)書くのかという、2つのことに戸惑います。400字作文に進む(本ブログ内)
そこで、どう(書き方や形式)は、基本的な400字の形式を決めて、書くようにすると、何(内容)の部分に集中することができます。
何に関しては、子どもがよく知っていることがいいでしょう。
子ども自身がよく知っていることは、自分のこと、家族のこと、友だちのこと、好きな○○のことなどです。
「はじめ」で、簡単に何について書くか書きます。
「なか」で、自分が書くことの簡単な紹介と、書くことに関する簡単なエピソードや、それらが好きな理由などを書きます。
「おわり」では、書いた感想などを書くようにします。
気をつけたいのは、「家族のこと」というテーマを与えるのは、いいのですが、「母親」「父親」のように選択肢を限定しないことが必要です。最近は、ひとり親も増えていますし、諸事情で父母と離れて暮らしていて、祖父母や養父母が保護者になっている家庭もあります。
ゆるやかな制限を設けて、その中で選択できるようにするとよいと思います。
書くのが苦手な子どもには、簡単なKJ法を活用させるとよいでしょう。
真ん中に、「妹」「ねこ」「○○さん」などのテーマを書き、そこから思いつくことを、ー線を引いた先に、自由に書いていきます。
書くことが思いついたら、書き始めます。
確認事項は、1つか2つに絞ります。
例えば、「はじめ、なか、おわりの初めでは、1ます開けること」などを確認し、書くようにします。
🟠400字作文の例
わたしのすきなもちまるくん 猫台 隙代
わたしは、ねこがすきなので、ねこのことを書きます。
さいきん、ユーチューブで、ねこの動画をよく見ています。ねこまる日記という題名の
ユーチューブです。下僕さんという人が、ねこの動画をとって、ユーチューブにのせてい
ます。もちまるというのは、黒と白のこねこです。前足1本と後ろ足2本とおなかが白い
です。口もとがピンク色です。
もちまるは、とてもびびりなねこです。かみなりやじしんがとてもこわいです。でも、
下僕さんのことが大すきです。いつも下僕さんにあまえています。頭や首のあたりをなで
られると、うれしそうな顔をしています。お気に入りの毛布をふみふみするのもすきです。
おもちゃで遊ぶのもすきです。
わたしもいつかもちまるのようなかわいいねこをかってみたいです。
⭐️ ⭐️
なお、400字作文や他の作文指導については、次のページをお読みください。
作文のすすめ(1)400字作文に進む(内部リンク)
作文のすすめ(2)400字作文の実際に進む(内部リンク)
作文のすすめ(3)指導前に、自分が書いてみるに進む(内部リンク)
作文のすすめ(4)書きたいことがある状態にするに進む(内部リンク)
作文のすすめ(5)構想表についてに進む(内部リンク)
作文のすすめ(6)自由作文に進む(内部リンク)
作文のすすめ(7)子どもの発達段階を知るに進む(内部リンク)
作文のすすめ(8)低学年向けに進む(内部リンク)
作文のすすめ(10)高学年向けに進む(内部リンク)
作文のすすめ(11)卒業文集に進む(内部リンク)
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