母親ノート法(8)親の心、子どもの心 親子関係

親子関係
つばさ
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不登校の時の子どもの心について知りたいです。

 親子関係は時にはむずかしいことがあります。

 今回は、「母親ノート法:親の心、子どもの心」を中心に書きます。

母親ノート法:親の心、子どもの心 

🟠母親ノート法:親の心、子どもの心

<病気の時の親の心>

 子どもが病気になった時、親や保護者はとても心配します。

 早く子どもの病気がよくなることだけを願い、できることをいろいろと考えます。

 熱がある場合は、おでこなどを冷やしたり、汗をかいたらこまめに着替えを手伝ったりします。

 病院にも連れて行きますし、食べやすい料理を作ります。

 ゆっくり休んで、早く病気がよくなることを願います。

 それは、子どものことが大好きだからです。

 子どもが早く元気になって自由に好きなことができることを願います。

 元気になることだけが願いです。他にはなにも望みません。

<不登校の時の親の心>

 子どもが不登校になった時も、親や保護者はとても心配します。

 早く子どもが学校に行くことを願い、できることをいろいろと考えます。

 学校に行きたくなるのはなぜか理由を考え、時には、子ども自身にも理由を尋ねます。

 早く子どもの気持ちが変わって、元のように学校に行くことができることを願います。

 それは、子どものことが大好きだからです。

 子どもが病気になっても、死ぬような難病でない限り、何日かすれば元気になります。

 病院の先生に聞いても何日ぐらいすると治るのか、見通しを教えてくださいます。そして、多くの場合、その通りの日数で元気になります。

 でも、子どもが不登校になった場合、何日ぐらいすると、子どもが元のように元気になるか誰も教えてくれません。

 すると、すごく不安になります。

 子どもに対していろいろな試みをします。

 でも、なかなかよい結果にならないことの方が多いです。

 そして、ますます親や保護者は、気持ちが暗くなり、追い詰められた気持ちになります。

 でも、子どもの不登校の状態が、風邪やインフルエンザの発熱のようなすぐに治るような簡単な病気ではなく、腎臓病のような少し療養期間のかかる病気であると思えたら、親や保護者の子どもへの接し方は変わるかもしれません。

<難病の子どもに接するように>

 長期療養の必要な腎臓病の子どもに対して、早く学校に行くような働きかけはしないと思います。

 でも、不登校の子どもは、体は元気そうに見えますので、どうしても、子どもがその気になりさえすれば、すぐにでも学校に行くことができるように感じます。

 子どもが学校に行かないのは、子どもがわがままを言っているだけのような気がします。

 子どもがその気にならないのは、子どもに責任があるように思います。

 でも、不登校という状態が、子どもは、自分でも気づいていないような「心の病気」であり、学校に行けるような心の状態ではないのに、親や保護者が無理に学校に行くことを強いているとすれば、親や保護者は、不登校の子どもに対して、とてもひどいことをしているのかもしれません。自分でも気づかないうちに……。

 一度、視点を変えて、不登校になった子どものことを、難病になった子どもと考えてみることをお勧めします。

<子どもの心>

 難病になった子どもは、できれば早く病気を治したいし、そして、早く学校にも行けるようになりたいと思っています。

 そして、なぜ他の誰でもなく、自分が難病になったのかわからず苦しんでいます

 そのような時、親や保護者や病院の先生に聞いても、なぜ自分が難病になったのか教えてくれません。不安で仕方ありませんし、とても嫌なのですが、しばらく病気と付き合うしかなさそうです。

 実は、不登校の子どもは、体は元気そうに見えますが、難病の子どもと同じような状態なのです。

 不登校になった子どもは、できれば不登校をやめたいし、早く学校に行けるようになりたいと思っています。

 そして、なぜ他の誰でもなく、自分が不登校になったのかわからず苦しんでいます

 その上、親や保護者は自分にいろいろと、なぜ不登校になったのか聞いてきますが、自分でもよくわかりません。理由は適当に思いついたことを言うしかありません。不安で仕方ありませんし、とても嫌なのですが、しばらく不登校と付き合うしかなさそうです。

<1つの対処方法>

 では、親や保護者は、どうすればいいのでしょうか?

 東山紘久氏は、「母親と教師がなおす登校拒否ー母親ノート法のすすめ」(創元社・1984年)という本の中で、次のように書いています。

 登校拒否を治そうとする人は、「登校拒否は心の病気なのだ」、といつも肝に銘していてほしい。そして、病気の看護(それも大抵の場合、長期療養を必要とする、結核か、腎臓病の看護)と同じ心構えと方法をとればよい。すると、不思議なことによくなっていく。しかし看病する人は、身体の病気だと自然にできることが、心の病気の場合はできず、むしろ反対のことをする場合が多く、病気を悪化させることばかりしがちになる

母親と教師がなおす登校拒否ー母親ノート法のすすめ

 いかがでしょうか?

 東山紘久氏の考えは、不登校(登校拒否)の子どもに対してどのような態度で接すればいいか1つのヒントを与えてくれているように思います。

 だまされたと思って、一度、長期療養が必要な子どもに接するように子どもさんに接してみることをお勧めします

 大丈夫です。きっとお子さんは、元気なって元のように学校に通えようようになると思います。

 不安なことは子どもに伝えず、私でよければ、いつでもメールをください。

 愚痴をお聞きすることぐらいならできますので、いつでもメールを送っていただき、お子さんには、優しく接してあげてください。

 Twitterなどで匿名で愚痴るのも、とてもいい方法だと思います。

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 母親ノート法については、次のページにも書いています。

母親ノート法(9)戸惑う親の心に進む内部リンク

母親ノート法(10)不登校の理由に進む内部リンク

母親ノート法(11)教師の思いに進む内部リンク

母親ノート法(1)母子の会話パターンに進む内部リンク

母親ノート法(2)快・不快と評価基準に進む内部リンク

母親ノート法(3)議論しないことに進む内部リンク

母親ノート法(4)説教しないことに進む内部リンク

母親ノート法(5)否定的感情の処理に進む内部リンク

母親ノート法(6)代弁しないことに進む内部リンク

母親ノート法(7)要求をきくことに進む内部リンク

 東山紘久さんの言葉については、次のところでも書いています。合わせてお読みください。

登校拒否は心の病気であるに進む内部リンク

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