戦争と平和について学ことは大切ですよね。
夏季休業は、子どもと違って、教員にとっては、休日ではありません。勤務の必要な日です。しかし、授業のある普段の日に比べると、授業がありませんので、時間的なゆとりがあります。
そこで、今回も、普段の授業のある時は、できにくいことで、休業中に行うとよいと思われる事柄を書きます。
今回は、「学ぶ⑤ 戦争:休暇中の過ごし方(28)」です。
学ぶ⑤ 戦争:休暇中の過ごし方(28)
🟠学ぶ:戦争
小学校では、多くの学校で、平和教育を行っています。
平和教育のあり方は、自治体や学校によって様々です。
登校日を設けているところもあるでしょうし、戦争体験者からお話をお聞きすることもあると思います。
人権教育の1つとして、戦争や平和について学んでいる学校あると思います。
修学旅行先を広島や長崎にしている学校もあると思います。
中には、それほど熱心に取り組んでいない学校もあると思います。
<戦争について知る>
多くの日本人にとって、戦争は今から77年前に終わった遠い歴史上の出来事かもしれません。
戦争を実際に体験した人は、どんどん少なくなります。
戦争を体験した人でも、戦争について語りたがらない人もいます。
8月のこの時期になりますと、テレビや新聞では、第2次世界大戦に関係するニュースが多くなります。
終戦の日、原爆投下、疎開、軍部の暴走、沖縄のひめゆりの塔の悲劇、少年兵の死など様々な内容について書かれたり、映像を流したりしています。
できれば、そのような記事や番組を見てほしいと思います。
自分に関係のないことと思うのではなく、戦争について知ってほしいです。
<戦争について学ぶ>
国語の教科書にもたくさんの戦争に関する物語文や説明文があります。
あまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」
今西祐行さんの「一つの花」
小林豊さん「世界一美しいぼくの村」
今西祐行さん「ヒロシマのうた」
大牟田稔さん「平和のとりでを築く」
これらの物語を子どもの頃に読んだ人もいるでしょうし、教師として授業を行なった人もいると思います。それらの学習をするときには、指導者として、自分の戦争や平和に対する考えをしっかりもっておくことは大切なことのように思います。
物語や文学を教えるのではなく、物語や文学を通して、戦争の悲惨さや悲しみ、平和の尊さや大切さについて教え、子ども自身に、平和の大切さを知り、そのためにどのような行動をとることが大切かを学んでほしいと思います。
なお、いくつかの教材については、教材分析をして、次のページに載せています。
一つの花 教材分析053に進む(内部リンク)
世界一美しいぼくの村 教材分析002に進む(内部リンク)
平和のとりでを築く 教材分析028に進む(内部リンク)
今取り上げたもの以外にも、児童文学や絵本の中には、戦争について書かれたものがたくさんあります。
私がこれまでに読んだ中でよかった作品には、次のようなものがあります。
「ガラスのうさぎ」 (高木敏子作、金の星社、1977年)
「太陽の子」(灰谷健次郎作、理論社、角川文庫、1978年)
その他、文学としてよかった作品には、次のようなものがあります。
「火垂るの墓」(野坂昭如作、文藝春秋、新潮文庫、1967年)
「野火」(大岡昇平作、創元社、新潮社、1951年)
これらの作品の中には、映画化されたものもありますので、読むのではなく、映像で見るのもよいと思います。
最近は、ロシアとウクライナの戦争が毎日のように報じられていますので、世界のどこかで、どこかの国で戦争があることを知っている子どもたくさんいると思います。
ウクライナの戦争が行う前、多くの子どもたちにとって、戦争は、歴史上の出来事で、今の私たちの生活には直接関係のないことと感じている子どももいたのではないでしょうか。
毎年、ある時期になると、その時にだけ学ぶもので、日常にはあまり関係のないものと感じていた子どももいたのではないでしょうか。
日々、戦争や平和について考え続ける必要はありません。
でも、日本で戦争が終わった77年前から今日まで、日本では戦争はありませんでしたが、世界のどこかでは戦争が終わることはなく、どこかで誰かが殺し殺されているという事実は、知っておいてよいことのように思います。
知識として、戦争について知っておくことはとてもたくさんあるように思います。
平和教育について、教育委員会などの資料で知りたい場合は、次のページもあわせてお読みください。
検索する⑤ 他県教育委員会に進む(このブログにあるページ)
<戦争について考える>
戦争はなぜ起こるのでしょうか。
人類の歴史が始まってから、長い間ずっと戦争が続いています。
戦争を始める理由も、戦争を始めた人によって様々です。
多くは自分だけが幸せになりたい、自分の欲望をかなえたいという利己的な思いが強いからだと思います。
多くの政治家や権力者は、自分の考えが正しいと考え、自分の都合のよい理屈をつけて、戦争を始めます。
一般の多くの人は戦争などしたくないと思うのですが、政治家や権力者は、自分の都合のよい理由で戦争を始めます。
日本のように選挙で政治家を決めることができる国はまだましでしょうが、そのような選挙で権力者を決める国ばかりではありません。
世襲制など、その人の資質がどうかなど問われることない理由で決まったほんの一部の権力者が、国の方向性を決め、反対する人を弾圧し、投獄し、場合によっては殺す国も少なくありません。
少なくとも、77年前の日本は、そんな国の1つでした。
平和はとても尊いものです。
このまま何もしないままで、ずっと平和な世の中が、この日本で続くかどうかはわかりません。
少なくとも、1年のうちの1日、終戦の日の8月15日の今日だけでも、戦争のこと、平和のことについて考えてみるのも大切なことのように思います。
世界の平和が、1日も早く訪れることを切に願います。
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学ぶことに関する他のページもあわせてお読みください。
学ぶ① 指導案を読むに進む(内部リンク)
学ぶ② 研修会等に参加するに進む(内部リンク)
学ぶ③ 研究紀要を読むに進む(内部リンク)
学ぶ④ 放送大学視聴に進む(内部リンク)
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