ユニバーサルデザインについて知りたいです。
学校では様々な子どもが学んでいます。
そのような子どもが学びやすくするためには、ユニバーサルデザインを考慮した学習環境を整備することが大切です。
今回は、「ユニバーサルデザイン」について書きます。
ユニバーサルデザイン
<学校を利用する人々>
学校を使うのは、基本的には子どもです。
子どもの中には、障がいをもつ子どもや外国から来日したり帰国したりする子どももいます。
学校の設備や備品などは、その子どもたちが利用しやすい環境に整備する必要があります。
学校を使うのは、子どもだけではありません。
台風や地震などの災害が起こったときには、地域の人々が学校を避難場所として利用することもあります。
避難して学校を利用することになる人の中には、年をとった人もいれば、障がいをもった人もいます。
そのような人が学校を利用する時に、利用しやすい環境に整備する必要もあります。
<ユニバーサルデザインとは?>
最近、ユニバーサルデザインという言葉が一般的になってきました。
ユニバーサルデザインとは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス氏という博士が中心となって提唱した「年齢や能力、状況などにかかわらず、できるだけ多くの人が使いやすいように、製品や建物・環境をデザインする」という考え方です。
「ユニバーサル」とは「すべてに共通の」、「普遍的な」という意味で、「ユニバーサルデザイン」を日本語に言いかえると、「すべての人のためのデザイン」「みんなにやさしいデザイン」という意味です。ユニバーサルデザインは、必ずしも形のあるものだけをさしているわけではありません。
ユニバーサルデザインには、7つの原則があるといわれています。
その7つの原則とは、次の7つです。
原則1:誰にでも公平に使用できること
デザインされたものは、誰にでも利用できるように作られており、容易に入手できることが大切です。
原則2:使う上で自由度が高いこと
デザインされたものは、使う人のさまざまな好みや能力に合うように作られていることが大切です。
原則3:使い方が簡単ですぐわかること
使う人の経験や知識、言語能力、集中力などに関係なく、使い方がわかりやすく作られていることが必要です。
原則4:必要な情報がすぐに理解できること
デザインされたものは、使用状況や、使う人の視覚、聴覚などの感覚能力に関係なく、必要な情報が効果的に伝わるように作られていることが大切です。
原則5:うっかりミスや危険につながらないデザインであること
デザインされたものは、ついうっかりしたり、意図しない行動が、危険や思わぬ結果につながったりしないように作られていることが大切です。
原則6:無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること
デザインされたものは、効率よく、気持ちよく、疲れないで使えるようにすることが必要です。
原則7:アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること
デザインされたものは、使う人がどんな体格や、姿勢、移動能力の人にも、使いやすく、操作がしやすいスペースや大きさにすることが必要です。
<学校に具体的にあるユニバーサルデザインを考慮した環境設備>
「エレベーター」
学校に、少しずつエレベーターを設置することが当たり前になってきています。
エレベーターがあると、車椅子を利用する子どもだけでなく、避難した車椅子を利用する大人が利用することができます。子どもが足を怪我をした時などにも、安全に階の移動をすることができます。
「トイレ」
学校には、車椅子を利用している子どものような障がいをもつ子どもが使いやすいような多目的トイレの設置が増えています。
男子トイレには、小便をするトイレと個室のトイレに分かれていることがあります。しかし、学校で個室のトイレを利用すると、残念なことに、いじめに遭うことやからかいの対象になることもあります。そこで、すべての男子トイレを個室トイレにしている学校もあります。
「水道」
水道の中には、赤外線で手をかざすだけで水が出たり止まったりする水道があります。
手動式の取手の場合も、指でつまんで回す取手だけでなく、大きなレバーを左右に動かすだけで水が出たり止めたりできるものをつけるようにしている学校もあります。
合理的配慮に進む(内部リンク)
発達障がいとは?に進む(内部リンク)
子ども向けに、ユニサーバルデザインについて書いたページがあります。読みやすいように、漢字には、読みがなをつけています。
ユニバーサルデザインに進む(姉妹ブログ・よみものにあるページ)
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