環境を整える③ 家庭科室 休暇中の過ごし方(8)

環境整備

 夏季休業は、子どもと違って、教員にとっては、休日ではありません。勤務の必要な日です。しかし、授業のある普段の日に比べると、授業がありませんので、時間的なゆとりがあります。

 そこで、今回も、普段の授業のある時は、できにくいことで、休業中に行うとよいと思われる事柄を書きます。

 今回は、「環境を整える③家庭科室:休暇中の過ごし方(8)」です。

環境を整える③ 家庭科室 休暇中の過ごし方(8)

🟠環境を整える:家庭科室

<家庭科室を探検する>

 家庭科室を使うのは、5、6年生の授業と手芸クラブなどがあった場合にクラブ活動で使うぐらいだと思います。

 家庭科室には、家庭科の授業に関係するいろいろなものが置かれています。

 家庭科は、衣食住など、日常生活に関係する事柄を学ぶ教科です。

 小学校学習指導要領では、家庭科の目標として次のように書かれています。

 生活の営みに係る見方・考え方を働かせ,衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して,生活をよりよくしようと工夫する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。

(1) 家族や家庭,衣食住,消費や環境などについて,日常生活に必要な基礎的な理解を図るとともに,それらに係る技能を身に付けるようにする。

(2) 日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し,様々な解決方法を考え,実践を評価・改善し,考えたことを表現するなど,課題を解決する力を養う。

(3) 家庭生活を大切にする心情を育み,家族や地域の人々との関わりを考え家族の一員として,生活をよりよくしようと工夫する実践的な態度を養う。

文部科学省 小学校学習指導用要領

 高学年の担任をしていない場合でも、一度家庭科室や家庭科準備室にどのようなものが設置されているか確かめることは大切なことです。

 今現在、高学年を担任していなくても、多くの教員は、いずれ高学年を受けもち、家庭科の授業を行うことになると思います。

 家庭科室には、衣食住のうち、衣食に関するものがたくさんあります。

 衣類に関しては、洗濯の仕方として、洗濯機、物干し台、アイロン、アイロン台などがあります。

 裁縫の仕方として、ミシン、裁縫セットなどがあります。

 食事に関しては、調理の仕方として、包丁、まな板、鍋やフライパンなどの調理器具、さいばしやお玉、計量スプーンなどがあります。

 食器として、お茶碗や湯呑み、お皿、スプーン、お箸などがあります。

 住むことに関しては、学校によっては、快適に住むことに関する、指導用の掲示物などが置かれている学校あるかもしれません。

<壊れているものは修理し、不必要なものは処分する>

 家庭科の指導においては、実際に実技を通して学ぶことも多いです。

 その際、器具が壊れていると、きちんとした指導ができません。

 多くの学校では、家庭科主任などの担当者が壊れたものの修理については、起案書などを用意し、事務員などに提出することで、業者を呼び、適切な時期に修理などを行うと思います。

 器具としては、ミシンなどは、壊れやすいです。夏季休業中などは、時間的な余裕がありますので、壊れている器具などがあれば、公費の余裕があるか確かめ、事務職や担当教員などを通して、修理するとよいと思います。

 また、コロナウイルスが流行してから、調理実習を行う機会は減ったかもしれませんが、冷蔵庫などの点検をすることをお勧めします。

 私たちの家庭でも、気をつけないと、冷蔵庫や食器棚などに、賞味期限や消費期限を過ぎた調味料などが残っていることがあります。

 普段日常的に使うことの少ない家庭科室では、もっと賞味期限や消費期限を過ぎた物が置かれている可能性があります。

 冷蔵庫や戸棚の中なども確かめて、もし期限の切れた物があれば、きちんと処分することが大切です。

<洗濯機を活用して雑巾を洗う>

 多くの家庭科室には、洗濯の実習のために、洗濯機が置かれていることがあります。

 担任をしているときに、普段の学校生活の中で、気になったことに、子どもの使う雑巾があまりきれいではないということがありました。

 机や黒板の下のチョークの粉などを掃除するために、子どもたちは、雑巾をよく使うのですが、子どもの手で洗うと、いくらていねいに洗っても、すぐに汚くなっていました。

 子どもが手で洗うだけでは、なかなか雑巾の汚れをきれいにすることは難しいと思います。

 勝手にすることはいけないと思いますので、管理職や家庭科主任の了解をきちんと取る必要があると思いますが、子どもが手で洗うだけではあまりきれいにならない雑巾を、家庭科室の洗濯機に洗ってきれいにするというのはどうでしょうか。

 普段洗う時間はなかなか取れないかもしれませんが、夏季休業中であれば、雑巾を洗濯機に入れ、しばらく洗濯をして、洗濯が終わった頃に、干すぐらいの時間は十分にあると思います。

 学校によっては、更衣室などに教員の着た体操服や水着を洗うための洗濯機があると思います。

 更衣室の洗濯機で、汚い雑巾を洗うと、嫌がる同僚の先生もいるかもしれませんが、年間にほどんど使われることのない家庭科室の洗濯機で、汚くなった雑巾を洗濯することに反対する人は少ないように思います。

 ただ、自分ではよいと思うことでも、勝手にするのはよくないと思いますので、家庭科主任や管理職の許可を得たり、職員会議で提案したりするなどの手順は、きちんと踏む方がよいと思います。

 合わせて、理科室、職員室、図工室、自宅の整理についてもお読みください。

環境を整える① 理科室に進む内部リンク

環境を整える② 職員室に進む内部リンク

環境を整える④ 図工室に進む内部リンク

環境を整える⑤ 自宅に進む内部リンク

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