環境教育 小学校新任教員研修資料039

初任者研修資料
つばさ
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環境教育について知りたいです。

 学校の教育の中には、学習した方がよいのだが、明確な教科やカリキュラムとして存在しない教育内容があります。「環境教育」もそのうちの1つです。

 今回は、「環境教育」について書きます。

環境教育

🟠環境教育

<環境教育とは?>

 地球には、様々な環境問題があります。

 大気、水、土壌、化学物質、資源、エネルギー問題などたくさんあります。

 大気の問題に絞っても、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、窒素酸化物の排出問題など多岐に渡ります。

 私たちが健康に安全に永続的に生きていくためには、環境問題は避けて通れない問題です。

 しかし、環境問題に関して、明確に学習ような教科やカリキュラムが存在しているわけではありません。

 多くの学校では、国語の説明文の学習や理科の学習、社会の学習、総合的な学習などで環境問題に関することを学ぶことはありますが、明確な系統的なカリキュラムを作成して指導している学校はあまりないと思います。

 もしかすると、算数のかけ算の仕組みを覚えたり、漢字の読み書きを覚えたりすることよりも、環境問題をについて知り、どのように環境に対して働きかけていくのかを考え、行動することの方が大切かもしれません。

 スウェーデンの学生であるグレタ・トゥーンベリさんは、2018年8月、15歳の時に、「気候のための学校ストライキ」という看板を挙げて、より強い気候変動対策をしてほしいと、スウェーデン議会の前で呼びかけを始めました。

 彼女は、この活動を進めるために、学校ストライキ運動を組織し、2019年には、100万人以上の学生が参加する抗議行動が複数回開催されました。

 このように個人で、環境問題を考え、行動している人もいます。

<SDGs:持続可能な開発目標>

 また、世界的な規模の活動としては、「SDGs(Sustainable Development Goals」があります。

 SDGs(Sustainable Development Goals」は、日本語で、「持続可能な開発目標」という意味で、2015年の国連サミットにおいて、全加盟国で合意された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で考えられた目標です。

持続可能な開発目標:SDGs」とは、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能な社会の実現をめざす世界共通の目標です。

持続可能な開発目標:SDGs」には、環境問題だけでなく、差別・貧困・人権問題といった17個の目標があります。

 環境教育に関係するものとしては、主に、次の6つの目標でしょう。

目標2:飢餓;飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を促進する。

目標6:水・衛生;全ての人々の水と衛生の利用可能性と、持続可能な管理を確保する。

目標7:エネルギー;全ての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保する。

目標13:気候変動;気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。

目標14:海洋資源;持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。

目標15:陸上資源;陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。

 子ども向けに簡単にSDGsについて書いた文章があります。

エスディジーズ SDGsに進む子ども用ブログ・よみもの

<環境教育>

 大切なことは、学校単位で相談をして、系統的なカリキュラムを作成することだと思います。

 自治体によっては、環境教育の指導資料や子ども用の冊子を作成しているところもあります。

 しかし、なかなか系統的なカリキュラムを作成し、系統的な指導を重ねている学校は少ないと思います。

 理由は簡単です。小学校学習指導要領で教える学年や内容などが明確に決められ、なかなか自由に教育内容を考えるような余地がないからです。

 環境教育は、各教科や総合的な学習などで学習することになっていますので、どうしても単発的な学習になりがちです。

 教員個人や学年単位で年間に1つ以上授業をしていれば、きちんと環境教育に取り組んでいるといえるかもしれません。

 文部科学省所轄の国立教育政策研究所・教育課程研究センターでは、「環境教育指導資料 [幼稚園・小学校編]」という冊子を平成26年(2014年)に作成しています。

環境教育指導資料 [幼稚園・小学校編]に進む内部リンク

 この冊子には、実践事例が11事例載っています。

 この事例を元に、次のようなカリキュラムを作成してみました。

 みなさんの学校でカリミュラムを作る参考になれば嬉しいです。

<環境教育カリキュラム例>

1年生:生活科:きれいにさいてね

2年生:道徳科:生命のすばらしさ

3年生:理科:身近な自然の観察

4年生:社会科:わたしたちのくらしとごみ

5年生:社会科:環境を守る人々

6年生:家庭科:朝ごはん作り

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