幼稚園・保育所との連携 小学校初任者研修024

初任者研修資料
つばさ
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幼稚園・保育所との連携について知りたいです。

 小学校に入学する前の子どもたちは、幼稚園や保育所に通っていることが多いです。

 小学校の教員にとって、幼稚園や保育所について知っておくことは大切なことです。

 そこで、今回は、「幼稚園・保育所との連携」について書きます。

幼稚園・保育所との連携

 最初に、幼稚園と保育園、認定こども園について説明します。

🟠幼稚園・保育園・認定こども園とは?

<幼稚園>

 幼稚園の管轄は、文部科学省で、学校教育施設にあたります。対象児は、満3才から小学校就学前の幼児です。

 指導する人は、幼稚園教諭です。指導には、幼稚園教諭免許書が必要です。

 1日の教育時間は、4時間が基本です。

 幼稚園保育要領による教育を行っています。

<保育所>

 保育所の管轄は、厚生労働省で、児童福祉施設です。対象児は、0才から小学校就学前の乳幼児で、保護者の事情で、保育が必要な子どもです。

 保育する人は、保育士です。保育には、保育士資格が必要です。

 1日の保育時間は、8時間が基本です。

 保育所保育指針に基づいて保育を行なっています。

<認定こども園>

 小学校就学前の子どもを対象にしているということでは重なりがあるのに、幼稚園と保育所では全く違う対応を子どもたちに行っています。

 そのデメリットを解消するために、作られたのが「認定こども園」です。

 認定こども園の管轄は、内閣府・文部科学省・厚生労働省の3省です。

「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」を根拠法にして作られました。

 対象児は、小学校就学前の子どもです。

 保育・教育する人は、0才から2才の子どもに対しては、保育士資格が必要です。3歳から就学前の幼児に対しては、幼稚園教諭免許と保育士資格の両方があることが望ましいとされていますが当面は、どちらかの資格があればよいことになっています。

 1日の教育・保育時間は、4時間利用にも8時間利用にも対応しています。

 幼稚園保育要領による教育と、保育所保育指針による保育を行なっています。

🟠子ども同士の連携

 小学校と幼稚園、保育所、認定こども園と連携することがあります。

<学校見学>

 小学校の近くに、幼稚園や保育所がある場合、幼稚園の幼児や保育所の乳幼児による学校見学などが行われることがあります。

 特に、小学校就学前の5歳児のクラスでは、小学校の生活を知るために、1年生の学級を見学したり、1年生と交流会をもったりすることがあります。

 1年生が生活科の学習で作ったおもちゃを使って、幼稚園や保育所の幼児を招待して、一緒遊ぶこともあります。

<避難訓練>

 幼稚園や保育所は、対象児が、乳幼児ということもあり、使っている施設に、あまり高い建物がない場合があります。もし、地震や洪水、津波がきたり、火事になったりした場合、自分たちの施設では、安全に避難できないこともあり得ます。そこで、避難場所を近くの小学校にしている幼稚園や保育所もあります。

 小学校によっては、近くの保育園や幼稚園の乳幼児を招いて、一緒に高い建物の階に避難訓練することがあります。

 高学年児童が、乳幼児の手を引いて、ゆっくりと優しく階段を登る姿は、微笑ましい姿です。

🟠指導者同士の連携

 保護者の意向を聞いた上で、小学校入学後、特別支援学校学級などに入級する予定の乳幼児について、保育所の保育士や幼稚園の教員からお話をお聞きする場合があります。

 多くの教育委員会では、次年度の特別支援学級の設置学級数を計画するために、何名ぐらい次年度の在籍児童がいるかの調査を小学校に対して行います。

 児童の人数が分からないと、学級の設置数や教員の予定数を決めることができません。

 特別支援が必要な児童が、特別支援学校か、小学校の特別支援学級か、普通学級かを決めることは、多くの自治体で、保護者と小学校や特別支援学校、教育委員会などとの就学相談を通して総合的に判断されます。

 その場合、保護者の意向を最大限尊重して、就学先を決める自治体もあれば、保護者の意向よりも自治体の方針が尊重される自治体もあります。

 私が勤務していた自治体は、保護者の意向を最大限尊重する方針をもつ自治体でしたので、保護者の意向を詳しくお聞きする必要がありました。

 保護者が、どこに行こうか迷って、最後までなかなか決まらないケースもありました。

 小学校の特別支援学級への入級が決まった場合などは、保護者のご了解を得た上で、保育所や幼稚園に出向き、そこでの様子を見学にいく場合もあります。注意すべき点などを保育所の保育士や幼稚園の教員などにお聞きすることもあります。

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