年度末の学級事務処理 小学校初任者研修048

初任者研修資料
つばさ
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年度末の学級事務処理について知りたいです。

 年度末には、様々なことを計画的にしていくことが必要です。

 今回は、その中でも、「年度末の学級事務処理」について書きます。

年度末の学級事務処理

🟠年度末の学級事務処理

<年度末の学級事務処理の概要>

 最初に、どのような事柄を事務処理する必要があるか、概要を知ってもらうために、一覧を示すことにします。

 まず、大まかな仕事の内容を知った上で、いつまでに、それらの事務処理をすることが必要か考えて、計画を立てるといいと思います。

 チェックリストと日程表を作成し、1つずつチェックをしていくと、計画的に処理ができるかもしれませんね。

<年度末の学級事務の一覧>

01 指導要録作成

02 指導要録作成に向けた準備

03 学年末の通知表の作成に向けた準備

04 通知表・修了証の作成(校長印、担任印などの押印)

05 出席簿の整理

06 週案の時数確認

07 会計簿の整理

08 会計報告書の作成

09 学級編制の資料づくり

10 他の教員との学級編成作業

11 健康診断票の確認

12 学級通信の作成

13 学年通信(春休み号)の作成

14 作品、ノート、プリント等の返却

15 個別の支援計画

16 指導計画の作成

17 年間指導計画の修正

18 教師用教科書、指導書などの確認

19 パソコンデータの整理

20 学級備品の確認

21 教室の整理

22 教員机の整理

23 職員室の机の整理

24 卒業証書の作成

25 指導要領抄本の作成、送付

<それぞれの事務処理で気をつけること>

 事務処理の内容は、確かにどれも大切な事柄ばかりです。しかし、より注意深くした方がいい事柄ととにかく終わらせることを優先した方が良い事柄があります。

 他の先輩教員や同僚の教員の向き合い方も参考にしながら、軽重をつけて、仕事を進めることも大切です。

指導要録

 指導要録は公簿ですし、大切な書類のひとつです。しかし、あまり活用されることがないというのが実情です。そのような実情を考慮し、素早く仕上がることに徹してもいいかもしれません。誤字や記入漏れなどには注意すべきでしょうが、必要な記入内容を揃えると、さっさと終わらせるとよいと思います。

 坂本良晶さんは、『さる先生の「全部やろうはバカやろう」』(学陽書房・2019年)という本の中で、次のように書いています。

 子どもの正の変化を引き起こさないマスト仕事です。最もわかりやすい例は要録所見。これは本当に見事さっぱり誰も見ません。手段が目的化した仕事の典型です。(中略)

 先ほど槍玉に挙げた要録所見。時間をかけてパソコンで下書きしてプリントアウト、そこからため息の出るような美しい字で、バカ丁寧に書いている人を見かけます。もう一度言います。要録なんて誰も見ません。春休みには、そこではなく、新年度のための準備に時間は投下されるべきです。

さる先生の「全部やろうはバカやろう」

通知表

 子どもと保護者への最後の贈り物といえるかもしれません。1・2学期同様にていねいに作成しましょう。最近は、多くの自治体や学校で、通知表は、パソコンで作成することが多いと思います。誤字・脱字などを避けるために、時間をかけて作成し、事前のチェックをしてもらう方がいいでしょう。手書きの場合は、できるだけていねいに書く方がいいと思います。

 校長印を担任が代わりに押印することになっている学校も多いと思います。朱肉が擦れないように、不要な紙を挟みながら処理をするか、速乾性の朱肉を使うようにするとよいでしょう。

出席簿

 最近は、パソコンで処理する学校の方が多いかもしれません。通知表に連動されていることもあります。日々ていねいに処理をしておけば、年度末だからといって特別な処理が必要なことはないと思います。

 欠席、出席停止、忌引きなどの区別はきちんとしておくことが大切かもしれません。

 学校や自治体の取り扱いに合わせて作成、整理してください。

週案

 教科・領域ごとに、必要最低限の時数を確保する必要があります。特に、週に1時間しか授業のない「特別の教科 道徳」などの時数が足らなくならないようにする必要があります。

会計処理

 学年の会計係になったいる場合は、会計簿の整理や会計報告書の作成をする必要があります。事務職員などと相談し、間違いのないように会計処理をし、会計報告を作成する必要があります。未納がある場合、どうするかは、管理職などとよく相談する必要があります。

学級編成

 複数学級ある場合、学級編成の必要があります。学級編成を毎年変える学校と、複数年同じ学級編成のまま持ち上がる場合があります。学級編成の方法は、学校毎にルールがあると思いますので、そのルールに合わせて、資料を作成し、学級編成する必要があります。

 子どもの交友関係やいじめの有無などで、同じクラスにしない方がいい場合もあるかもしれません。学年主任や管理職などによく相談し、子ども一人一人にとって、最善の学級編成になるようにつとめる必要があります。

健康診断票

 健康診断は、6月末までに終わっていますので、多くの学校では、簡単な確認だけでいいと思います。転出入の子どもの書類が滞っていないか、確認する必要はあります。

学級通信・学年通信

 例年のものを参考にして作成するとよいと思います。

 いつもと同じように、管理職には前もってきちんと見てもらいましょう。

 教科書などの中には、今年度配付したもので、来年度以降も引き続き使用するものがあります。学校から書類が出ない場合は、学年通信などに記載しておく方がよい場合もあります。確認して、記載するようにしましょう。

子どもの作品などの返却

 子どもの作品、ノート、提出物、プリントなどは、きちんと計画的に返却するようにしましょう。特に、家庭のお金で買ったドリルなどは、不登校などの子どものように事情のある子どもを除いて、きちんと活用することが必要です。

個別の支援計画・指導計画の作成

 特別支援学級の子どもに関わる資料の作成は、特別支援学級担任ともよく相談し、作成することが必要です。書類によっては、保護者に見ていただく方がよいものもあります。

 子どもの成長に役立つように資料を作成し、活用することが大切です。

教師用教科書、指導書

 かなりの量があります。指導準備のために、家庭に持ち帰っているものがあるかもしれません。学校で作成されているチェック表などを見て、きちんと確認し、所定の場所に提出する必要があります。

パソコンデータ

 日頃から、整理しておくといいかもしれません。来年度も必要なデータ、抹消した方がよいデータなどを確認し、所定の場所に整理することが大切です。

学級備品

 学校によって、教室にそのまま置いておいてよいもの、所定の場所に返却するものなど決まっています。返却の必要なものは、所定の時期までにきちんと返却をしましょう。

 機械類などで、修理の必要なものがある場合は、担当者や事務職員などに早めに報告してことが大切です。

机や書類などの整理

 必要な書類、処分した方がよい書類、文房具など、できるだけ早く整理し、使えないものは、こまめに処分をした方がよい場合もあります。借りたもので、返す必要がある書類は、きちんと所定の場所に戻しましょう。

卒業関係書類

 6年生の担任の場合は、卒業関係書類の作成や、中学校への引き継ぎ書類の作成などが必要な場合があります。個人情報については、手渡しするなど、細心の注意が必要です。

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