伝記教材のよさについて知りたいです。
小学校の国語の学習では、伝記が教材として取り上げられることがあります。
そこで、今回は、「伝記のよさ」について書きます。
伝記のよさ
🟠伝記のよさ
<伝記とは>
小学校の国語の教材で、伝記が取り上げられることがよくあります。
伝記とは、ある実在した人物の生涯を、それ以外の人が書いたものです。
時折、ある人物の伝記を他の人が書くのではなく、自分自身で書くこともあります。そのような伝記のことを自伝と言います。
伝記の対象となる人物は、何らかの点で歴史的に名を残し、偉業や素晴らしい業績を残した人物です。
それゆえ、伝記は歴史研究の1つとして描かれることがあります。基本的には、その人物のしたことや身に起こった出来事などを書いていますので、説明文的な要素があります。また、その人物の性格や出来事をより生き生きと描くために物語的な要素もあります。
<伝記教材のよさ>
伝記は、説明文と物語文の両方の要素がある文章といえます。
優れた人物の伝記を読むことで、その人物の考え方や生き方を自分に取り入れることができますので、伝記を読むことは、自分の考え方や生き方を考える機会にもなります。
伝記を読むことは、ある人物の人生を共に生きることかもしれません。
これからの人生や自分の生き方を模索する高学年の子どもにとって、伝記は、とても素晴らしい教材といえます。
伝記で描かれた人物の考え方や生き方に触れることは、自分の生き方を考えることにもつながります。
<教科書で取り上げられている人物>
2023年(令和5年)現在、日本の国語の教科書で取り上げられている人物は、5名です。
伝記は、5、6年生の国語の教科書に取り上げられています。
光村図書(5年)と学校図書(5年)で取り上げられている人物は、やなせたかしさんです。
光村図書(5年)では、「やなせたかしーアンパンマンの勇気」(梯久美子さん作)という伝記が載っています。
学校図書(5年)では、「勇気の花がひらくときーやなせたかしとアンパンマンの物語」(梯久美子さん作)という伝記が載っています。
2つの教科書には、同じ筆者によって書かれた伝記が載っていますが、書きぶりは違います。
東京書籍(5年)に取り上げられている人物は、手塚治虫さんと宮沢賢治さんです。
東京書籍(5年)では、「手塚治虫」(国松俊英さん作)と「宮沢賢治」(西本鶏介さん作)という2つの伝記が載っています。
宮沢賢治さんについては、光村図書(6年)にも載っています。
光村図書(6年)では、「イーハトーヴの夢」(畑山清さん作)という伝記が載っています。
教育出版(5、6年)で取り上げられている人物は、金子みすゞさんと伊能忠敬さんです。
教育出版(5年)では、「みすゞさがしの旅ーみんなちがって、みんないい」(矢崎節夫さん作)という伝記が載っています。
教育出版(6年)では、「伊能忠敬」(国松俊英さん作)という伝記が載っています。
現在の教科書は、2020年(令和2年)より使われています。
それ以前に、伝記として取り上げられた人物には、次のような人物がいます。(取り上げる伝記や人物では、現在国語の教科書を出版していない教科書会社にも触れて書きます。)
浜口儀兵衛(光村図書)
アンリー・デュナン(光村図書)
キュリー夫人(教育出版)
マザー・テレサ(東京書籍・大阪書籍)
ヘレン・ケラー(東京書籍)
レイチェル・カーソン(学校図書)
モンゴメリー(学校図書)
緒方洪庵(大阪図書)
ガリレオ・ガリレイ(日本図書)
<図書室にある伝記>
小学校の図書館には、たくさんの偉人や歴史上の人物の伝記が並んでいます。
伝記を読むことが好きな子どももたくさんいます。
現在も、織田信長や徳川家康、エジソン、ヘレンケラーなどのように歴史上の人物の伝記が読まれることが多いのですが、最近は、生きている人物について描かれた伝記を好んで読む子どももいます。
男の子に人気で、生きている人で伝記として取り上げらられる人物は、イチローさんです。
イチローさんは、1973年に愛知県で生まれました。日本のプロ野球で活躍した後、アメリカのメジャーリーグベースボールでも活躍しました。現在、シアトル・マリナーズで会長付特別補佐官とインストラクターとして活躍しています。
女の子に人気で、生きている人で伝記として取り上げらられる人物は、レーナ・マリアさんです。
レイナ・マリアさんは、1968年にスウェーデンで生まれました。生まれた時から両腕がなく、左足が右足の半分の長さでした。レイナ・マリアさんは、水泳選手でもあり、ゴスペルシンガーでもあります。レイナ・マリアさんは、ソウルパラリンピックにも水泳選手として出場し、素晴らしい成績をあげています。
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