作文のすすめ(20)新聞を作ろう

指導方法
つばさ
つばさ

新聞の作り方について知りたいです。

 作文の文種の1つに新聞があります。

 今回は、「新聞を作ろう」ということについて書きます。

新聞を作ろう

🟠新聞を作ろう

<新聞>

 小学校の学習では、新聞を書くことがあります。

 国語の学習だけでなく、社会や理科の学習などを新聞形式でまとめることもあります。

 係活動として、新聞を作ることもあるかもしれません。

 光村図書の4年生の教科書では、「新聞を作ろう」という教材名で、「事実を分かりやすくほうこくしよう」という単元を設けています。

 新聞を作るときには、新聞特有の形式を知る必要があります。

 新聞には、次のような形式があります。

 新聞名………新聞の名前

 発行日………新聞を出した日

 発行者………新聞を作った人

 見出し………短い言葉で、記事の内容を表す。文字を大きくすることが多い。

 記事…………新聞に書かれた内容。

 写真、図……記事をよりわかりやすくするためのもの。他に、絵やグラフなどもある。

 わりつけ……記事の内容や量、どこに入れるかなどを決めること。

 5W1H……英語のWhen(いつ)Where(どこで)Who(だれが)What(何を)Why(なぜ)How(どのように)を元にしていて、記事の重要な内容を示すもの。

<新聞の作り方>

 新聞を作るとき、一人で全てを作るのか、それともグループで作るのかは、最初に決めておく必要があります。

 自分一人で作る場合は、書く内容やわりつけなどを全て自分で決めることができます。しかし、グループで作る場合は、友だちときちんとだれがどの部分を分担し、どのぐらいの量を作るのか相談しておく必要があります。

 他の作文と新聞の大きな違いの一つが、新聞は量が決まっているということです。

 行事作文を書く場合などであれば、書く内容が増えてしまっても、原稿用紙を増やすだけで簡単に解決します。

 しかし、新聞の場合は、予め書く紙面の大きさがが決まっていますので、必要に応じて、一人一人の記事の内容を少なくしたり、文字の大きさを変えたりする必要があります。

<学習の進め方>

 新聞を書くための大まかな学習の進め方は、次のようになると思います。これは、あくまで私が考える進め方です。光村図書の教科書には、違う進め方が記載されていますし、学級の実態によって、当然、違う進め方もあると思います。

0.新聞について知る。

1.何について書く新聞か決める。

2.取材をする。

3.わりつけを考える。

4.記事を書く。

5.新聞を仕上げる。

6 新聞を読み合って、感想を伝える。

<0.新聞について知る>

 ここでは、最初に新聞とはどのようなものであるか知っておく必要があります。

 最近は、小学生新聞などを定期購読し、学校図書館などで閲覧したり、職員室の前の掲示版などに掲示したりしている学校の多いように思います。

 学校で、小学生新聞などを定期購読している場合は、係の先生にお願いして借りてくるのも良いように思います。

 最近は、家庭の環境が随分違うように思います。

 気軽に、「家にある新聞を持ってきましょう。」と声をかけることには注意する必要があります。新聞を定期購入している家庭ばかりではありません。

 わざわざ、新聞を買いに行く必要がある家庭も増えているのではないかな、と思います。

 家庭の状況は、様々ですので、家庭環境が影響しないように配慮する必要があります。

<1.何について書く新聞か決める>

 どんなテーマで新聞を作るのかを決める必要があります。

 社会などの学習で社会見学に行ったことについて書くようにしてもいいと思います。

 国語や算数の学習した内容をまとめた新聞を作ってもいいと思います。

 光村の教科書に書かれているように、「クラスの出来事、学校の行事、ちいきの行事、町の安全」などから選択してもいいように思います。

 作文を書くときには、当たり前の時ですが、誰に向けて新聞を作るのか、どのような目的で新聞を作るのかということを考えておく必要もあります。

 また、壁新聞のように模造紙に書くのか、B4やA4の大きさの紙に書くのか、インターネットなどのデジタルの画面に書くのかも前もって相談しておく必要があります。

<2.取材をする>

 取材の仕方には、次のように、いくつかの方法があります。

  1. 実際に見て調べる方法
  2. インタビューする方法
  3. 本を使って調べる方法
  4. インターネットで調べる方法
  5. アンケート調査をする方法

 どの方法でもそれぞれ特有のむずかしさがあります。

 特に、インターネットに関しては、調べたい事柄にたどり着いたとしても、使われている言葉や漢字が難しすぎるということも考えられますし、間違った内容が書かれている場合もありますので注意する必要があります。

 本やインターネットなど他の人が書いた記事を使う場合は、そのまま使うと、著作権に触れる場合もありますので、どこまでが他の本やインターネットの内容なのかわかるように引用の仕方をきちんと押さえておく必要もあります。

<3.わりつけを考える>

 グループで作る場合は、だれがどの部分を担当するのか、相談する必要があります。

 場合によっては、自分の書いた内容が、誰かが書いた記事の内容と重複してしまうことがあるかもしれません。

 少し、使い方を学ぶ必要がありますが、教員がCanva(キャンバ)というソフトを自由自在に使えるようになると、子どもに共同で、Canva(キャンバ)を使って新聞を作らせる活動ができるようになるかもしれません。

Canvaの活用(デザイン作成) 情報教育に進む内部リンク

<4.記事を書く>

 一般の新聞でも、急に新しい記事が入ることで、せっかく書いた記事が大幅にカットされてしまうことがあります。それでも困らないように、新聞記者は、大切な内容から記事を書く習慣があります。子どもにも、自分の記事を書く場合、大切な内容から優先的に書くように伝えるというのも大切なことかもしれません。

 事実を書く記事の場合は、5W1Hを意識して書くように伝えるのも大切なことです。

<5.新聞を仕上げる>

 お互いが書いた記事の下書きを読み合い、誤字脱字などがなければ、自分の割り当てられた部分に清書した記事を貼り付けて完成です。

<6 新聞を読み合って、感想を伝える>

 他の人や他のグループの人たちが書いたものを読み合います。

 新聞が完成する前のアドバイスは修正できますので、よいのでしょうが、完成した後は、できるだけよい部分を中心に伝え合うとよいと思います。

 感想を伝えるときにも、付箋紙などに書いたものをできた新聞の周りに貼るという方法もあるでしょうし、パソコンソフトのFlip(フリップ)などを使って、交流する方法もあるでしょう。

Flipの活用(相互鑑賞・交流) 情報教育に進む(内部リンク

⭐️ ⭐️

 作文の指導については、次のページもお読みください。

作文のすすめ(1)400字作文に進む内部リンク

作文のすすめ(2)400字作文の実際に進む内部リンク

作文のすすめ(3)指導前に、自分が書いてみるに進む内部リンク

作文のすすめ(4)書きたいことがある状態にするに進む内部リンク

作文のすすめ(5)構想表についてに進む内部リンク

作文のすすめ(6)自由作文に進む内部リンク

作文のすすめ(7)子どもの発達段階を知るに進む内部リンク

作文のすすめ(8)低学年向けに進む内部リンク

作文のすすめ(9)中学年向けに進む内部リンク

作文のすすめ(10)高学年向けに進む内部リンク

作文のすすめ(11)卒業文集に進む内部リンク

作文のすすめ(12)4こま漫画に進む内部リンク

作文のすすめ(13)意見文に進む内部リンク

作文のすすめ(14)感想文に進む内部リンク

作文のすすめ(15)縦書きと横書きに進む内部リンク

作文のすすめ(16) 日記の指導に進む内部リンク

作文のすすめ(17)系統を考えた指導に進む内部リンク

作文のすすめ(18) お気に入りの表現に進む内部リンク

作文のすすめ(19)提案文に進む内部リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました