2022年度休職者数などの報告 教育ニュース

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休職者数が増えているというニュースがあります。

 2022年(令和4年)12月26日に、2021年(令和3年)度の「公立学校教職員の人事行政状況調査」について公表されました。

 そこで、今回は、「2021年度休職者数などの報告」について書きます。

2021年度休職者数などの報告

🟠2021年度休職者数などの報告

<公立学校教職員の人事行政状況とは>

 2022年(令和4年)12月26日に「公立学校教職員の人事行政状況(教育職員の精神疾患による病気休職者等数、教育職員の懲戒処分等、女性管理職の割合等)」について文部科学省が調査した結果を公表しました。

令和3年度公立学校教職員の人事行政状況調査についてに進む外部リンク

 この調査では、主に、次の8つの事柄に関する調査について公表しています。

(1) 教職員の精神疾患による病気休職者等数

(2) 教育職員の懲戒処分等(交通違反・交通事故、体罰、性犯罪・性暴力等)

(3) 指導が不適切な教員の認定及び措置等の状況、条件付採用
(4) 人事評価
(5) 校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭の登用状況
(6) 教職員の再任用の状況
(7) 教育職員の育児休業及び介護休暇等の取得状況
(8) ハラスメントの防止措置の実施状況

 現在の学校現場の置かれている状況がよくわかる数値がたくさん発表されています。

 ここでは、(1)教職員の病気休職者数、(2)教育職員の懲戒処分数(7)育児休業取得率を中心に書くことにします。

<教職員の精神疾患による病気休職者等数>

 2021年(平成3年)度の教育職員の精神疾患による病気休職者数は、5,897人でした。

 全教育職員数の0.64%です。2020年(平成2年)度と比べると、5,203人から694人増加しており、過去最多の人数です。

 なお、それぞれの内訳は次のようになっていました。

 小学校の休職者は、2,937人です。
 中学校の休職者は、1,415人です。
 高等学校の休職者は、742人です。
 特別支援学校の休職者は、772人です。

 年代ごとに見ると、次のようになっていました。
 30代が最も多くて1,617人でした。
 次いで、50代が1,522人でした。
 40代が、1,478人となっていました。

 休職者とは別に、精神的な病気で有給休暇などを使って1か月以上休んでいる教員も5,047人いて、休職中の教員と合わせると1万944人になります

 この調査の対象は、全国の公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校における校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、講師、養護助教諭、実習助手及び寄宿舎指導員です。総計は、919,922人でした。

<教育職員の懲戒処分等(交通違反・交通事故、体罰、性犯罪・性暴力等)>

 懲戒処分又は訓告等(以下「懲戒処分等」という。)を受けた教育職員は4,674人(0.50%)で、2020年(令和2年)度と比べると、4,101人(0.44%)から、573人増加しています。

 そのうち、体罰により懲戒処分等を受けた者は、343人(0.04%)です。なお、2020年(令和2年)度は、393人(0.04%)でした。

 性犯罪・性暴力等により懲戒処分等を受けた者は、216人(0.02%)です。なお、2020年(令和2年)度は、201人(0.02%)でした。そのうち、児童生徒等に対する性犯罪・性暴力により懲戒処分を受けた者は94人です。2020年(令和2年)度は、96人でした。

<育児休業の取得割合>

 育児休業に関する調査について、次のような調査結果になっています。

 2021年(令和3年)度に、新たに育児休業等を取得可能となった職員のうち育児休業の取得割合は、男性が9.3%、女性が97.4%でした。

 前回調査した2018年(平成30年)度の調査の比べると、増加しています。

 なお、前回調査では、男性2.8%、女性96.9%でした。

 しかし、増えたとはいえ、男性教員の取得率が一割を切っている状況は決して多いとは言えないでしょう。

<教員の人数不足>

 最近、教職員の人数が足りていないということが大きな問題になっています。

 2023年(令和5年)1月26日の参議院の岸田文雄首相への代表質問では、立憲民主党の水岡俊一氏から、「沖縄県那覇市内の小学校で、教員が休職したのに、臨時的任用職員を確保できず、年度途中に担任不在が続いていた学級の児童が他の学級に振り分けられていたことが判明するなど、教員不足が深刻化していること」などについて質問がありました。

 子どもの人数が少なくなってしまい、学校が統廃合することはよく聞きますが、学年の途中で学級が解体され、学級が統廃合されるなど聞いたことがありません。

 この事例の通り、かなり多くの自治体や学校などで、教職員不足で困っている状況があることが、よくわかります。

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