子どもにローマ字入力ができるようにさせたいですね。
教育のためにICT活用をすることはとても大切です。
子どもに1人1台のパソコンやタブレットなどの端末環境が多くの学校で実現しています。
今回は、「ローマ字入力のすすめ」について書きます。
🟠ローマ字入力のすすめ
<文字の入力の仕方>
現代社会において身につけたい能力のひとつに、パソコン機器がある程度自由に活用できることがあります。
身の周りにあるパソコン関連機器には、スマートフォンやタブレット、学校や家庭のパソコンなどがあります。
スマートフォンは機器が小さいので、文字を入力するときに、ローマ字入力をすることは少ないと思います。
フリック入力という方法を使うことが多いでしょう。
フリック入力というのは、下図のような「あ段」から「わ段」までの文字の周りに記号などの文字がある入力方法です。
例えば、「あ」の文字を押さえると上下左右に「い・う・え・お」が表れて、入力できるようになります。
しかし、少し大きさのあるタブレットやパソコンなどの場合、キーボードを使って文字を入力することが一般的です。
入力の仕方には、ひらがな入力とローマ字入力の2つがあることはよく知られていることです。
個人的には、できるだけ早い段階で、子どもたちにローマ字入力ができるようになってもらいたいと思います。
学校や家庭にあるパソコンには、下の写真のように「英語だけが書かれたキーボード」と「英語と平仮名の両方が書かれたキーボード」があります。
どちらの方法を選ぶにしても、キーボード上にどのような文字が配列されているか覚えることが必要になってきます。
個人的にローマ字入力をすすめるのは、ローマ字の方が覚える文字数が少なくてすむからです。
ただ、小学校の子どもであれば、平仮名は覚えていますが、ローマ字はあまり覚えていませんので、ローマ字を覚える必要はあります。
<ローマ字の学習>
小学校のローマ字の学習は、小学校3年生からすることになっています。
小学校学習指導要領には、次のように書いています。
1.言葉の特徴や使い方に関する事項
ウ 漢字と仮名を用いた表記,送り仮名の付け方,改行の仕方を理解して文や文章の中で使うとともに,句読点を適切に打つこと。また,第3学年においては,日常使われている簡単な単語について,ローマ字で表記されたものを読み,ローマ字で書くこと。
小学校学習指導要領
この項目について、解説編で次のような説明がされています。
ローマ字で表記されたものを読み,ローマ字で書くことは,ローマ字での読み書きについて示したものである。ローマ字表記が添えられた案内板やパンフレットを見たり,コンピュータを使ったりする機会が増えるなど,ローマ字は児童の生活に身近なものになっていることなどを踏まえ,第3学年で指導するものとする。
日常使われている簡単な単語とは,地名や人名などの固有名詞を含めた,児童が日常目にする簡単な単語のことである。
ローマ字の表記に当たっては,「ローマ字のつづり方」(昭和 29 年内閣告示) を踏まえることとなる。ここでは,「一般に国語を書き表す際には第1表に掲げたつづり方によるものと」し,「従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合に限り,第2表に掲げたつづり方によっても差し支えない」こととされている。第1表(いわゆる訓令式)による表記の指導に当たっては,日本語の音が子音と母音の組み合わせで成り立っていることを理解することが重要である。第2表(いわゆるヘボン式と日本式)による表記の指導に当たっては,例えば,パスポートに記載される氏名の表記など,外国の人たちとコミュニケーションをとる 際に用いられることが多い表記の仕方を理解することが重要である。
小学校学習指導要領 解説 国語編
もう少しかみくだいて説明すると、日本語のローマ字には、「し」や「つ」、「しゃ」などの文字には、2種類のローマ字の表記方法があるということです。
例えば、「し」は「SI」と「SHI」、「つ」は「TU」と「TSU」、「しゃ」は「SYA」と「SHA」というように2種類の書き方があるということです。
どちらも前者が第1表で、後者が第2表です。なぜ2種類あるかというと、第1表のままでは、外国の人の発音が、日本語の発音とずれてしまうからです。
名前などで使う場合は、第1表ではなく、第2表の文字を使うことが一般的です。
「対馬・つしま」さんは、「TSSIMA」ではなく「TSUSHIMA」と表記することになります。
<ローマ字入力のすすめ>
学校や家庭にあるパソコンがどのようなキーボードであっても、キーボードに英語の表記はされていると思います。
子どもがローマ字入力に慣れない間は、次のようなローマ字表を常備するのがよいと思います。
小学校3年生や4年生の国語の教科書には、ローマ字表が載っています。ただ、多くのローマ字表は、小文字中心ですので、パソコンのローマ字入力にはあまり適していません。
学級の人数分のローマ字表を用意したり、家庭用に印刷したものを子どもに配ったり、印刷したものを透明なシートで包むパウチ加工したりしておき、いつでも見ることができるようにするとよいと思います。
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