6年生算数の学習内容 算数の指導(8)

算数の学習
つばさ
つばさ

6年生算数の学習内容について知りたいです。

   小学校の各教科で何を教えるのか、その全体像を知っておくことはとても大切です。

 今回は、「6年生算数の学習内容」について書きます。

🟠6年生算数の学習内容

<6年生算数の目標>

 現行の小学校学習指導要領では、6年生の「算数」の目標が次のように書かれています。

(1)分数の計算の意味文字を用いた式図形の意味図形の体積比例度数分布を表す表などについて理解するとともに,分数の計算をしたり,図形を構成したり,図形の面積や体積を求めたり,表やグラフに表したりするこ となどについての技能を身に付けるようにする。

(2)数とその表現や計算の意味に着目し,発展的に考察して問題を見いだすとともに,目的に応じて多様な表現方法を用いながら数の表し方や計算の仕方などを考察する力,図形を構成する要素や図形間の関係などに着目し,図形の性質や図形の計量について考察する力,伴って変わる二つの数量やそれらの関係に着目し,変化や対応の特徴を見いだして,二つの数量の関係を表や式,グラフを用いて考察する力,身の回りの事象から設定した問題について,目的に応じてデータを収集し,データの特徴や傾向に着目して適切な手法を選択して分析を行い,それらを用いて問題解決したり,解決の過程や結果を批判的に考察したりする力などを養う。

(3)数学的に表現・処理したことを振り返り,多面的に捉え検討してよりよいものを求めて粘り強く考える態度,数学のよさに気付き学習したことを生活や学習に活用しようとする態度を養う。

小学校学習指導要領 算数

<6年生算数の学習内容>

 現行の小学校学習指導要領では、算数の学習の内容は、大きく5つの領域に分かれています。

 1年生から6年生まで、「A数と計算」「B図形」「Dデータの活用」の3つの領域では、全学年共通です。Cの領域は、1年生から3年生は、「C測定」、4年生から6年生は、「C変化と関係」に分かれています。

 算数の学習は、2年生から6年生では175時間学ぶことになっています。

 小学校学習指導要領によると、5年生の学習の内容は、概ね次の通りです。

「A領域:数と計算」

 A(1):分数の乗法,除法

 A(2):文字を用いた式

「B領域:図形」

 B(1):縮図や拡大図,対称な図形

 B(2):概形とおよその面積

 B(3):円の面積

 B(4):角柱及び円柱の体積

「C領域:変化と関係」

 C(1):比例 

 C(2):比

「D領域:データの活用」

 D(1):データの考察

 D(2):起こり得る場合

「数学的活動」

 では、それぞれの学習内容について、「小学校学習指導要領」でもう少し詳しく見ていきます。

<A領域「数と計算」の内容>

(1)分数の乗法及び除法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)乗数や除数が整数や分数である場合も含めて,分数の乗法及び除法の意味について理解すること。

 (イ)分数の乗法及び除法の計算ができること。

 (ウ)分数の乗法及び除法についても,整数の場合と同じ関係や法則が成り立つことを理解すること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)数の意味と表現,計算について成り立つ性質に着目し,計算の仕方を多面的に捉え考えること。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「分数のかけ算」「分数のわり算」

(2)数量の関係を表す式に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)数量を表す言葉や□,△などの代わりに,a,x などの文字を用いて式に表したり,文字に数を当てはめて調べたりすること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)問題場面の数量の関係に着目し,数量の関係を簡潔かつ一般的に表現したり,式の意味を読み取ったりすること。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「文字と式」「比」「比例と反比例」

<B領域「図形」の内容>

(1)平面図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)縮図や拡大図について理解すること。

 (イ)対称な図形について理解すること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)図形を構成する要素及び図形間の関係に着目し,構成の仕方を考察したり図形の性質を見いだしたりするとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直したり日常生活に生かしたりすること。

小学校学習指導要領 算数

 なお、〔用語・記号〕 として、「線対称 点対称 対称の軸 対称の中心」を扱えるようにします。

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「対称な図形」「拡大図と縮図」

(2)身の回りにある形の概形やおよその面積などに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)身の回りにある形について,その概形を捉え,およその面積などを求めること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)図形を構成する要素や性質に着目し,筋道を立てて面積などの求め方を考え,それを日常生活に生かすこと。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「およその面積と体積」

(3)平面図形の面積に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)円の面積の計算による求め方について理解すること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)図形を構成する要素などに着目し,基本図形の面積の求め方を見いだすとともに,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導くこと。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「円の面積」

(4)立体図形の体積に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)基本的な角柱及び円柱の体積の計算による求め方について理解すること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)図形を構成する要素に着目し,基本図形の体積の求め方を見いだすとともに,その表現を振り返り,簡潔かつ的確な表現に高め,公式として導くこと。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「角柱と円柱の体積」

<C領域「変化と関係」の内容>

(1)伴って変わる二つの数量に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)比例の関係の意味や性質を理解すること。

 (イ)比例の関係を用いた問題解決の方法について知ること。

 (ウ)反比例の関係について知ること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)伴って変わる二つの数量を見いだして,それらの関係に着目し,目的に応じて表や式,グラフを用いてそれらの関係を表現して,変化や対応の特徴を見いだすとともに,それらを日常生活に生かすこと。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「比例と反比例」

(2)二つの数量の関係に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)比の意味や表し方を理解し,数量の関係を比で表したり,等しい比をつくったりすること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)日常の事象における数量の関係に着目し,図や式などを用いて数量の関係の比べ方を考察し,それを日常生活に生かすこと。

小学校学習指導要領 算数

 なお、〔用語・記号〕 として、「比の値  : 」を扱えるようにします。

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「比」

<D領域「データの活用」の内容>

(1)データの収集とその分析に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)代表値の意味や求め方を理解すること。

 (イ)度数分布を表す表やグラフの特徴及びそれらの用い方を理解すること。

 (ウ)目的に応じてデータを収集したり適切な手法を選択したりするなど,統計的な問題解決の方法を知ること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)目的に応じてデータを集めて分類整理し,データの特徴や傾向に着目し,代表値などを用いて問題の結論について判断するとともに,その妥当性について批判的に考察すること。

小学校学習指導要領 算数

 なお、〔用語・記号〕 として、「ドットプロット 平均値 中央値 最頻値 階級」を扱えるようにします。

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「データーの調べ方」

(2)起こり得る場合に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)起こり得る場合を順序よく整理するための図や表などの用い方を知ること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)事象の特徴に着目し,順序よく整理する観点を決めて,落ちや重なりなく調べる方法を考察すること。

小学校学習指導要領 算数

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「並べ方と組み合わせ方」

<数学的活動>

(1)内容の「A数と計算」,「B図形」,「C変化と関係」及び「Dデータの活用」 に示す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。

ア 日常の事象を数理的に捉え問題を見いだして解決し,解決過程を振り返り,結果や方法を改善したり,日常生活等に生かしたりする活動

イ 算数の学習場面から算数の問題を見いだして解決し,解決過程を振り返り統合的・発展的に考察する活動

ウ 問題解決の過程や結果を,目的に応じて図や式などを用いて数学的に表
現し伝え合う活動

小学校学習指導要領 算数

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 算数の学習の具体例については、次のページをお読みください。

大きなかけ算を指でする:算数の指導に進む内部リンク

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 いろいろな教科の授業の流れなどは、次のページをお読みください。

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