1年生算数の学習内容 算数の指導(3)

算数の学習
つばさ
つばさ

1年生算数の学習内容について知りたいです。

 小学校の各教科で何を教えるのか、その全体像を知っておくことはとても大切です。

 今回は、「1年生算数の学習内容」について書きます。

🟠1年生算数の学習内容

<1年生の算数の目標>

 現行の小学校学習指導要領では、1年生の「算数」の目標が次のように書かれています。

(1)数の概念とその表し方及び計算の意味を理解し,量,図形及び数量の関係についての理解の基礎となる経験を重ね,数量や図形についての感覚を豊かにするとともに,加法及び減法の計算をしたり,形を構成したり,身の回りにある量の大きさを比べたり,簡単な絵や図などに表したりすることなどについての技能を身に付けるようにする。

(2)ものの数に着目し,具体物や図などを用いて数の数え方や計算の仕方を考える力,ものの形に着目して特徴を捉えたり,具体的な操作を通して形の構成について考えたりする力,身の回りにあるものの特徴を量に着目して捉え, 量の大きさの比べ方を考える力,データの個数に着目して身の回りの事象の 特徴を捉える力などを養う。

(3)数量や図形に親しみ,算数で学んだことのよさや楽しさを感じながら学ぶ態度を養う。

小学校学習指導要領 算数

<1年生算数の学習内容>

 現行の小学校学習指導要領では、算数の学習の内容は、大きく5つの領域に分かれています。

 1年生から6年生まで、「A数と計算」「B図形」「Dデータの活用」の3つの領域では、全学年共通です。Cの領域は、1年生から3年生は、「C測定」、4年生から6年生は、「C変化と関係」に分かれています。

 算数の学習は、1年生では136時間学ぶことになっています。

 1年生の学習の内容は、概ね次の通りです。

「A領域:数と計算」

 A(1):数の構成と表し方

 A(2):加法,減法

「B領域:図形」

 B(1):図形についての理解の基礎

「C領域:測定」

 C(1):量と測定についての理解の基礎

 C(2):時刻の読み方

「D領域:データの活用」

 D(1):絵や図を用いた数量の表現

「数学的活動」

 では、それぞれの学習内容について、「小学校学習指導要領」でもう少し詳しく見ていきます。

<A領域「数と計算」の内容>

(1)数の構成と表し方に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

  (ア)ものとものとを対応させることによって,ものの個数を比べること。

  (イ)個数や順番を正しく数えたり表したりすること。

  (ウ)数の大小や順序を考えることによって,数の系列を作ったり,数直線の上に表したりすること。

 (エ)一つの数をほかの数の和や差としてみるなど,ほかの数と関係付けてみること。

 (オ)2位数の表し方について理解すること。

 (カ)簡単な場合について,3位数の表し方を知ること。

 (キ)数を,十を単位としてみること。

 (ク)具体物をまとめて数えたり等分したりして整理し,表すこと。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)数のまとまりに着目し,数の大きさの比べ方や数え方を考え,それらを日常生活に生かすこと。

小学校学習指導要領

 なお、〔用語・記号〕 として、「一の位 十の位」を扱えるようにします。

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

.「なかまづくりと かず」「なんばんめ」「10よりおおきい かず」「おおきいかず」

(2)加法及び減法に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)加法及び減法の意味について理解し,それらが用いられる場合について知ること。

 (イ)加法及び減法が用いられる場面を式に表したり,式を読み取ったりすること。

(ウ)1位数と1位数との加法及びその逆の減法の計算が確実にできること。

(エ)簡単な場合について,2位数などについても加法及び減法ができることを知ること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)数量の関係に着目し,計算の意味や計算の仕方を考えたり,日常生活に生かしたりすること。

小学校学習指導要領

 なお、〔用語・記号〕 として、「+ − =」を扱えるようにします。

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「あわせていくつ ふえるといくつ」「のこりはいくつ ちがいはいくつ」「3つのかずの けいさん」「たしざん」「ひきざん」「たしざんと ひきざん」

<B領域「図形」の内容>

(1)身の回りにあるものの形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

(ア)ものの形を認め,形の特徴を知ること。

(イ) 具体物を用いて形を作ったり分解したりすること。

(ウ)前後,左右,上下など方向や位置についての言葉を用いて,ものの位置を表すこと。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

(ア)ものの形に着目し,身の回りにあるものの特徴を捉えたり,具体的な操作を通して形の構成について考えたりすること。

小学校学習指導要領

主な単元名としては、次のようなものがあります。

「かたちあそび」「かたちづくり」

<C領域「測定」の内容>

(1)身の回りのものの大きさに関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)長さ,広さ,かさなどの量を,具体的な操作によって直接比べたり,他のものを用いて比べたりすること。

(イ)身の回りにあるものの大きさを単位として,その幾つ分かで大きさを比べること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)身の回りのものの特徴に着目し,量の大きさの比べ方を見いだすこと。

小学校学習指導要領

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「どちらがながい」「どちらがおおい」「どちらがひろい」

(2)時刻に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)日常生活の中で時刻を読むこと。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)時刻の読み方を用いて,時刻と日常生活を関連付けること。

小学校学習指導要領

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「なんじなんじはん」「なんじなんぷん」

<D領域「データの活用」の内容>

(1)数量の整理に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。

次のような知識及び技能を身に付けること

 (ア)ものの個数について,簡単な絵や図などに表したり,それらを読み取ったりすること。

次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること

 (ア)データの個数に着目し,身の回りの事象の特徴を捉えること。

小学校学習指導要領

 主な単元名としては、次のようなものがあります。

「わかりやすく せいりしよう」

<数学的活動>

(1)内容の「A数と計算」,「B図形」,「C測定」及び「Dデータの活用」に示 す学習については,次のような数学的活動に取り組むものとする。

ア 身の回りの事象を観察したり,具体物を操作したりして,数量や形を見いだす活動

イ 日常生活の問題を具体物などを用いて解決したり結果を確かめたりする活動

ウ 算数の問題を具体物などを用いて解決したり結果を確かめたりする活動

エ 問題解決の過程や結果を,具体物や図などを用いて表現する活動

小学校学習指導要領

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大きなかけ算を指でする:算数の指導に進む内部リンク

時計の学習:算数の指導に進む内部リンク

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