音読指導(3)文意と息を合わせる 

指導方法
つばさ
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音読指導の仕方について知りたいです。

 小学校の国語の時間には、音読をすることがあります。

 今回も、音読が上手になる方法について書きます。

 その指導法として、「音読指導:文意と息を合わせる」について書きます。

音読指導:文意と息を合わせる

🟠音読指導:文意と息を合わせる

<すらすら読む>

 小学校の国語の授業では、音読を上手にできるようになることはとても大切です。

 個人的には、どの学年でも「すらすら読めること」が大切だと思っています。

 すらすら読めるようになるためには、「文意と息を合わせる」のがよいと思います。

<小学校学習指導要領>

 小学校学習指導要領解説国語編では、第1学年及び第2学年の「音読」について、次のように解説しています。

ク 語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読すること。

 明瞭な発音で文章を読むこと,ひとまとまりの語や文として読むこと,言葉の響きやリズムなどに注意して読むことなどが重要となる。文字を確かめ,内容が理解できるか,どのように感じるかなどを,自分の声を自分で聞きながら把握していくことに重点を置くこととなる。   

小学校学習指導要領解説 国語編

 また、第3学年及び第4学年では、「音読」について、次のように解説しています。

ク 文章全体の構成や内容の大体を意識しながら音読すること。

 第1学年及び第2学年のクを受けて,文章の構成や内容を意識して音読することを示している。第3学年及び第4学年では,一文一文などの表現だけでなく,文章全体を意識して音読することを求めている。

文章全体として何が書かれているのかを大づかみに捉えたり,登場人物の行動 や気持ちの変化などを大筋で捉えたりしながら,音読することを示している。なお,黙読を活用し,文章の内容の理解を深めることも重要である。

小学校学習指導要領解説 国語編

 ここに書いてある大切なこととして、「ひとまとまりの語や文として読むこと」「文章の構成や内容を意識して音読すること」ということがあります。  

 このことがきちんとできるためには、どのようなことを意識して音読するとよいでしょうか。そのことについて考えてみます。

<何のために音読するのか>

 音読には、大きく2つの役割があります。1つは、読み手である自分が、音読を通して、書いであることの内容を理解するためです。もう1つは、聞き手に書いてある内容を音読という声を通して届けるためです。

 この2つは、密接に結びついています。

 そこにある大切なことは、文章の内容をしっかり理解し、文章の内容を音読を通して相手に届けることです。

 その際に、大切になることは、「文意と息を合わせ」て、「意味をまとめて声を出す」ことです。

 誰かの話を聞いていて、内容がよくわかるのは、話している人が話している内容をよく理解して話している時です。

 それと同時に、話し手が、意味のまとまりで区切ったり、きちんと間をとったりしている時です。

 秋山和平さんと小沼俊男さんが書かれた「子どもを伸ばす話しことば―母親と教師は、いま何をすべきか」(祥伝社・1994年刊)では、次のように書かれています。

ポイント3・文意と息を合わせる

意味をまとめて声を出す

 文を読んで、その内容を人に伝える場合、どんなセンテンスであっても、「何が、どうした」ということを、まず、子どもたちにしっかりと把握させておくことが基本です。

 そして、ことばのつながりを、一つの大きな意味のまとまりとして捉えさせてください。同時に、一つの息のつながりで声に出すことが大切です。

子どもを伸ばす話しことば―母親と教師は、いま何をすべきか

 子どもたちに音読を上手にさせるための1つの方法は、「文意と息を合わせて音読」させることです。

 同じような趣旨のことを、元NHKアナウンサーであり、その後、関西国際大学経営学部教授をされた高梨敬一郎さんも著書の中で書いています。

 高梨敬一郎さんは著書「これが本当の朗読だ」(大阪書籍・2005年刊)の中で、次のように書いています。

 意味のかたまりを伝える

 1つの意味のかたまりを、ブツブツ切って読んでは聴き手には伝わりません。あまり長いと物理的に読めない場合はままありますが、可能な限り一息で読むのが理想です。

これが本当の朗読だ

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<音読する時に気をつけること>

 音読をする時には、意味を考え、内容が聞き手によく伝わるために、どのように音読するのがよかを考えることが大切です。

 そのために大切なことの1つが、文章に書かれている内容の区切りと、息を合わせて音読するということです。

 すぐにできないかもしれませんが、徐々に練習を繰り返す中でできるようになります。

 なお、音読の指導については、次のページもお読みください。

音読指導(1)話すように読むに戻る内部リンク

音読指導(2)真似して読むに戻る内部リンク

音読指導(4)読みやすくする工夫に進む内部リンク

音読指導(5)間を意識して読むに進む内部リンク

音読指導(6)早口言葉に進む内部リンク

音読指導(7)場所を変えての練習に進む内部リンク

音読指導(8)音読の録音に進む内部リンク

音読指導(9)系統を考えた指導に進む内部リンク

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