音読を録音すると何がいいんですか?
小学校の国語の時間には、音読をすることがあります。
音読が上手になる方法について書きます。
その指導法をして、「音読指導:音読の録音」について書きます。
音読指導:音読の録音
🟠音読の録音
<音読学習の特性>
音読学習の特性の1つに、すぐに消えて、なくなってしまうということがあります。
音読をする自分の声を、音読をするその時その場では聞くことができますが、すぐに消えてしまいます。
それに比べて、同じ国語の学習でも、漢字学習や書写学習、作文の場合などは、ノートや半紙、原稿用紙などの紙に書くと、自分で書いた文字を見ることができます。
文字は、すぐに消えませんので、自分でその文字を見て、学習を振り返ることができます。
漢字の間違いや、書写した文字の美醜、作文した作品などを、しばらく時間をおいた後でも見直すことができます。
自分で自分の学習の足跡を見直すことができます。
ノートなどをきちんと取っておくと、1年後でもその学習の道筋を見直すことができます。
文字にすることで、自分の成長の姿を確かめることができます。
<音読を録音することのよさ>
音読学習でも自分の音読を、客観的に見直すことができる方法があります。
それが自分の音読を録音することです。
日本では、最近、GIGAスクール構想を推し進めています。
GIGAスクール構想とは、簡単に言うと、国の予算で、2023年(令和5年)度末までに、子ども1人に1台のノートパソコンやタブレットなどの端末を準備することです。
GIGAスクール構想に進む(内部リンク)
多くの学校で、子ども1人に1台ずつのノートパソコンやタブレットなどが整備されています。
ノートパソコンやタブレットには、録音のできるソフト(アプリ)が標準装備されていることが多いです。
最近も、山口県岩国市の公立中学校で、生徒が置き忘れたタブレット端末のソフト(アプリ)に職員室での教員同士の会話が録音されていたニュースがありました。不適切な会話の内容を知った生徒の1人と教諭の1人がその後、登校や勤務をしていないことがわかりました。
このような例からもわかるように、学校にあるノートパソコンやタブレットの録音機能はかなり優秀です。
優秀な機能は、無駄なお喋りなどを録音することなどに使わないで、きちんとした学習に活かしたいものです。
子どもにきちんと操作の仕方を教えると、自分で自分の音読を録音することも、録音した音読を再生して聞くこともできます。
すると、ノートに書いた文字のように、すぐに消えてしまう音読を客観的に聞くことができます。
<耳で聞こえる声と録音した声の違い>
自分の声は、普段、自分の体の骨を伝わって耳に届きます。他人の声は、空気を伝わって聞こえます。
録音した声は、他人の声のように、空気を伝わって録音する機械に届きますので、普段聞いている声とは違って聞こえるので、まるで自分の声ではないように聞こえます。いつもとは違う声に最初は違和感を覚えます。
多くの人は、普段聞き慣れた自分の声との違いに、戸惑いを覚えることもあります。ただ、その声は、普段から自分以外の人に聞こえている声でもあります。
音読を録音すると、最初は戸惑いますが、自分の音読が他の人にどのように聞こえているのかがよくわかります。
自分では、はっきりと音読していたり、ゆっくりと音読したりしたつもりでも、録音した声を聞くと、そうでなはないことに気づくかもしれません。
音読を自分の耳で聞く練習だけでは気づかないことに、気づくことができるかもしれません。
<音読のライブラリーを作る>
上手にノートパソコンやタブレットなどの機械を活用をすると、同じ学年の4月に録音した音読と、11月や3月に録音した音読を残すことができます。1年間の成長の姿を残すことも、確かめることもできます。
上手にデーターの管理をすると、1年生の時の音読から毎年少しずつ、音読を残すことができます。
最近、子どもの学習の成果や評価を、子どものノートやプリント、テストなどの具体物を使って残す「ポートフォリオ」と言う方法があります。
ポートフォリオの1つとして、子どもの音読を録音するという方法は手軽にできる方法ですし、教育的な意味合いもあると思います。
音読をポートフォリオすると、子どもが自分の音読の成長を自分で確かめることができます。
最近は、多くの家庭で、保護者がスマートフォンを利用することも極めて一般的になりました。
ノートパソコンやタブレットなどの機械を活用した音読の練習やライブラリー作りは、学校に頼らなくても家庭にあるスマートフォンなどの器具を使っても十分できます。
例えば、Padletというソフトでは、音声を録音できます。
Padletの活用(電子掲示板) 情報教育に進む(内部リンク)
ぜひ、一度、子どもの音読を録音するという学習方法を取り入れてみてください。
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音読指導については、次のページもお読みください。
音読指導(1)話すように読むに進む(内部リンク)
音読指導(2)真似して読む に進む(内部リンク)
音読指導(3)文意と息を合わせるに進む(内部リンク)
音読指導(4)読みやすくする工夫に進む(内部リンク)
音読指導(5)間を意識して読むに進む(内部リンク)
音読指導(6)早口言葉に進む(内部リンク)
音読指導(7)場所を変えての練習に進む(内部リンク)
音読指導(8)音読の録音に進む(内部リンク)
音読指導(9)系統を考えた指導に進む(内部リンク)
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