話すことに慣れる 話すこと・聞くことの指導(3)

指導方法
つばさ
つばさ

話すことに慣れることが大切なことについて、教えてください。

 大人でも、話すことが好きな人と、あまり好きではない人がいます。

 特に、多くの人の前で、話すことに、この傾向は強いように思います。

 ここでは、「話すことに慣れる」ことのについて書きます、

話すことに慣れる

🟠ゲーム的な要素を取り入れて、話す機会を増やす

 わたしは、受けもつ学級の全ての子どもに、話す必要がある時には、普通に話すことができる人に育ってほしいと思っていました。

 話すのが苦手な人は、何をどう話せばいいかわからないから、ということがあると思います。

 そこで、最初は、簡単な言葉を発言する機会を増やすとよいと思います。

 朝の会などで、健康観察をする際に、名前を呼び、健康状態を尋ねることがあります。そのような学級では、「元気です。」という発言が続きます。同じ発言が続くと退屈になるので、ここに少しゲーム的な要素を取り入れます。

「好きな動物」「好きなくだもの」「好きなテレビ番組」「好きな教科」「好きなお菓子」などテーマを決めて、健康状態の代わりに、これを答えることにします。

 例えば、「好きな動物」を聞くと、子どもたちは、次のように話すことになるでしょう。

A「犬。」B「ねこ。」C「とらです。」D「うさぎが好きです。」E「犬。

 学年や学級の実態に合わせて、このような発言の時に、「同じ動物の時には、『Aさんと同じように、犬です。』というように、「○○さんと、同じで」という言葉を付け加えるようにしましょう。」と伝えます。

○○さんと、同じで」というためには、誰が何を好きと発言するのかを、しっかり聞くことが必要です。

 同じ動物が好きな3人目の人は、「○○さんと△△さんと同じで、犬です。」というような発言をすることになるので、よりしっかり聞くことが必要です。

 その間も、他の人の好きな動物の発表は続きます。少なくとも、自分と同じ動物がだれかはということは、しっかり聞こうと子どもたちは考えると思います。

 そして、自分と同じ動物が好きな人がわかり、その友だちに親近感をもつこともあると思います。

🟠ほめながら、発言のルールを育てていく

 先程の5人の子どもの発言の際に、あなたがこの学級の担任だとしたら、どう反応しますか

①:「なるほど、へえ、そうなの」と、うなずきながら聞く。

②:誰が何を好きなのか、座席表などを用意して、書いていく。

③:発言の仕方をほめる。

 どのような反応をしてもよいと思います。

 ①のように、担任の先生が嬉しそうに発言を聞いていると、子どもは嬉しくなると思います。

 ②のように、子どもの発言をメモして、「このクラスで一番好きな動物は、犬でした。7人いました。」などと伝えると、それだけでクラスは、盛り上がると思います。

 では、③のように「ほめる」としたら、何をほめますか?

 わたしが、ほめるのは、CとDの子どもで、次のようにほめます。

「『とらです。』のように、『です』をつけて、答えているのは、ていねいな発言でいいですね。」

「Dさんも『好きです。』というように、ていねいな言葉遣いでいいですね。」

 このように、子どものよい発言をほめると、他の子どもたちも、ほめてほしくて、よい発言のルールを身につけることができるようになると思います。

 簡単な発言をたくさんさせながら、話す力を育ててください。

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