収支を知る④ イデコを知る 休暇中の過ごし方(12) 

資産運用
つばさ
つばさ

イデコって何ですか?

 夏季休業は、子どもと違って、教員にとっては、休日ではありません。勤務の必要な日です。しかし、授業のある普段の日に比べると、授業がありませんので、時間的なゆとりがあります。

 そこで、今回も、普段の授業のある時は、できにくいことで、休業中に行うとよいと思われる事柄を書きます。

 今回は、「収支を知る④ イデコを知る:休暇中の過ごし方(12)」です。

収支を知る④ イデコを知る:休暇中の過ごし方(12)

🟠収支を知る:イデコを知る

<学校でお金の授業が始まる>

 令和4年(2022年)の4月から、高等学校の家庭科の授業で新しい指導内容が始まっているのを知っていますか?

 それは、お金の授業(投資を含めた資産形成について)です。

 高等学校学習指導要領の家庭科の解説には、次のように書いています。

 家計管理については , 収支バランスの重要性とともに,リスク管理も踏まえた家計管理の基本について理解できるようにする。その際,生涯を見通した経済計画を立てるには,教育資金,住宅取得,老後の備えの他にも,事故や病気,失業などリスクへの対応が必要であることを取り上げ,預貯金,民間保険,株式,債券,投資信託等の基本的な金融商品 の特徴(メリット,デメリット),資産形成の視点にも触れるようにする。

文部科学省 高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説家庭編

 私自身が小学生から大学生までの児童・生徒・学生時代に、学校で、お金について学ぶことはありませんでした。

 私が教員をしていた時にも、学校で、子どもにお金について教えることはほとんどありませんでした。

 算数で、1万や1億などの大きな数について教えることはあっても、お金の使い方について教えることはほとんどありませんでした。

 子どもたちに、日々指導する中で、学習指導要領に載っていないことに、全く触れないわけではありませんが、お金については、お年玉をたくさんもらっても無駄遣いをしないようにしましょうね、というありきたいのない会話をする程度で、積極的に触れないことが普通でした。

 お金については、学校で教わることも、教えることもないように感じていました。

 しかし、時代は、変化し、お金について、学校でも教える時代になってきているのかもしれませんね。

<老後について考える>

 1時期、老後2000万円問題というのが話題になったことがあります。

 2019年の金融庁の報告書が発端となった話題です。

 報告書によりますと、高齢夫婦無職世帯の平均収入から平均支出を引くと毎月5.5万円(=30年間で2,000万円)不足するというケースを紹介し、老後30年間で2000万円不足するというものでした。

 これはあくまで2017年の平均値から算出した金額であり、その平均値だけを取り上げて全ての人に当てはまる事例ではないのですが、老後問題について考えた人もいると思います。

 教員は、給料から、税金や各種社会保険料が天引きされています。

 手取りの給料について給料明細を見ることはあっても、どのくらいの税金や保険料が取られているのかを意識しない人も多いと思います。

 教育公務員の社会保険料は、「短期給付」と「長期給付の大きく2つに分かれています。

 短期給付の保険料は、病気や怪我、出産や死亡等に関する給付に充てられます。

 長期給付の保険料は、年金保険にあたります。2015年(平成27年)10月の被用者年金制度の一元化により、それまで別々だった会社員と公務員の年金が、厚生年金に一本化されました。長期給付の保険料を支払うことで、将来年金を受け取ることができます

 ただ、公的な年金だけでは、老後が不安だと思う人もいるかもしれません。

<イデコについて知る>

 老後の不安に備えて、個人で老後の年金を増やす制度がイデコ(iDeCo)です。

 イデコ(iDeCo)とは、公的な年金にプラスして給付を受けられる私的年金制度です。

 公的年金と異なり、加入するかどうかは個人の自由です。

 加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てを自分で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができます。

 国民年金や厚生年金と組み合わせることで、より豊かな老後生活を送るための助けとなります。

 イデコ(iDeCo)の長所は、何と言っても、節税効果があることです。

 公務員である教員は、節税をする方法がほとんどありません。税金は、勝手に天引きされます。

 年末調整などで、保険料などを納めていると、少し税金が軽減されるぐらいです。

 しかし、イデコ(iDeCo)では、①掛金を積み立てるとき、②掛金を運用するとき、③積み立てたお金を受け取るときの3つのタイミングで、税金の負担を軽減できます。 

 イデコ(iDeCo)には、短所もあります。それは、①原則60歳まで引き出せないこと、②投資によるリスクがあることなどです。

 ただ、イデコ(iDeCo)は、時折、改正されていて、60歳までの掛金積立が65歳まで延長されました。より長期間にわたる運用ができるようになりました。とはいえ、掛金の積立期間が10年を超えない場合は、65歳まで引き出すことができません。

 もっと詳しくイデコ(iDeCo)について知りたい人は、次のアニメの動画も併せて見てください。

iDeCoは老後資金問題の解決策になるのか?よくある質問6つに回答【株式投資編】に進む外部リンク


⭐️     ⭐️

 なお、収支やお金に関係する話題について書かれた次のページもお読みください。

収支を知る① 支出を知るに進む内部リンク

収支を知る② 証券等を学ぶに進む内部リンク

収支を知る③ NISAを知るに進む内部リンク

収支を知る⑤ 新NISAを知るに進む内部リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました