学芸的行事の指導 小学校初任者研修027

初任者研修資料
つばさ
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学芸的行事について知りたいです。

 ここでは次の2つのことについて書きます。

 学校行事における学芸的行事とは?

 学芸会・学習発表会などについて

学校行事における学芸的行事とは?

🟠学校行事の目標

 小学校学習指導要領には、「学校行事の目標」について次のように書いています。

 全校又は学年の児童で協力し,よりよい学校生活を築くための体験的な活動を通して,集団への所属感や連帯感を深め,公共の精神を養いながら,第1の目標に掲げる資質・能力を育成することを目指す。

小学校学習指導要領

 ここでいう第1の目標とは、特別活動の目標のことで、そこには、次のように書かれています。

 集団や社会の形成者としての見方・考え方を働かせ,様々な集団活動に自主的,実践的に取り組み,互いのよさや可能性を発揮しながら集団や自己の生活上の課題を解決することを通して,次のとおり資質・能力を育成することを目指す。

(1) 多様な他者と協働する様々な集団活動の意義や活動を行う上で必要となることについて理解し,行動の仕方を身に付けるようにする。

(2) 集団や自己の生活,人間関係の課題を見いだし,解決するために話し合い,合意形成を図ったり,意思決定したりすることができるようにする。

(3) 自主的,実践的な集団活動を通して身に付けたことを生かして , 集団や社会における生活及び人間関係をよりよく形成するとともに,自己の生き方についての考えを深め,自己実現を図ろうとする態度を養う。

小学校学習指導要領

🟠学校行事の中の「学芸的行事」

 学校行事には、次の5つがあります。

1.儀式的行事

2.文化的行事

3.健康安全・体育的行事

4.遠足・集団宿泊的行事

5.勤労生産・奉仕的行事

 このうち、2の「文化的行事」が今回の「学芸的行事」に関係する行事です。

 小学校学習指導要領には、「文化的行事のねらいと内容」として、次のように書かれています。

 平素の学習活動の成果を発表し,自己の向上の意欲を一層高めたり,文化や芸術に親しんだりするようにすること。

小学校学習指導要領

 そして、次のようにも書かれています。

 文化的行事には,児童が各教科等における日頃の学習の成果を総合的に発展させ,発表し合い,互いに鑑賞する行事と,児童の手によらない作品や催し物を鑑賞する行事とがある。前者には,学芸会,学習発表会,展覧会,作品展示会,音楽会,読書感想発表会,クラブ発表会などがあり,後者には,音楽鑑賞会,演劇鑑賞会,美術館見学会,地域の伝統文化等の鑑賞会などが考えられる。 

小学校学習指導要領

 ここでは、学芸的行事として、「学芸会、学習発表会、作品展示会」の3つを中心に書くことにします。

🟠実施上の留意点

 小学校学習指導要領には、文化的行事実施上留意点として、次のように書かれています。

ア 言語能力の育成の観点から,学芸会などで異年齢の児童が一堂に会して, 互いに発表し合う活動を効果的に実施することが望ましい。その際,特定の児童だけが参加,発表するのではなく,何らかの形で全員が参加しているという意識をもつことができるようにする。

イ 児童の発表意欲を尊重し,自主的,実践的な活動を十分に認め,できるだけ主体的に運営できるよう配慮する。そのためには,児童会活動やクラブ活動などの組織を必要に応じて活用し,児童が計画したり運営したりできるようにすることが望ましい。

練習や準備に過大な時間をとり,児童に過重な負担をかけることのないように,練習,準備の在り方を工夫,改善するとともに,年間指導計画を作成する際にあらかじめ適切な時間を設定しておくようにする。

小学校学習指導要領

学芸会・学習発表会などについて

🟠どのような発表形式で行うのか?

 私が勤めていた自治体では、以前は、「学芸会」という形式で、どの学年も、その学年の実態にふさわしい児童劇を選び、劇を発表する形式が多かったように思います。中には、音楽の合唱や合奏を取り入れて、音楽劇の形式で発表することもあったように思います。

 しかし、最近は、「学習発表会」という形式での発表に移行してきたように思います。

 劇を演じる発表以外に、学年の実態や学年の担任の意向を反映して、教科の学習に、発展的に取り組んだ内容についてプレゼンテーションしたり、合唱や演奏などを取り入れた音楽発表形式にしたり、英語の学習を取り入れて英語劇にしたり、平和や人権について学んだことを劇やプレゼンの形式を織り交ぜて発表する形式にしたり様々な工夫がされています。

 コロナウイルス感染症の拡大によって、「学芸会」や「学習発表会」のような一度に多数の観客が集まる鑑賞形式の行事を取りやめて、「作品展覧会」の形式にして、鑑賞者が密にならないように工夫して実施する学校もあります。

 子どもにいろいろな経験をさせようと考えて、「学習発表会」と「作品展覧会」を隔年で行い、低・中・高学年の間に1回ずつ経験させるようにしている学校もあります。

🟠学芸会

 児童劇の形式で、行います。

 子どもには、既成の台本や、教員作成の台本、子どもが自作した台本などを元に、台詞が割り当てられ、演技をします。

 最近の傾向としては、主人公がいる場合でも、何人かの子どもが、順番に演じたり、一度に複数の主人公が登場し、交代で台詞を言ったりします。

 基本的な考えとしては、特定の誰かが目立つのではなく、子どもたちには、ほぼ均等に台詞や登場機会が与えられます。

 実施上の留意点でも述べられているように、「特定の児童だけが参加,発表するのではなく,何らかの形で全員が参加しているという意識をもつことができるようにする」ことが大切です。

 子どもの中には、多くの人の前で演じたり、声を出したりすることに強く抵抗感をもつこともありますので、上手に慣れさせることも必要です。

🟠学習発表会

 形式は様々です。

 子どもの実態や発達段階を考慮して、劇形式、音楽形式、英語劇形式、群読、ペープサートを取り入れた音読、プレゼンテーション、ディベート形式などさまざまな方法での発表をします。

 得意なことの発表として、順に、けん玉、縄跳び、跳び箱など自分の得意なことを発表するという形式でもよいと思います。

 大切なことは、全ての子どもが何らかの形式で参加しているということです。

🟠作品展示会

 作品展示会では、展示する内容を学年ごとに決めて全ての子どもが同じ作品を展示するという方法があります。

 それ以外に、「立体作品を1つずつ、平面作品を2つずつ」といったように子どもの作品数だけを決め、展示するという内容は、子どもが自由に選んで展示するという方法もあります。

 立体作品としては、図工科の立体作品だけでなく、家庭科で作ったエプロンやリュックサックなどの作品を展示する学校もあります。

 平面作品としても、図工科の絵や版画だけでなく、国語科の習字や書初め、詩などを視写したものなどの作品を展示する学校もあります。

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