地震から子どもを守る:安全教育⑫

安全教育
つばさ
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日本は地震の多い国です。防災教育について知りたいです。

 9月1日は、防災の日です。

 そこで、今回は、「地震から子どもを守る」ことについて書きます。

地震から子どもを守る

🟠地震から子どもを守る

<防災の日・防災週間とは?>

 9月1日は、防災の日です。

 防災の日は、1060年(昭和35年)に、内閣の閣議了解によって制定されました。9月1日にしたのは、1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんだものです。

 そして、例年8月下旬から9月上旬のあたりは、台風がよく来る時期で、9月1日前後は、台風が来ることの多いとされる二百十日にあたり、「災害への備えを怠らないように」との戒めも込められています。

 防災の日を含めた一週間は、防災週間に指定されています。2022年(令和4年)は、8月30日から9月5日の一週間が、防災週間です。

 防災の日や防災週間には、国や各地方公共団体で、防災訓練などを行うことになっています。

 各小学校でも、この時期に地震や台風の避難訓練を行うことがあります。

 私が、教員になった頃は、大きな地震としては、関東大震災が有名でした。

 しかし、その後、1995年(令和7年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災2011年(令和23年)3月11日に発生した東日本大震災を始め、たくさんの大きな地震がおきました。残念なことに、その度に、たくさんの人が家を失ったり、怪我をしたり、亡くなったりしました。

 地震に備えて行う避難訓練の時期も、大きな震災が起こるたびに、その震災が起こった日の前後の日に合わせることもありました。

<日本の地震の状況>

 日本は、世界でも地震の多い国です。

 日本は、地震や火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置しています。世界の0.25%という少ない国土面積しかありません。しかし、地震の発生回数の割合は、全世界の18.5%もあり、極めて高いものとなっています。

 ここ10年前後の大きな地震としては、次のような地震があります。

 2008年(平成20年)岩手・宮城内陸地地震 マグニチュード7.2

 2011年(平成23年)東日本最震災 マグニチュード9.0

 2016年(平成28年)熊本地震 マグニチュード7.3

 2018年(平成30年)大阪北部地震 マグニチュード7.3

 このように、日本の各地で地震は起こっています。

 また、政府の地震調査委員会は、日本でこれから30年前後で起きる可能性のある地震の発生予測を公表しています。

 今世紀の半ばまでに、太平洋岸の海域で、「東海地震」、「東南海地震」、「南海地震」という3つの巨大地震が発生すると予測しています。

 すなわち、東海地方から首都圏までを襲うと考えられている「東海地震」、また中部から近畿・四国にかけての広大な地域に被害が予想される「東南海地震」と「南海地震」です。

 これらの地震が30年以内に発生する確率は、マグニチュード8.0の東海地震が88パーセント、マグニチュード8.1の東南海地震が70パーセント、マグニチュード8.4の南海地震が60パーセントという高い数値です。しかもそれらの数字は毎年更新され、少しずつ上昇しています。

<小学校でできる具体的な対策>

 小学校でできる具体的な対策は、3つあります。

 1つは、避難訓練です。

 避難訓練では、地震に対して、机の下などに隠れた後運動場などに避難する訓練と、津波などに対して、校舎の高いところや学校外の高台などに避難する訓練があります。

 小学校によっては、授業参観などの日に、保護者などにご協力いただき「地震が起こった場合の引き渡し訓練」をしていることもあります。

 2つは、地震などに対する知識を教えることです。

 地震がなぜ起こるのかを簡単に教えることも大切です。

 地震がなぜ起こるのかを簡単に書いた文章を、私が配信している「よみもの」でも載せています。合わせて、お読みください。

地震に進む姉妹ブログ・よみもの

大地震 big earthquakesにすすむ姉妹ブログ・よみもの

 3つめは、地震などに対して、どう準備し、どう対応するかを教える防災教育です。

 地震が起こったときに、どう対応するのかを、準備も含めて、具体的な対応策を教えることも大切です。

 防災教育のための資料を多くの教育委員会では、作成しています。

 具体的な指導案を作成している教育委員会もあります。

 熊本教育委員会では、「学校安全教育指導の手引き」や「学校防災教育指導の手引」などを作成し、具体的な指導案やワークシートなどを作成しています。

「熊本県教育委員会・学校安全に関する手引について」に進む外部リンク

 このような教育委員会作成の資料を参考にして、1時間の授業として、防災教育を定期的に行なっている学校もあります。

 資料として、地震に関するビデオや動画を見せたり、気象庁や関係機関などの職員をゲストティチャーとして招いてお話を聞いたりする場合もあります。

 地震や津波が起こるしくみ、避難の仕方や避難する時の注意点、家族との連絡を取ることの大切さ、家に準備しておくとよい備蓄品などについて子どもの実態に合わせて、子どもに伝えることが大切です。

 また、市役所などの公的機関も資料を作成してたり、施設を設置したりしています。

 横浜市危機管理室では、子ども向けにわかりやすい「防災学習コンテンツ」を作成しています。「防災学習コンテンツ」には、「地震編」と「風水害編」のクイズや動画などを作成しています。

 クイズには、漢字に読みがながついていて、とてもわかりやす作りになっています。

防災学習コンテンツに進む外部リンク

 大阪市では、大阪市立阿倍野防災センター「あべのタスカル」という体験型施設を設けています。この施設では、震災に関する様々な体験ができます。

 救助や救護について学んだり、震度7を体験したりすることができます。

大阪市立阿倍野防災センター「あべのタスカル」のホームページに進む外部リンク

 なお、NHKでは、ハザードマップを作成して公開しています。

 自分の住む町が、大きな地震が来た時に、どのような被害があるのか、津波の高さはどの程度考えられているのかがわかります。具体的には、洪水、土砂災害、津波、南海トラフ地震に関するリスクがわかります。また、関連番組を見ることもできます。

 2023年3月4日(土)5日(日)に放送された「南海トラフ巨大地震」を見ることもできます。

 なお、同じ番組のドラマを2023年9月2日(土)午後3時45分と午後5時5分から再放送しています。放送後も、一週間は、NHK +(プラス)で見ることができます。 

全国ハザードマップに進む外部リンク

 様々な方法で、地震などの防災教育を行うことはとても有意義なことです。

 ぜひ、どの子どもにもきちんと防災教育を行い、いざというときに、適切な行動のできる子どもを育ててください。

 なお、防災グッズや簡易トイレの作り方について簡単に書いた文章を、私が配信している「よみもの」でも載せています。合わせて、お読みください。

防災ぼうさいグッズ Disaster prevention goodsにすすむ姉妹ブログ・よみもの

かんイレ Simple toiletにすすむ姉妹ブログ・よみもの

防災ぼうさい日に進む姉妹ブログ・よみもの

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 なお、「安全教育:子どもを守ること」に関係する記事を集めた一覧表は、次のページにあります。

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