新任教員翼くんの日々(015)卒業後の日々

新任教員翼くんの日々

 翼です。

 今日は、卒業式が終わった後の6年生の担任の様子を中心に書きます。

卒業後の仕事:指導要録

 子どもが卒業して学校にいなくなると、担任の仕事は終わりのように感じますが、そんなこともありません。

 いろいろな仕事が残っています。

 指導要録という記録簿を作ります。これは、子どもが入学したときに作られ、6年間を通して記録を足して作ります。

 子どもが転校した場合は、原本を学校に残し、コピーしたものを学校長の公印を押して、転出先の学校に送ります。

 同じ教育委員会に所属している学校で、同じシステムを活用している場合は、デジタルのデーターを送る場合もあります。

 指導要録は、2種類あります。

「様式1」は学籍の記録です。ここには、子どもの名前や生年月日、住所、保護者の名前、子どもの1年生から6年生の担任の名前や校長名などが書かれています。

「様式2」は、指導の記録です。各教科の成績、行動の様子、係活動、委員会活動、クラブ活動などの記録や出席日数、総合所見などを書きます。

 この指導要録には、学校での保存年限が決まっていて、様式1の「学籍の記録」は20年間です。様式2の「指導の記録」は5年間です。 

 そして、そのあらましをまとめたものを抄本といい、多くの場合は、抄本を作って、進学先の中学校に送ります。

 指導要録は、卒業後も最低でも5年間、長いものは20年間も保存する大切な記録なのですが、残念なことにあまり読まれることはありません。

 普段は、学校の職員室か校長室にある金庫の中に大切にしまわれていて、見るのは、記録を作成する3学期のこの時期だけのことが多いです。

 時間をかけて作るものなので、もっとていねいに見ればいいのかもしれませんが、あまり積極的に活用されることはありません。

 先程も述べたように、子どもが転出入した時には、子どもの転出入先の学校とやりとりするので見ることもありますが、あまり積極的には活用されません。

 活用しないのならば、無くしてもいいのではと思いますが、学校に保存する必要のある法律で決まっている公簿ですので、そんなわけにはいきません。

 文部科学省のホームページには、「指導要録」について次のように書いています。

○ 在学する児童生徒の学習の記録として作成するもの。

○「学籍に関する記録」と「指導に関する記録」からなる。

○「指導に関する記録」としては、 ・行動の記録(小中のみ) ・教科・科目の学習の記録→観点別評価(小中のみ)、取得単位数(高校のみ)、 評定(小3以上及び中高)

・総合的な学習の時間、特別活動の記録 ・総合所見及び指導上参考となる諸事項 などを記載。

○ 進学の際には、写しを進学先に送付する。

○ 指導要録の保存年限は、指導に関する事項は5年。学籍に関する事項は20年。 

指導要録について

指導要録についてに進む外部リンク

卒業後の休息

 卒業式が金曜日などにある場合は、次の日がお休みなので、少しゆっくりできます。

 必ずしも卒業式が金曜日にあるとは限りません。他の曜日に卒業式があった場合、卒業式の次の日を休む場合には、当然ですが、年休を取る必要があります。

 6年生の担任の仲がよい場合は、卒業後、1年間の慰労を兼ねて一緒に旅行に行くことがあったそうです。今でも、一緒に食事ぐらいはするのではないでしょうか。

 6年生の担任に限りませんが、春休みなどに旅行をする場合、教育委員会によっては、旅行届を出す必要があります。学校に届を出す場合と教育委員会に届を出す場合があるそうですが、このような規定は、教育委員会によって決まっています。時々変更されるみたいですし、所属する教育委員会によって内容は違うみたいです。

 このような規定について、若い教員は、あまりよくわかっていないこともあります。

 長期休業前の終業式や修了式の前には、管理職から、簡単な文書が出る場合もあります。

 ちなみに、1学期と2学期の最後の日を「終業式」といい、1年間の最後の日を「修了式」といいます。

 多くの学校では、子どもの通知表に修了書が印刷されています。そこに校長室に保管されている公印を押して、子どもたちに渡すことになります。

(続く)

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