冬季休業が始まりました。
休みの過ごし方の1つに、読書があります。
今回は、「ファンタジーを読む」という本について紹介します。
ファンタジーを読む
🟠ファンタジーを読む
<教師にとって読書とは?>
教師にとって、日常生活はとても忙しいです。
読書をするにしても、どうしても指導に関係するものを読みがちです。
個人的には、そのような読書の中から、授業の指導のヒントを見つけたり、子どもへの関わり方のヒントを得たりできましたので、得るものも多かったのも事実です。
夏休みや冬休みなどの長期休業期間になりますと、子どものように完全なお休みではないのですが、子どもへの直接的な指導がない分、少しゆとりがあります。
子どもが学校にいる時期と比べると、年休なども取りやすいので、時間の流れも少しゆっくりするような感じがします。
そのような中で、読書をするのもいいものです。
とはいえ、個人的に文学や物語、小説、お話などが好きなので、読むものもそのようなものになってしまいます。
<ファンタジーとは?>
子どもの心を知ることにつながる本のジャンルにファンタジー作品があります。
ファンタジー作品は、超自然的で幻想的で空想的な事象を扱う作品です。元々は、、物語や小説としては書かれることが多かったのですが、最近は、ゲームや映画の題材として扱われることが多くなりました。
魔法使いや神などの人間を超える存在が出てくることも多く、とにかく不思議な出来事が起こるお話です。
しかし、ただ不思議なことが起こるだけでなく、そこには、現実の問題に対峙する時のような緊張感があり、架空のお話なのですが、現実を生きる私たちの心を大いに揺さぶるものでもあります。
テレビドラマや映画などの映像として見ることも楽しいのですが、文学として文字で読むのも楽しいものです。
ハリーボッターの出てくるシリーズなどは、小説も映画も世界で大流行しました。
宮崎駿さんの映画などもファンタジー作品が多いように思います。
このようなファンタジー作品に触れることは、私たちの純粋な楽しみにもなりますし、心の栄養にもなるように思います。良質なファンタジー作品に触れることは、子どもだけでなく、私たち大人にとっても得るものが多い体験になります。
<ファンタジーを読む>
今回紹介する本は、河合隼雄さんの書かれた「ファンタジーを読む」(楡出版・1991年/岩波現代文庫・2013年)です。
この本が購入できるページに進む(外部リンク)
この本の中で、河合隼雄さんは、序論にあたる「なぜファンタジーか」という文章の中で、日本のたくさんのファンタジー作品をとりあげ、ファンタジー作品のよさについて触れています。
本論とも呼べる10の章の中では、10編の海外のファンタジー作品を取り上げ、具体的な作品の内容に触れながら、ファンタジー作品のもつ心理学的な意味合い、ファンタジー作品の私たちに与える影響などについて語っています。
河合隼雄さんは、この本の中で、ファンタジー作品などの本を読んだり紹介したりすることにについて次のように書いています。
児童文学の名作を読むと、心を洗われたように感じたり、癒しを感じたりする。あるいは生きてゆくための勇気を与えられたように感じるときもある。ここに取りあげたどの作品もそのようなものばかり、おせっかいと言われるのを覚悟の上で、誰にでも「こんな本読まないと損だよ」とすすめたくなってくる。私の児童文学に関する本を読んで、おかげで原作を読みましたと言われると本当に嬉しく思う。
ファンタジーを読む
ここで取り上げている作品は、ファンタジー作品に精通されている方でなければ、知らない作品が多いかもしれません。しかし、私自身、この本を通して、実際のフェンタージ作品に触れ、感激した作品も多いです。
特に、フィリパ・ピアスさんの書かれた「トムの真夜中の庭で」は、とても好きな作品です。
教員をしている時に、この本を子どもに紹介をしたことがあります。
冬季休業中は、年末年始の行事も多く、夏の長期休業中ほどゆっくりはしていられないかもしれません。
しかし、家でお屠蘇を飲んで寝るだけでなく、少し読書も時間もとって、ファンタジー作品に触れ、心の栄養を補給してほしいと思います。
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ファンタジー作品の紹介をします。
かがみの弧城:ファンタジーを読む①(内部リンク)
他に、河合隼雄さんの名言や本などを紹介しているページも、併せて読んでくだされば嬉しいです。
河合隼雄さんの名言:説教の効果はその長さと反比例する(内部リンク)
河合隼雄さんの名言:相手の話を、ただただ一生懸命に聞く(内部リンク)
河合隼雄さんの教育書紹介:子どもと悪(内部リンク)
教育書:もしドラ(内部リンク)
教育書:フィンランドの教育力(内部リンク)
教育書:小学校学習指導要領 解説○○編(内部リンク)
登校拒否は心の病気である(内部リンク)
子どもはすばらしい先生です(内部リンク)
ほめるネタを一生懸命作らなければいけない(内部リンク)
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