物語文の6時間めの指導の仕方について知りたいです。
物語文の指導の仕方について書いています。
ここでは、次のことを書きます。
物語文の6時間めの指導の仕方
物語文の6時間めの指導の仕方
🟠6時間めの指導内容と学習目標
光村図書の3年生の教材「三年とうげ」の指導計画をもとに、1時間ごとの学習計画を考えています。
6時間めは、次のような計画でした。
○ 本を紹介し合い、学習のまとめをする。
この時間の学習目標は、「自分の読んだ本の紹介をして、学習の感想を書くことができるようにする」ことです。
🟠学習活動と指導の留意点
1.学習のめあてを確認します。
毎回、日付、教材名(単元名)、学習のめあてをノートに写すように習慣化します。
「自分の読んだ本を紹介して、学習の感想を書くことができるようにする」ことです。
2.自分の書いた民話の紹介をします。
5時間めに、自分の読んだ民話のあらすじを150字程度にまとめ、紹介文を書いていますので、それをもとに、民話の本の紹介をすることになります。
ここでは、時間的に学級全員がするのは、難しいので、4人から6人の小グループを作り、そこで発表することにします。
子どもに上手に話をさせるためには、ぶっつけ本番は避けた方が無難です。
一度大勢の前で失敗をしてしまいますと、それが嫌な記憶になり、発表することや話すことが苦手になることがあります。
今回のように発表原稿を書かせておき、できれば指導者が前もってそれに目を通したり、前もって練習している様子を聞いたりしておくと、子どもたちは自信をもって臨むことができると思います。
ただ原稿を書いておいた場合に陥りやすい失敗に「子どもが原稿を読んでしまうこと」があります。
国会の首相の所信表明演説などを聴いたことがあるでしょうか?
原稿を読んでいるのを聞くことほど眠くなることはありません。
随分前の首相ですが、小泉元首相は人気のある首相でした。
小泉首相が人気があったことのひとつに、自分の言葉で語っていたということがあると思います。
今でいうと、ウクライナのゼレンスキー大統領でしょうか?
きちんと原稿は作っていますが、話をするときは、原稿に目を落としていません。
ゼレンスキー大統領は、いつも、きちんと、前を見て話をしています。
原稿は書いてある方がいいのですが、その原稿をそのまま読まないように伝える必要があります。
原稿を読むと、目線が落ち、下を向くので声がこもります。
聞き手の反応もわかりません。
原稿は覚えておくようにさせるとよいでしょう。
原稿を覚えていない場合、原稿を机の前に置いていても、発表の途中で見てもいいのですが、話をする際には、原稿から目を離し、友だちの方を見て話をするように習慣づける必要があります。
本の紹介の場合は、原稿を書く以外に、本の表紙を見せながら話をさせるという方法もあります。
本の表紙には、たいてい主な登場人物が出てきます。
順番に登場人物を紹介するだけでも、話のあらましを伝えることは可能です。
ただ、これも指導者が一度例を示すなど、どのように本の紹介をするとよいか、きちんと手本を見せ、子どもに見通しをもたせてから練習させたり、本番の本の紹介をさせたりするようにしたらよいと思います。
この時間の間に、学級全体の前で、民話の紹介はできませんが、できたら、朝の会の時間などを使って、長期的に1名か2名ずつ、学級全員の前で民話を紹介する時間をもつようにすると良いと思います。
3.学習を振り返る感想を書きます。
国語の学習に限ったことではありませんが、単元の最後には、学習を振り返る時間をもつようにすることをおすすめします。
この単元の学習を通して、できるようになったこと、わかったこと、楽しかったこと、次の学習でできるようになりたいこと、単元を通して思った自由な感想などのうち、2つか3つを取り上げて書かせるようにするとよいでしょう。
自由記述をさせますと、子どもの思いや願いなどがよくわかります。
ただ、低学年の子どもや学習の感想を書くことに慣れていない子どもの場合、「面白かった」「楽しかった」と感想だけを書く子どもがいます。
具体的に何が面白かったり、楽しかったりしたのか書くことができるようになると、曖昧だった国語の学習に対する自己評価がより具体的になります。
「物語のあらすじは、それぞれの場面を30字程度に書いていくと、上手くできることがわかり、楽しかった。」などと書けるようになると、たいしたものです。
各時間や各単元の終わりに、その時間やその学習全体を通した感想を書くだけでも、言語力の育成につながると思います。
子どもができるようになったかどうかは、書いたものを見ることでしか判断できないことも少なくないわけですから、一度「学習の感想」を書かせてみることをおすすめします。
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