サツマイモのそだて方 教材分析063

教材分析
つばさ
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サツマイモのそだて方」の教材分析について知りたいです。

 よい授業をするためには、ていねいな教材研究をすることが大切です。

 しかし、国語の教材の分析をするのは時間がかかります。

 そこで、大まかな教材分析例を提示することにします。

 今回は、「サツマイモのそだて方」です。

サツマイモのそだて方:教材分析

🟠サツマイモのそだて方:教材分析

 この教材は、東京書籍の2年生の教科書に掲載されている説明文です。

<作者>

「新しい国語」編集委員会・作

 この説明文には2つの文章がありますが、2つとも東京書籍の教科書の編集委員会により書き下ろされました。

《はじめの文章》

 最初に、サツマイモのそだて方について書かれた子どもむけの2つの文章を読みくらべて、説明の仕方や書いてあることのちがいを知ることが目的ということが説明されています。

 同じ題材を扱った文章を読んで、その違いを知ることがこの説明文を読む目的です。

《1つ目の文章》

<題名>

 題名は、明確に書かれていませんが、「サツマイモのそだて方」でしょう。

 文字通り、サツマイモの育て方について書いた文章だということがわかります。

<はじめとおわり>

○ はじめ

 最初に、「サツマイモは、日本のいろいろなところで作られているやさいです。サツマイモはどのようのそだてるのでしょうか。」と書かれています。

○ おわり

 最後に、「みなさんも、サツマイモをそだててみましょう。」と書かれています。

<形式段落>

 形式段落は、全部で8段落です。

 形式段落毎の簡単な内容は、次の通りです。

① サツマイモはいろいろなところでつくられているが、どのようにそだてるのだろうか。

② はじめになえをよういする。なえはたねいもから作る。土をたがやかしうねを作っておく。

③ 五月の中ごろによいなえをえらび、うえる。うえるとすぐに、水をたっぷりとやる。

④ つゆのころから夏にかけ、くきが長くなり、はもふえる。ざっ草をとることも大切だ。

⑤ 夏になると、たくさんのはがしげる。はではえいようができる。水やりもする。

⑥ 秋になると、しゅうかくだ。地めんの下では、いもがそだっている。つるを切っておく。

⑦ いもをほりだすと、何日か、風とおりのよい、日かけにおいておくと、あまいいもになる。

⑧ みなさんも、サツマイモをそだててみよう。

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<意味段落>

 ここでは、3つの意味段落に分かれていると考えてみることにします。

①段落:はじめ(序論)

 サツマイモは、日本のいろいろなところで作られています。サツマイモは、どのようにそだてるのでしょうか。    

②~⑦段落:なか(本論)

 サツマイモのそだて方やそだてる時の注意点などについて書いています。

⑧段落:おわり(結論)

 みなさんも、サツマイモをそだててみましょう、と勧めています。

 この説明文では、サツマイモを育てる順に、サツマイモの育て方についてわかりやすく説明されています。

<大事な言葉>

 サツマイモ、なえ、たねいも、うね、しおれる、つゆ、つる、えいよう、しゅうかく、 

<表現の工夫>

「問いかけ」

 この説明文では、「はじめ」に問いかけがあります。

サツマイモは、どのようにそだてるのでしょうか。

 問いかける言い方(説疑法)によって、読み手の知的欲求が高まることになります。

「数量化」

 この説明文には、具体的な数量がいくつか出てきます。次のような文です。

・たねいもから出たくきが二十から三十センチメートルほどにのびたら、くきを切ってなえにします。

・あたたかくなってきた五月の中ごろに、なえをうえます。

・うえてから、五か月ほどたって秋になると、いよいよしゅうかくです。

 数量化されたデータをあることによって、述べようとすることの確かさが強まることになります。

「写真」

 この説明文には、3枚の写真があります。

 写真を使うことで、サツマイモの育て方の仕方についていろいろなことがよくわかります。

 言葉で説明することに加えて、具体的的な写真があることで、筆者の伝えたいことがよりよくわかるようになっています。

<要旨>

 この説明文では、題名通り、「サツマイモのそだて方」について書かれています。

《2つ目の文章》

<題名>

 題名は、明確に書かれていませんが、「サツマイモのそだて方」でしょう。

 あえて違う、ふさわしい題名をつけるとするのならば「りっぱなサツマイモをたくさんしゅうかくするために気をつけること」という題名にしてもいいかもしれません。

<はじめとおわり>

○ はじめ

 最初に、「サツマイモはそだてたいやさいだといわれていますが、りっぱないもをたくさんしゅうかくするためには、つぎのことに気をつけましょう。」と書かれています。

○ おわり

 最後に、「ひりょうをやるときは、せんようのひりょうを、きめられた分だけやるようにしましょう。」と書かれています。

 しかし、これは、3つめの「ひりょうをやりすぎない」の説明です。

 もしあえて、「おわり」を作るとしたら、次のようになると思います。

このようなことにちゅういして、りっぱないもをたくさんしゅうかくしましょう。

<形式段落>

 形式段落は、全部で⑦段落です。

 形式段落毎の簡単な内容は、次の通りです。

① サツマイモはそだてやすいが、たくさんしゅうかくするためにつぎのことに気をつけよう。

② ①高いうねを作る。

③ 土をたがやかして、うねを高くすると、水はけと風とおしがよくなり大きくそだつ。

④ ②よいなおをえらぶ。

⑤ よくそだつなおをえらぶことが大切で、はにあつみがあり、こい色のものがよい。

⑥ ③ひりょうをやりすぎない。

⑦ ひりょうをやりすぎるとくきとはだけがのび、いもになるねにえいようがいかない。

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<意味段落>

 ここでは、2つの意味段落に分かれていると考えてみることにします。

①段落:はじめ(序論)

 サツマイモはそだてやすいやさいですが、りっぱないもをたくさんしゅうかくするためにつぎのことに気をつけましょう。    

②~⑦段落:なか(本論)

 気をつけることは、「高いうねを作る」「よいなえをえらぶ」「ひりょうをやりすぎない」の3つです。

 この説明文では、りっぱなサツマイモをたくさんしゅうかくするために気をつけることについて説明されています。

<大事な言葉>

 サツマイモ、りっぱ、しゅうかく、うね、水はけ、風とおし、なえ、ひりょう、えいよう 

<表現の工夫>

「数字と小見出し」

 この説明文では、大切なことがすぐにわかるように、「○で囲んだ数字」を使い、大切なことを短くまとめた「小見出し」をつけています。その上、それが大事なことだということがわかるように、字を太くしています。これも表現の工夫です。

 多くの人は気づいていると思いますが、小見出しの文章は、他の文章が「敬体」(です、ます)になっているのに、「常体」(だ、である)になっています。これも表現の工夫です。

「イラスト」

 この説明文には、1枚のイラストがあります。

 イラストに言葉をそえていることで、よいなえのことがよくわかります。

 言葉で説明することに加えて、具体的的なイラストがあることで、筆者の伝えたいことがよりよくわかるようになっています。

<要旨>

 この説明文では、「りっぱなサツマイモをたくさんしゅうかくするために気をつけること」について書かれています。

<まとめにかえて>

 この教材分析は、このブログに載せている「説明文の教材研究」で取りあげたいくつかの視点に基づいて行ったものです。

 教員のみなさん1人1人が自分で行う教材研究の参考になれば幸いです。

⭐️   ⭐️

 なお、説明文に関係する次の項目についても、併せて読んでください。

説明文の教材研究(1) 教材研究の視点に進む内部リンク

説明文の教材研究(2) はじめとおわりに進む内部リンク

説明文の教材研究(3) 文章の構成に進む内部リンク

説明文の教材研究(4) 段落関係と要点に進む内部リンク

説明文の教材研究(5) 大事な言葉と要約に進む内部リンク

説明文の教材研究(6) 引用に進む内部リンク

説明文の教材研究(7) 表現の工夫(対比)に進む内部リンク

説明文の教材研究(8) 列挙 反復 問いかけに進む内部リンク

説明文の教材研究(9) 比喩 数量化 程度差に進む内部リンク

説明文の教材研究(10)なぜ教材研究をするのかに進む内部リンク

説明文の指導の仕方(1)指導計画に進む内部リンク

説明文の指導の仕方(10)に進む内部リンク

⭐️   ⭐️

 他の説明文の教材分析も併せてお読みください。

「ほけんだより」を読みくらべよう 教材分析064に進む内部リンク

広告を読みくらべよう 教材分析065にすすむ内部リンク

新聞記事を読み比べよう 教材分析066に進む内部リンク

インターネットの投稿を読み比べよう 教材分析067に進む内部リンク

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